ザ・グレート・展開予測ショー

狼牙(外伝その五)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 8/16)



 注意書きです・・・これは狼牙の(九)の途中から展開を変えただけのお話です。このお話を読んで気分を害された方がいましたら、申し訳ありません。



 ー狼牙ー



 よろめいたタイガーに、雪之丞が連続攻撃を仕掛けようとした、その時。

 シュゥ・・・ゥ・・・

(ーーー何ぃ!?)

 僅かな余韻も残さずに、『一人目』のタイガーは消えた。

(こ、これは・・・まさか!?)

 既に相手の術中にあったと知り、驚愕する雪之丞。

(今頃気づいても・・・遅い、遅すぎるんジャ・・・)

 それからは、同じ事の繰り返し。

 次から次へと現れるタイガー。精神獣の襲撃をやりすごし、タイガーに一撃を加える。消えるタイガー。また何事も無かったかの様に現れるタイガー。


 ートキハナガレター


 雪之丞の眼は虚ろだった。

(・・・・・・タイガーが・・・)

 続けて、囁く。

(タイガーが一匹、タイガーが二匹・・・たイガーが・・・)

 知らず知らずの内に、雪之丞は疲弊していた。

「というか・・・壊れとるジャロ、それ・・・」

 気にせず、いやそうする事も出来ずに囁き続ける。

(ドレス姿のタイガーが一匹、エプロン姿のタイガーが一匹、ワンピース姿のタイガーが・・・)

(・・・・・・)

 バシュウ!

 頭痛を覚え、タイガーは世界を解放した。

 虚ろな眼のままに、雪之丞はタイガーを見て呟いた。

『タイ・・・太鼓持ちが一匹・・・』

『タイしか合っとらん・・・太鼓持ち言うな・・・』

 ー虎はため息をついたー

 ー同時にー

「ああ・・・あれが・・・あれが霊刀狼牙の主・・・運命とは何と非情・・・ていうかやってられません・・・」

『どうやら・・・人選を誤ったか?』

 ーその声を聞きつけー

「何故!どうして!だから狼牙はあのヒトにーーー!!!」

『ま、待て!落ち着け!折れるっ!キブ!キブアップだ!』


 ー神無は狂乱したー



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