ザ・グレート・展開予測ショー

サイコダイバー(その4)


投稿者名:ボヘミアン
投稿日時:(98/ 6/14)

「ちょっと、奥様、お聞きになりました? サイコダイバーのその4、やっとUPされたんですって。」
「まぁぁぁぁ、あれだけ遅れまくって、よくもまぁ臆面もなく、いまさらのこのことUPできたものねー。」

シクシクシクシク・・・・・・

本編の話の進み具合や前回からのインターバルを考えるといまさらの感がありますんで、とりあえずスレイヤーズ後書きのパクリで始めてみました。すでに人の道を外れ冥府魔道に入った僕の辞書には、「恥」とか、「外聞」とか、ついでに「聖悠紀」という漢字はありません(サイコダイバーその3感想欄参照)。今回のパクリネタとしては、「百億の昼と千億の夜」「連邦の白い奴(^^)」「エ○ァンゲリオン」「功殻機動隊」「炎の転校生」等です。



爆発が収まると横島に化けたアシュタロスが残る。周囲は暗い意識の底だ。そして、アシュタロスの背後には淡い光を放つ、アシュタロスの背丈ほどもある卵のような物体が台座の上にのっていた。彼は光の剣の直撃にもダメージはないようだ。横島の姿がゆっくりとモーフィングされアシュタロスが現れる。
「うかつだな、ルシオラ。もしヨコシマが普通の人間なら今の衝撃で死んでいるぞ。」
ルシオラはあわててあたりを見回すが横島には何の変化もなかった。
「安心しろ、彼の霊的キャパシティは超人的だ。何しろ私のコピーが出来るくらいだからな。」
ルシオラはアシュタロスという最大の敵に対峙しているにもかかわらず、自分の思いがあふれ出るのを押さえられなかった。
「アシュ様、なぜヨコシマなんですか? なぜ私たちをそっとしておいてくれないんですか? アシュ様はもう十分な力を持っているでしょ、これ以上何を望まれるのですか?」
「私にも創造主により定められた使命がある。私とて作られたものに過ぎんのだよ。宿命には逆らえん。そして、彼の持っている能力は美神令子のエネルギー結晶よりも有用だ。」
アシュタロスは本気だった。本気で横島に何かをしようとしている。
「なぜヨコシマなんですか?」
再び同じ疑問を口にする。
「おまえも私の愛する作品の一つだ。いいだろう。教えてやろう、私の使命を。」
アシュタロスはそう宣言すると片手を広げた。アシュタロスから記憶の波が押し寄せてくる。
「しまった、心理攻撃だ!」
音を立ててやってくるアシュタロスの記憶にルシオラは翻弄された・・・



「で、どうすりゃいいの?」
令子が復活したカオスにたずねる。カオスはテキパキと令子の頭にヘルメットを装着していた。カオスが急激な回復を見せた背景には、作者がマリアを使いこなせないという現実があった。いちいち通訳させるのは無理だ! 勘弁してくれ!
「今から潜っていては間に合わん。外から念を送ってルシオラを支援するしかないだろう。」
「ルシオラの位置は?」
「霊波レーダーで探索する。」
「じゃあ、すぐに見つかるわけ?」
「深層意識は乱反射が多いから照射スポットを絞る必要があっての。全て探索するには長時間必要じゃ。ある程度見当をつけんとな」
「で、どの辺から探索すればいいの。」
「わからん。おぬしの女の感が頼りじゃ。」
「ちょっとー、頼りないわね。」
「仕方がないじゃろう、枝が折られた状態ではルシオラのモニターも出来ん。なに、大丈夫じゃ、中世の日本のジンクスに、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるというのがあるじゃろ。」
カオスは自信満々にいう。ありゃあ、ジンクスか?
「・・・やっぱりあんた、カオスね。」
「どういう意味じゃ?」
「ほめてるのよ。それより始めるわよ。」
「わかった。」
呆れ顔の令子と全く裏打ちのない自信をもったカオスは、ルシオラの支援をするべく作業を開始した。



