夕焼け
投稿者名：トンプソン
投稿日時：(01/ 8/25)
生きている限り出会いはある。
だが、その中で一生残る出会いは、もう数えるほどしか無い。
彼女は、聖山特有の空気の中、門の外にいた。
日は沈む限界で空は赤と闇のコントラストを彩っている。
その中の二つの出会いを思い出す。
状況も、時間も、相手の性格も全て違う。
なのに、とても似たものとしてその二つの出会いを、思い出せるのだ。
一人は、破門になりながらも私とは違う神を崇めている神父。
一人は・・どう表現しても下僕というのがぴったりな男の子。
その年齢、自分より貼るかに年下なのに、神をも恐れぬ有る意味恐い彼。
二人に共通点は少ない。
日本人で有る事と、時折見せるその優しいまでの眼差し。
そして、ほんの一瞬見せた、ある種の冷徹な瞳。
神父は、破門こそされていたが、信仰の情熱は失われていなかった。
そして彼にはすでに人を諭した痕跡が言論からわかった。
本当に神は存在するのか。
否定するのは簡単だが、彼はそれを拒否し闘っていた。
人間本来の懐疑心と。
男の子は、きっと最初はなんとなくついてきたんでしょう。
オーナーの色気、かな？・・ちょっと悔しいわねぇ。
でも彼は成長した。そのままでもいることがどんなに楽であるか知っていながら、
あの仕事がどんなに危なくても、自分の惚れた相手を守ろうとする意思。
時には自分が馬鹿に思えたかもしれない。でもそれは素敵だと、私は思う。
強く、そして、脆く、そして純粋な魂。
神父は迷いを超え、人を諭すに値する神父。
神父は、ここを出た後、更に多くの迷える子羊を救う事ができるはず。
男の子は、きっとその幸せを手に出来るはず。
ふたりとの出会い
今も覚えている。
大切な大切な「記憶」
忘れる事の無い記憶。
ふと
その二人の言葉を思い出す。
「貴方に修行を付けていただいて、感謝します」
「ありがとうっす。小竜姫様！」
そして二人はこういった。
−でも、ちょっと寂しいっすよ。
と。
その言葉の意味はまだ分からない。
だけどとても、暖かくなるのだ。
その言葉を聞くと。
まるでこのように。
夜を待つ夕暮れのように。
おわり
すいません・・・・。
・・・又々挑戦しちゃいました。
今までの
コメント：
- まさかっ
こーくるとはっ
凄すぎです！！！！ (hazuki)
- 上手さが加速してる・・・！？
コレはもう・・・見てるほうとしては楽しくて楽しみで、仕方ありませんね。
がんばってください、お二方(←勝手に期待) (sig)
- もはや敵なしな感じがします♪
めっちゃ良いですね・・・♪
次のを・・・あぅあぅ・・(←勝手に期待２号) (sauer)
- あんたたち（←失礼）２人は何物なのさっ！
すごすぎ。ミラクル？
次もがんばってください！（←強制的に書かせようとしてる）
・・・ってか見たい。次が見たい。 (ＡＲＳＥＮＡＬ)
- コメント遅れてしまってすみません。
お２人はホントすごいですね。
こういった作品が書けてホントすごいと思いました。（自分には絶対に書けません。）
お２人の戦い（←？）を期待させてもらっています。
早速次に行ってみます。 (G-A-JUN)
- 成る程、同様の構造で連作に挑戦ってな訳ですか。
小竜姫自身についてももっと語って戴きたかった。 (Iholi)
- 夕焼けの構図は横島クンの話ではありきたりなのですが、
視点が違うだけでこうも感じが違うとは……
見事です…… (ロックンロール＠またまた過去ログの海潜水中)
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