ザ・グレート・展開予測ショー

もつれた時間線・・・・。ワンマン同窓会


投稿者名:DIO
投稿日時:(98/ 6/15)

(注)今回はラブコメ的には大変ヒキョーなネタを使っております。皆さんの反感を買う覚悟は十分できているつもりですが、ギャグとして笑い飛ばしていただければ、これ幸いに思います。
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今から14年後、時空の自然な形が擬似的な超空間をつくり像をむすぶ、過去と未来をつなぐ現象『タイムゲート』の存在はすでに明らかにされ、日食や月食と同じよーな感覚で人々に受け入れられ、この年そのタイムゲートが開いたのである。それを見物していた1人の子供が誤って過去にいってしまった。ただ、真実は1人と言うべきでなかったのだが・・・。


199X年  東京

氷室キヌ・弓かおり・一文字魔理の3人はとあるデパートでショッピングを楽しんでいた。
弓「一文字さん、ちょっと待ちなさいよ。」
一「ったく。二人ともだらしねーの。1つ持ってやろーか?」
キ「いいですよ、これくらい。」
一「でもまだ買い物途中だぜ、ど−すんだよ。」
弓「まったく・・、こんなとき荷物持ちでもいればねー。あっ、そうだ今からでも呼びましょう、待ってる間にお茶でもしながら。」
一「お前、彼氏をそれだけで呼び出す気かよ。」
弓「なによ、いいじゃない!」
 そのときだった。で空間が異常な霊波をだして閃光を発したのは。
弓「なにっ?」
 光の中から子何と供が10人近く現れた。2歳くらいから10歳くらいに見える子供たちだった。光は数分の後消えた。
キョロキョロを見回したりして、
「うっわーんっ!!!」
「ママー!!どこー!!」
「・・・ここ、どこだろう。」
「・・・・・(きょとーん)・・・」
 やがてそのうちの一人の女の子とおキヌの目があった。
「ママーッ!!」
キ&弓&一「ええっ!!」
「わーんわーんわーんわーん・・・」
弓「・・・・・氷室さんまさか・・・隠し子・・?」
キ「こんな時に変な冗談言わないで下さいッ!!」

(1時間経過)

子供たち全員、迷子案内所に送ったものの、例の子供がおキヌから離れないので立ち往生していた。
「ママーッ!!行っちゃヤー!」
キ「だからお姉ちゃんは違うって・・。」
一「どーする?その子。」
弓「とりあえず荷物持ち呼んどいたけど」
雪「おい、そりゃねーだろッ!!」
噂をすれば何とやら、雪之蒸が到着した。
雪「ったく、人呼び出して何かと思えば荷物持ちかよ。そーゆーのは横島の専門だろっ!」
弓「男が文句言うんじゃないわよ!」
雪「何だとーっ!」

「ママーおなかすいたー。」
子供が空腹を訴えている。
雪「・・・ん、そのガキ・・」
雪之蒸が子供に注目した。
雪「なんか横島のガキの頃に似てんな。」
キ「え、」
雪「よく見りゃここのガキどもみんなどことなく横島に似てんなー。そっちとあっちの触角のある子供も、このしっぽのあるガキも。」
弓「あんた、あの横島とそんなに古いつきあいなの?」
雪「ミニ四駆の大会で何度かな。」
 おキヌちゃんは弓と雪之蒸の会話とは別のことを考えていた。
(横島さん、触角、しっぽ・・・・)
 そこに連絡を受けた美神たちもやってきた。
美「あちゃー、ずいぶんなつかれちゃったのねー。」
キ「美神さん助けてーっ。」
美「私の子供嫌い知ってるでしょーがっ!!」
ル「でも、よく見ると似てるよーな気も・・」
キ「もう、ルシオラさんまで」
横「お嬢ちゃんお名前は?」
「よこしまかすみ。」
「横島・・・霞!?」
(5秒間の沈黙)
ル「ヨコシマー!」
弓「どーゆーことか」
美「説明してもらいましょーか!!」
おキヌちゃんとパピリオ以外、全員がゴゴゴゴゴゴゴゴっ、である。
横「みんなちょっと待て、俺は何にも」
キ「そうですよ、皆さん落ち着いて・・」
美「落ち着いてる場合じゃ、」
「ママーッ!!」
今度は別の子供が美神とルシオラに抱きついた。
「ええっ!?」

2時間後  美神事務所

「ママーッ!!」
今度はまた別の子供が小鳩になつく。

迷子案内所の人に、
「やっぱりあんたたちの子供じゃないの。」
と押されて全員連れて帰る羽目になった。

小「あの、これどーいうことでしょう」
美「その子髪に赤毛がかかってるし、どことなく似てるよーな気もするし、で、一応来てもらったんだけど」
横「当たりだったみたいッスね。アハハハハハ・・・・・」
愛想笑いがむなしく響く。
ル「この子たちの現れた場所からわずかに時空のひずみが感知されました。おそらくこの子たち未来から来たんじゃないかと。」
キ「じゃあ、このしっぽのある子は」
美「ひょっとしたらシロの子・・・・かもしんないわねー。」