ルシオラは宇宙を漂っていた。あちらこちらに星の瞬きを感じる。
「私、死んだの? 違う・・・ これはまるで・・・」
「そうだ。」
ルシオラはアシュタロスの声が響くのを感じた。
「おまえが宇宙の中にいるのではない。宇宙がおまえの中にあるのだ。」
アシュタロスが続ける。
「これは、かつて私が創造主から受け継いだ記憶だ。それをおまえにも見せてやろう。」
ルシオラの感覚がさらに宇宙と一体となる。生命の誕生、営み、そして死、ルシオラはまるで絶対神になったような気分になった。一つ一つの生命が、一つ一つの星々が感じられる。そこへ宇宙外部から声が聞こえる。ルシオラ、いや、創造主と呼ばれるものの外で、二つの意志が議論しているのを、ルシオラにもわかるようにアシュタロスが言語に変換し伝達しているのだ。
「・・・今回の実験は成功だな。」
「これで長期間のエネルギー供給に目処がついた。」
「だが、油断はできん。不安定要素もある。」
「わかっている。対策として転換炉に中和剤を注入した。」
「炉を壊されかねんからな。」
「時間はかかるが確実だ。これで不穏分子もおとなしくなるだろう。」
「不穏分子にはいつも悩まされる。」
「炉の中で活発に動き回る、きわめて原始的な生物だ・・・」

目の前の視界が開ける。アシュタロスが立っているのが見えた。以下、「きわめて説明的な文章」に加えしばらくギャグも入っていませんので、まどろっこしいと感じる御仁は読み飛ばてください。
「閉鎖された空間ではエントロピーは減少し続ける。我々の宇宙は完全なる熱量死へと向かっているのだよ。神魔の調和ある対立はこれを先に延ばすことは出来こそすれ、解決することは出来ない。また、それが創造主、そして宇宙の外にあるものの意志でもある。」
「ほんとは宇宙は閉鎖された空間じゃないんじゃない。」という話もあるが、かまわずアシュタロスは遠くを見るような目をする。
「それと同時に創造主は密かに期待しているのだ。この宇宙を、自分を次のパラダイムへと昇華させてくれる新しい宇宙を。だが、彼は常に宇宙の外にあるものから監視されている。だから私のような異端を自分の分身として作り出したのだよ、自分の変わりに新しい世界を作り出すために・・・」
「新しい世界を作り出すためには力が必要なのだ。エネルギー結晶も一つの方法と考えたのだが、もっと違うアプローチを発見した。そのヒントがヨコシマにあるのだよ。」
「彼は南極で私をコピーして見せた。普通の人間ならあそこで死んでもおかしくないはずだ。自分の器よりも大きいものを入れれば器が壊れるのは当然だからな。だが彼は死ななかった。彼の霊的キャパシティは私のそれより大きいのかもしれない。興味深いとは思わんかね、たかが人間のキャパシティが私よりも大きいのだ。」
「人間は創造主の設定を超えた成長をする。まさに化けるのだよ。その原因をつかみ、自分に応用すれば私の目的も達成できるだろう。そう思えるのだ。私は彼の精神を分析することにした。それも詳しく。そして得られた結果がこれだよ。」
アシュタロスは背後の卵を指差した。
「こいつには彼の成長の源が圧縮されている。彼からおまえたちの記憶が消えたのは、ここに凝縮されたせいだろう。彼の急激な成長はおまえたちと出会ってからだからな。」

