ザ・グレート・展開予測ショー

真昼。


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 8/27)

忘れたい事がある。
それは、悲しい記憶。
それは私の思いが原因である事ながら。

太陽が雲に隠れている正午。
それならば、街蝉の鳴き声が響きそうだが、不気味なまでに静まり返っている。
真昼。

もう、老朽化の見える大学教授部屋・・そうそこの奥まった場所だろうか?
女が居た。
歳は幾つだろうか?その体つきからして若者とは言いがたいが決しておばさんでもない。
上物とは言いがたいスーツに身に付けておりじっとレザーのイスに坐っている。
眼鏡をかけている。そして、その顔に後悔のの相が漂っている。
大きく見える目玉には後悔の念が見えかけるする。

真っ青に染まる視界。
嗚咽。
泪、そして嗚咽。

「・・・ううっ」
ぐっと女性は、口を手のひらで押さえた。
くのじに体が折れ曲がる。
人間にとって苦しい感覚。
喉までこみあげてくる嘔吐感。
背中からじわりと、冷たい汗が流れる。
これは・・悲しい感覚だ。

手は口元を抑えているはずなのに手に伝わる感覚が名に寒々しく感じる。
試しにめがねをに触れて見るが、常温である。当たり前と言えば当たり前の事に妙な可笑しさを感じる。
そして、どれくらい経っただろうか?
ようやく吐き気もおさまり抑えていた手を離す。
「・・・もう、三年もお慕いしていたのに・・」
ぽつり
と陰鬱な声で女性。
その瞳には、…どういえばいいのだろうか?
後悔、悲しみ、懺悔、苦しみ……いや、それら全てが含まれているのかもしれない。


どうして、私は既婚の方を愛してしまったのかと思う。
学生時代、唯一私に目をかけてくださった先生に。
教授職を目指す私には恋愛は御法度。代償だなんて思う。
それでも「既婚の男性を愛してしまった」気持ちの代償。
そして思い切って告白した後の後悔。

最初に教授に惚れていると確信したのは、ゼミの打ち上げでした。
酔いに任せた友達の何気なくも優しい一言。
『松井さん、教授に気があるでしょ?』
『いいじゃん、いいじゃん。あの先生。人嫌いらしいけど、あんたには特別優しいし』

忘れたくとも忘れられない言葉。
否応無しに突如私の心を支配する。
忘れようとしても、忘れきれないこことにこびりついた記憶。
愛を求め、教授の弟子になった私。

そして、散った私の思い。
絶望にも似た生活が待っているというのか。

死にたいとは思わない。
いや思えない。
だが、今ここにいる自分がわからない。
だから、生きなければと思。
自分の生きる意味を見つけるために
もし、キューピットとやらいるのならば自分にも出会いはあるはずだ。
そう言っていた、若いながらも二次の母親。教授の奥さんが言っていた言葉が浮かぶ。
なら、
生きようと思わなければ。
この愛と言う本当の意味を知る為に。

その瞬間まで。

数日後。私の部屋によくくる大学院生がいるのに気付いた。
おわり。
・・・・・・・・
・・・・・・・・。
今回の人、だれだか判る?
えっとね。原作のハーピー編を呼んでね。
んじゃ!

今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa