ザ・グレート・展開予測ショー

おとこならばっ


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 8/20)

「……十年と一日後?」
何を言っているんだと言いたげに横島。
擦り傷だらけの顔にはありありと不信げな感情が浮かんでいる。
「勝負にきまっているだろう」
至極真面目に太郎。
はい?
(………確か俺は、シロの師匠としての腕を見るためにこーやって無理矢理闘わされたんじゃなかろうか?なのに、なんで再び十年と一日後に闘わなきゃあかんのだ?)
それを口にすると太郎は印象の強い瞳をニ、三度瞬きさせ
「何を言う、俺は元々シロの腕を見にきたつもりだったんだが、その誰だ……美神とか言ったか…その女が横島殿と闘ってくれと里まで文書をおくってきたのだぞ男ならば強い人間と戦いたいだろうといって」
眩暈がした。
同時に怪我や瘤のせいではない頭痛も感じた。
横でシロの表情が強張りずりずりとニ、三歩下がっていくのが見える。
タマモはふうとため息をついている。
「もちろん、勝負というからには命落とすこともあるかも知れぬと美神殿にはちゃんと伝えたし文書にも書いたはずだが」
「じゃあ、あんたは、シロの師匠の腕を見るために闘ったわけじゃないんか?」
なにやら自分が知らない内容が増えるにつれて口調がぞんざいになる。
まあ無理もないだろうが……。
「もしかして、いや、もしかしなくても、横島殿は馬鹿か」
完璧に呆れていると思われる口調で太郎。
なんで腕を見るだけで命をかけるのだ?
と言って太郎はとシロの方へと視線を移す。
その視線が穏やかではないことは言うまでも無い。
同時にシロの体も強張る。
「シロ」
と横島。
その言葉は柔らかい。
しかも表情も笑顔だ。
だが顔の筋肉を作る部分がぴくぴくと痙攣している
その上、青筋なんかも浮かんでたりする。
これで怒ってないという馬鹿は、まあいないだろう。
「な…なんでござる」
声が震えさせシロ。
これもまあ仕方が無い。
「………知ってたな?」
もうこの一言で充分だろう。
さああっとそりゃもう見事なほどにシロの顔色が青白くなる。
「な…なんのことでござろう…?」
元々ウソや騙しあいというのが苦手なシロである。
その時の感情はそのまま表情にでる。
そして、今はだらだらと顔色は悪いのに汗が噴出していた。
つづく
ああ……また伸びてる誰かもう助けてください(涙)

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