ルシオラは必死で考えていた。アシュタロスはあれを横島から奪い取る気だろう。そんなことをされて横島が無事で済むとも思えない。何とかアシュタロスを退けなければならない。
「無駄なことは止めるんだ、ルシオラ。おまえでは私は倒せん。それより私のもとへ戻れ。」
確かに普通の方法ではアシュタロスを倒すことは出来ないだろう。だが、ルシオラは引く気はなかった。南極の一件でアシュタロスもだいぶ弱っているはずだ。ルシオラは横島のことを最優先で考えることにする。ルシオラはアシュタロスの背後に目を向けると尋ねた。
「アシュ様、それをどうする気ですか?」
「持ち帰ってさらに分析する。彼には気の毒だが・・・」
アシュタロスはそれ以上言わなかったが、ルシオラを決心させるには十分だった。「たとえ刺し違えてもアシュ様を排除する。ヨコシマは自分が守る。」そう考えたとき、急速にシンクロ率が上昇するのを感じた。自分の存在感が徐々に希薄になってゆくのがわかる。横島を思う気持ちがシンクロ率を押し上げてゆく。あまり時間がない。それを見るとアシュタロスは顔を曇らせた。
「がっかりしたよ、ルシオラ。老人から忠告を受けていたはずだ。シンクロ率の上昇は彼に取り込まれかねない危険を招く。彼を強く思う気持ちは分かるが、自分を制御できなければここにいる資格はない。」
アシュタロスの言葉には耳を貸さず、ルシオラは両手から光の剣を出すと凝縮してゆく。するとそれは光り輝く一本の大太刀となった。アシュタロス相手では徹底してエネルギー密度を上げる必要があるからだろう。先程の無造作な一撃では傷すらつけられなかったからだ。

ルシオラは太刀を八双に構えるとアシュタロスに向かって跳躍した。自分が横島に取り込まれる前に決着をつけるつもりだ。アシュタロスの懐に飛び込んだルシオラはそのまま袈裟懸けに斬り下ろすが、アシュタロスは一歩下がると身をひねって太刀をかわした。ここまではルシオラの読み通りだ。ルシオラはそのまま体をひねって右肩を入れるとテニスのバックハンドの要領で左下から右上へ薙ぎ払う。狙うはアシュタロスの首だ。
「えいっ!」
気合とともに切先が走るが、アシュタロスは見事なスウェーでこれをかわす。
「ま、まずいっ。」
ルシオラの体が泳ぐ。下からアシュタロスの一撃がやってくる。そう考えたとたん、ルシオラは反射的に跳んだ。アシュタロスを飛び越すと一回転半捻りで反対側へ着地する。だが、ルシオラが構える間もなくアシュタロスの攻撃が飛んでくるとそれは彼女の太刀に絡みついた。
「くっ!」
アシュタロスの手首から鞭のようなものが伸びていた。簡単には切れそうにない。アシュタロスの体が青く光り始める。
「さあどうする、ルシオラ。」
アシュタロスは楽しんでいるようだ。口元にわずかに笑みを浮かべながらギリギリと鞭を引きはじめる。力勝負になればルシオラに勝ち目はない。ルシオラは何のためらいもなく太刀を放すと一気にアシュタロスとの距離を縮めた。
「なに!?」
急に手応えがなくなりバランスを崩したアシュタロスがたたらを踏む。気づいたときにはルシオラの顔が真下にあった。今度はルシオラが笑みを浮かべる番だった。
「ギャラクティカ・マ○ナム!」 < あまりにも有名なため解説不要・・・ だよね?
会心の一撃!
アシュタロスが吹き飛ぶが致命傷とはなっていない。ギャラクティカ・マグ○ムですら致命傷を与えられないとは、さすがは次期魔王候補だ。ルシオラもこの程度でどうにかなるとは考えていなかった。足元に落ちている太刀を拾い上げるとすぐさまアシュタロスに斬りかかったが、早くも回復したアシュタロスは、ルシオラの繰り出す切先をことごとく鞭で弾き返す。二人の間合いが詰まってゆく。ルシオラはアシュタロスと距離を取ろうと後ろへ跳ぶがアシュタロスはそれを許さなかった。追うアシュタロスとの間で間合いがさらに詰まる。
「は、早いっ!」
またもや防戦一方だ。
「ザクとは違うのだよ、ザクとは。」
すでに真っ青になったアシュタロスは、ランバ・ラルの名台詞(?)をつぶやくおちゃめさを見せつつ、攻撃の手は全く緩めていない。「これは本格的にまずい」とルシオラは考えていたが、事態を打開するどころかボケをかます余裕すらなかった。ついでに時間もないぞ! どうするルシオラ! ピンチだ作者!!!



長すぎたためかエラーが出ているので二つに分けます


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