ザ・グレート・展開予測ショー

ひとつ屋根の下(その3)


投稿者名:DIO
投稿日時:(98/ 6/15)

 美神事務所に唐巣・ピートは救援を求めてやってきた。
美「ちょっと見ないうちにずいぶんやつれたわねえ。」
二人とも、ゲソーッとやつれてしまっている。
美「抗争してるのはあの子とエミなんでしょ。何であんたたちがそんなになんなきゃいけないわけ?」
唐「いや、それがね、美神くん。彼女、毎晩ひいじいさんの道具を整備してるんだが、

『フフフフフ、殺す、あの女、殺す!フフフフ・・・』

って感じで一歩も立ち入れないほどの殺気と執念なんだ。血は争えないというか・・・。」
キ「まっどさいえんてぃすとの血ですか。」
ピ「うちの学校にも来てるんですよ。それで今日も


エ「ピートぉぉん、お弁当作ってきたわよー!!さ、遠慮なく・・」
『ダダダダダダダダッ』
突然の銀の散弾が飛んできた
ア「おにーさま、そんなモノ食べちゃだめです!!」
さらに銀の散弾をぶっ放した。
「うわー!!」
「ひぃーっ!!」
弁当は机ごと消滅した。


と言うわけでして・・・。」
美「それで私にどうしろっていうのよ。」
唐「いや、だからね。あの二人の間に割って入れるのは君ぐらいしか・・・」
ピ「このままじゃまた教会壊されちゃいますよ。」
美「で、いくら出すの。」
唐「・・・・・・やっぱりそれかね。」
美「当たり前でしょ。」
いつもの押し問答。今までの唐巣ならここで引き下がっただろう。
唐「フ、美神くん。実はね、アンくん例の野菜の調教もしてるんだよあれが教会壊すようなことになったら君の責任だよね。」
美「何でそうなんのよ。」
唐「だってそうじゃないか。責任逃れする気かね。」
ズズッと美神に言い寄る。
美「唐巣先生・・・変わられましたね・・・。」

唐(よーし、もう一押しだ。やりたまえ、ピートくん。)
ピ「(は、はい!)あのー、美神さん。何かエミさんが魔鈴さんと手を組んだって噂が・・・。」
空気がピシッ、とした雰囲気になった。
美「エミが・・・魔鈴と・・・!!」
横島とおキヌちゃんは部屋の隅の方で涙目になり、ピートもガマの油みたいに冷や汗かきっぱなしである。
美「OK!!やったげるわよ!!」

で、その日の深夜
美神達はエミのオフィスにやってきた。
美「防戦一方じゃラチがあかないわ。ここは思いきって敵陣を叩かなきゃ。」
ア「で、建物を破壊するんですか?」
美「違うわ、これよ、これ!」
美神が出したものはマンドラゴラだった。
ピ「マンドラゴラ・・・!?」
横「こんなもんどーすんです。相手は呪いのプロですよ。」
答える前に美神はマンドラゴラの根っこを土に埋めた。
美「みんな、ヘッドホンの用意はいい?」
唐「何する気だね、美神くん」
美「私が魔法で繁殖させるの。」
横&ピ「それはやめといたほーがいいんじゃ・・・。」
美神は聞く耳持たなかった。
美「黒き土に根を生やせ!!大地のめぐみをうけよ!!この世に生まれし喜びをその雄叫びに換えて・・・!」
みるみるうちに、土からもアスファルトからもマンドラゴラが生えた
美「やった!!」
横「成功した?!」
 成功するわけがなかった。マンドラゴラが自分から這い出てきて、赤ん坊みたいに鳴きじゃくる。
横「どーすんですこれ!近所にも大迷惑が!!」
美「え、何、聞こえないわよ!」
ア「アンタレス!火炎放射!!」
 惨事になる前にマンドラゴラは1本除いて全部灰になった。
美「あちゃー、危ないトコだったわねー。やっぱ頼むわ、横島くん。」
横「・・・やらにゃならんのですか。」
 けっきょく文珠で『繁』『殖』させることになり、一応の成功は収めた。
ピ「で、これどーすんです?」
美「エミが通りかかったらこいつらに引っこ抜かせるのよ。時給400円で雇った低級霊よ。」
キ「お給料、安くなってませんか。」
美「このご時世だもん、仕方ないわ。」
ピ「こんなんでうまくいきますかね。」
美「ま、見てなさい。」

翌朝、エミが出社した。(事務所と自宅は別になってることにして下さい。)
車から降りて、足元を見ると、
エ「げ!!なんなワケ、これは。」
見渡す限りマンドラゴラの畑である。そこに低級霊が現れて、
エ「わー!!ちょっと待つワケ!!」
低級霊は構わずズボズボっとマンドラゴラを引き抜いた。
『ギャー!!』
エ「ひぇーッ!!」
 それからはノイローゼになるよーな毎日だった。引っこ抜かれたマンドラゴラは美神の元に運ばれ、ヘッドホンは低級霊がわんさとやってきてはずそうとする。
エ「おのれ小娘!!呪いのプロがどーするか見てなさい!!」

で、どーしたかというと

勝手にエミも教会に住み着いたそうだ。
エ「事務所に一歩も入れないんですもの。ここ住み込みで事務所にしてもいいわよねえ。ピートおおん。」
ア「そんなのいいわけ・・・」
エ「あら、教会壊しちゃってもいいワケ?」
唐「そりゃ困るッ!!」
ピ「アンちゃん、抑えてっ!!」
ア「クッ!!」


ア「美神さん、暗殺メカ作って下さい!!ひいおじいさまのコレクションには大技を使うモノしかないんです!!」
美「そんなの私の専門外よっ!!」


 こうして決着の付かないまま問題は一応の解決を得た。しかし、
唐「ウ・・ウォー!!」
ピ「ウワー!!」
唐巣神父とピートが悪夢を見続ける日々は続く。


お し ま い




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