美&ル「それにしても」
5、4、3、2、1、
美「横島って名字の子がこんなにいるのはどーいうわけ!!節操無いにも程があるわよ!!説明しなさいよ!!」
横「お、俺に言われても・・・」

人「美神オーナー!時空震です!!」
「えっ」
言うが早いか部屋の四方が閃光を発した。そこから現れたのは
キ「タ、タダスケさん?!」
そう、それは14年後の横島だった。しかも何がどーなったんだか5人も現れた。
美「な、なんなのこれは」
未・横「いてて・・」
パ「・・・・ヨコシマ?ヨコシマでちゅか?」
ル「えっ!」
パピリオの霊的感覚は三人娘中もっとも優れている。
キ「タダスケさんが横島さんってどーゆー・・・それに何でこんなにいっぱい。」
未・横「タダスケ?ああ、パラレルワールドの俺が偽名使ったのか。」
キ「ぱられるわーるど?」
「パパーッ!!」
子供たちが未来の横島たちに飛びついた。
未・横「よしよし、いい子にしてたか。」
   「おおい、つばめ、パパはこっちだぞー。」
 再会シーンはほのぼのしてるが美神達にはそれより重大なことがある。
美&ル「ちょっと!!どーいうことか!説明してもらいましょうかっ!!」
「ひぃー!!」



「・・・・・時間ってのは過去から未来に流れる河みたいなモノで、下流に行くに従っていくつかの支流に別れるもんなんだ。」
「俺らはそれぞれ異なる次元を生きてたわけだけど、タイムゲートが時間のヨコ糸で合致するところ全部で開いたんだ。」
「で、その行き着く先が俺らの共通の過去であるこの時空だったてわけ。」
「納得してくれた?」
美「・・・説明は分かったからあんたら全員結界から出て来なさいッ!!」
 横島たちは、美神たちの恐ろしさに負けて結界に避難している。
キ「じゃ、じゃあこの子は本当に・・・」
『キ』「そっ、今から7年後、俺と君との間に生まれた娘だよ。キヌ、いやおキヌちゃん。」
(おキヌちゃんと結婚した横島を『キ』と表すことにします。他も同様。)
 おキヌちゃんの顔が耳まで真っ赤になる。
小「それじゃ、がんばってればいつか私も。」
 小鳩が希望に満ちた目をしている。
『小』「目の前に生きた証拠がいるだろう。なあ健太。」
 小鳩とおキヌは幸せそうだが、美神とルシオラはそうもいかない
美「ちょっとあんたら何でルシオラと別れたわけ?」
 ルシオラも顔色悪いっていうか、そのことをとても知りたそうだ。
「・・・・色々あったんだよ、色々な。」
 ちょっとつらそうな表情だ。ルシオラはもっとつらそうだ。
『ル』「ちょっと待てよ。お前らに何があったか知らねーけど、俺の女房は間違いなくルシオラだ。」
そう言ってるシオラを抱き寄せた。が、現・横島にボカンと叩かれた。
横「お前の女房は14年後のだろ。今は俺のじゃ!!」
『ル』「俺はお前だろーが!!」
「パパーっ」
別の横島の子が『ル』のズボンの裾をつかむ。
「ちょっと、君のパパは俺じゃなくて・・・。」
「パパがパパじゃないって・・・・ううう、うわぁーん」
 なんとこの子が泣き出すと式神十二神将が総出演してプッツン起こした!!
「ひぇー!!」
『ギィャー!!』
「キャー!!」
『グェーッ!!』
「うわーっ!!!」
こんなパニックの中で、やっとこの子の父親が現代にやってきた。
「幽子、落ち着きなさい!!いいこだから・・・。」
 十数分後、何とかこの子をあやすことができた。
『冥』「よーしいい子だ、いい子だ。」
『神』「おい、お前、何で冥子ちゃんと結婚したんだ。」
『冥』「うわーみんな集まってんなー。お前は誰を嫁さんにもらったんだ?」
『神』「神無だよ。月から来た押しかけ女房でな。水無を産んだあとすぐ、月に連れ戻されちまった。それより、おまえはなんで」
『シ』「へーいろんな人生があるもんだなー。それじゃあ、西条はどうなった。俺んとこじゃ魔鈴めぐみとくっついたんだけど。」
『ル』「俺んとこじゃ美神さんとくっついちまった。」
『神』「俺のとこじゃ殉職したよ。」
『キ』「エミさんと結婚した。」

