ザ・グレート・展開予測ショー

決闘 第三幕


投稿者名:ツナさん
投稿日時:(01/ 8/25)


 まるで纏わり付くような、粘り気のある雰囲気が、ドーム内を埋め尽くした。
 その空気は決して横島たちの不意打ちに対する侮蔑ではなく、二人の力に対する驚愕と畏怖であることにいち早く気付いたのは、やはり美神令子だった。
 というより、西条の力に対して、予想外のものを感じ取ったのである。
 先だっての予測で彼女は、おそらく普通に戦ったら西条はものの数秒ともたずにかたをつけられてしまうだろう、と考えていた。
 今の横島は、西条が始めてであった頃の横島とは比べ物にならないほど強い。
 何せ、かつて世を破壊しつくさんとした魔王の記憶を持ち、ルシオラの力が消えたとはいえ文珠を使えば人間界最高レベルの霊力(文珠をフル活用すれば瞬間最高霊力は3000マイトを上回る事も可能と推測される。データはアシュタロス戦役時。ちなみにアシュ戦役時より1年ほど経過しているため、彼の成長レベルを鑑みると現在はこれを数段上回ると推測される、以上、オカルトGメン諜報部報告書より抜粋)を駆使できる。
 美神自身認めたくない、認めたくないが美神よりも、すでに一回り強い。
 もし本気でやったとしても、十回中八回までは10分持たないだろう。
 実際問題ではそんな事は無いことも重々承知していたが。
 で仕方なく文珠禁止の処置を取ったわけだが、それでも西条ではかなわないだろう、と思っていた。が、神通棍越しの力比べでは、ほぼ五分の力で張り合っている。
(横島君、しっかりしなさい、じゃないと大損こいちゃうじゃないの!!)
心の中で横島をしったしている。が、顔には出さない、大人な令子ちゃんであった。

「やるな、横島君!!この日のためにわざわざ妙神山で辛い修行をして来たかいがあったぞ」
スパーク越しに西条がにやりと笑って見せた。横島はその笑いを見て薄笑いを返すと、ふと一塁側内野スタンドのほうを見る
「あ、美神さんのスカートの中身が・・・」
「なにィ!!!!」
思わず振り向く西条。・・・悲しいかな男の性。
「馬鹿がみる〜〜」
その隙を突いて神通棍を捻り手前に受け流す。
 と、西条の体がバランスを崩し前に崩れてきた。横島はささっと回り込み隙だらけの後頭部を、

ごす!!ごばしゃぁぁ!!

思い切り殴り倒す。
「お、おのれ・・・」
勢い余って地面に顔面をめり込ませつつも横島む向けて怒りの言葉を吐き捨てる。
「やかましぃ!勝てばええのじゃ!!」
倒れる西条の背中に非常にも勝ち誇った表情で神通棍を突き立てぐりぐりする横島。
 ・・・おのれは悪魔か。
 ドームにはなお、冷たい空気が流れている。
 何気に高度な事しても、始末が悪いとただのアホ・・・なのだろうか。
 以上 続きは次回。それなりにまっててね(滅

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