美「あんたらいつまでも世間話しとらんとはよ帰りなさいよ!!」
「いや、親が全員そろうまでは・・・」
美「だいたいめぼしいの来てるじゃないのさっ!!」

「ママー。」
 まだ父親の来てない男の子が美神の足を引っ張る。
『ル』「おい、・・・」
『小』「美神さんをママって・・・」
『キ』「・・・信じられん・・・・」
『冥』「マジかよっ!!」
美「やかましー!!」
さてそこに2人の横島が登場。
『美』「政信ー!令子ー!」
『ル』「ほーおまえが美神さんの亭主か。んじゃ、そっちは?」
「俺の女房か?ママは早苗って言うんだよな、里美。」
「なにーっ!!!」
「どーいう人生送ればお前に辿り着くんだッ!!!!」
 全員ドアップで『早』に迫る。美神の亭主が現れたことなんかそっちのけだ。
『早』「そんなに驚かんでもええやないか。いろんな人生があるんだから。」
「キ」「それにしたって・・・・」

『冥』「とにかく!全員そろったみたいだし、帰るとするか。幽子、サンチラ出して。」
幽「はーい。サンちゃん出ておいでー。」
 『冥』は「模」の文珠を出して美神の時間移動能力をコピーした。
『冥』「それじゃあな!」
『神』「いい子に恵まれた子はいいよなー。」
キ「いい子・・・ですか。」
『美』「じゃ、俺も帰るとするよ。令子、達者で・・」
「ていっ!!」
 美神と『美』が別れを惜しむまもなく、『ル』と『冥』が美神に「忘」と「眠」の文珠をそれぞれ使ったのだ。
『美』「何すんだよ、いきなり!」
『シ』「何言ってんだ。何があったか知らないけど、今の美神さんが将来俺と結婚するかもなんてこと知ったら」
『神』「モノのたとえじゃなく、本当に殺されるわー!!」
『美』「まあ。その通りだが。」
この時代に美神が横島を思っていることは誰も知らないようだ。
『早』「美神さんが眠っちまったってことは自力で時間移動せにゃならんな。足りるかな、文珠。」
『小』「俺余ってるから分けてやるよ。」
『早』「おお、サンキュー!!」
みんなが身支度をしているとき、ルシオラはあまりいい顔色ではなかった。自分がヨコシマに捨てられるかも知れない可能性がこんなにあっては不安にもなるだろう。
『ル』「おい、ルシオラ。」
未来の亭主が声をかける。
『ル』「若い頃は気づかなかったけど、お前こーいうの気にすんなよ。俺の女房は確かにお前なんだぜ。不幸な未来なんて考えるなよ。」
『シ』「おい、それじゃ俺らがルシオラを不幸にしたみたいじゃないか。ちゃんと幸せにやってるよ、こっちでも。」
『キ』「おキヌちゃん、変に遠慮したりするなよ。自分の気持ちに正直にな。」
なんかもー話がこんがらがってきた。未来の横島たちは現・横島に迫り寄り、
「俺の女捨てるんじゃねーぞ!!」
横「んなこと俺に言ったって。」




『ル』「じゃあな、14年後にまた会おう。」
ル「ちょっと!大事な子供を忘れてるわよ。!」
 確かに頭に触角のある3歳くらいの女の子が残っている。
『ル』「うちはこの子の上に1人お姉ちゃんがいるだけで、その子は俺の子じゃないぞ。」
キ「それじゃあ、この子は一体・・」
そこに最後の親がやってきた。それもこいつは嫁さんを連れて。
「ルリ!!よかった!!」
 その母親は、帽子をかぶっていたが緑色の髪の毛をしていてどーみても20歳そこそこだった。
ル「ま、まさか・・・」
「あら、ルシオラちゃん。そうよ、私パピリオです。驚いたかしら?」
現・横「何ーっ!!」
未・パ「どう、私けっこうグラマーでしょう。」
昔の自分とルシオラに見せつけている。


未・横「ふーっ、何とかたどり着けたよーだな。」
『ル』「おいっ!!」
襟をつかんだ。
「お前どーしてパピリオと結婚を?!」
『パ』「どーしてって・・・見りゃわかるだろっ。」
現・横「確かにここまで育てばドキドキだよなー。」
ル「ヨコシマッ!!」

未・パ「さ、あなた早く帰りましょう。」
『パ』「ああ、そうだな。」
一番大きな問題を持ち込んだ奴は、早々と帰ってしまった。
『ル』「ルシオラ、くれぐれも気ぃ落とすなよ。」
ル「わ、わかってるわよ!!」

 そんなこんなで未来の横島たちは帰っていってしまった。だが、今回の件でこの時代の女たちの心中は様々だ。
不安の中、上を向いて歩こうとし、闘志を燃やす者、
希望を胸に秘めがんばろうとする者、
突然のことで何が何だか理解できずにいる者、
何もかも忘れてしまった者、
遠くでものすごい寒気を感じている者、

そして人里離れた山奥で、物語と何の関係もなく、エサを求めてクマと格闘している者。
「拙者の晩メシーッ!!」

FIN


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