ザ・グレート・展開予測ショー

全国除霊道派選手権!!!(その2)


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/ 8/15)

リングに上がろうとする法子とおキヌの二人。
廻りには、観客は何十人か集まっている。

中には、勿論、お馴染みのキャラがいる。
オシャカ学園の同級生である猪尾八ッ男、通称 ”八ちゃん” やヤンヤン、ダサイネンも混じっている。
もちろん、同級生らは仕切りに声援をかけるのだ。

「頑張れよーーホーコちゃーん!」
「頑張らなかったら、ボクちゃんが 『ヒザマクラの刑』 に処するわよ。」
「余計な事言うんじゃないよ、このスカポンタンっっ!」
「あいでっ!!」

ダサイネンは、後で法子に膝枕してもらおうとばかりに妙なことを口走ったがために、
ヤンヤンにドツかれていた。まったくの相変わらずだが・・・・

「あれ〜〜〜令子ちゃん〜〜〜〜。あの人たちに〜〜〜遭ったこと〜〜ない〜〜〜〜?」
冥子は不思議な思いに駆られていた。
そりゃそうでしょ、 『詳細不明神出鬼没GSスペシャル世界迷作劇モノ控(Part24)』 で演じているものねえ?
それはともかく。

そんな声援をかけられて思わず、微笑を手を振って返す。
キヌはというと、美神たちに見守られてリングに上ったものの、ハァトが Went Zoom している。
興奮したまま息が多少粗くなっているおキヌだったが、胸に手をやって、おさまれと自分に言い聞かす。
何しろ突然のことだったので、心の準備ができてないというところだろう。

なのに、ゴングが鳴ってしまった。
同時に、
「だあぁりゃあーーーーーーー!」
と、法子はリングを蹴って飛び上がりながら、キックをかまして来る。
その向かってくる足を包んでいる着衣から見える中身は、水玉模様だった。
一部のファンには興奮が漂わせられていた。

「危ない!」
と言葉を発しながらも、かろうじて避け切るキヌ。
だが、ここはリング上。
ロープの反動で、避けた方向に飛んでくるかもしれないと判断した。
同時に、キヌは足にいつも携帯している ”ネクロマンサーの笛” へ手をやるよう体が反応する。
その笛をがっしりとつかむなり、無我夢中で笛を盾にする。

「おキヌちゃんの新能力・その1よ!」
リング外で見守っている美神はそう言うなり、腕を組む。
その横に、いつの間にやら横島が復活して来ていた。
「へえ、さすがおキヌちゃん。けっこうやるじゃねーか・・・」
「・・・アンタ、いつの間に復活したのさ。」
思わず美神は突っ込んでしまうが、横島はリングに夢中になるなり、横を向かずに小言のようにしゃべる。
「そりゃ勿論、『復』『活』 という具合に、すんでのところで意識がある程度あれば戻れますよ。」

リングの上では、おキヌの新能力・その1が開花した瞬間だった。
「笛よ、杖に変わりなさい!」
とおキヌが言うなり、 ”ネクロマンサーの杖” と化す。
化したその杖が、今丁度、キヌの言霊に対してふわりと浮くなり、電撃を発生させる・・・

「ぎゃああああ☆」
法子は、その電撃の方向に飛んでいくためにまともに喰らってしまった。
喰らいながらも、骨を光の中に露出させて痺れて行った。
「・・・な、なかなか・・・やるわね。」
そう言いながら、法子は背中を両手で圧し出すように、態勢を整えなおす。

かと思いきや、おキヌは自然とその法子のフトコロめがけて突進していく。
キヌの顔は、何かを語るときの顔をして、真剣そのものだった。
「・・・な、何ですって?」
「ホーコちゃん!」
サーゴ浄は思わず法子に向かって叫ぶ。
まさか、おキヌがまともに接戦をしてこようだなんて、美神以外、誰も考えやしなかった。

そのよう、美神はまたも冷静に一言漏らす。
「私仕込みの、おキヌちゃんの霊体格闘術を舐めたらだめよ♪」
この辺については、15巻の石神編を参照に・・・といいたいところだが、それどころではない。
それとは違うものが今まさに、見え隠れしていた。

「来る気ね・・・。」
そうホウコは呟くと、未だも痺れている体をキヌの駈けて来る方向に合わせる。
身を一瞬屈めて照準を合わせるなり、慌てずに来るのを待っていたが・・・とまりそうもない。
突進してくるものと判断して、迎え撃つつもりだったが、それは違った。
後ろから、少々強く首を圧迫される感じがあったのだ。

その後ろを振り向こうとしても、出来ない。
なのに突進してくるのはなぜかと思っていたが・・・。
首は絞まる一方だった。
逃げられない。
避けたくても避けられないなんて、悔しい。

そして、どっしぃぃーーんとキヌの体が法子に激突するや、首の上、さらに頭の上から
たたまれていく感触が強くイメージに残った。ホールドだ。
横島はその光景をまじまじと見ながら、顎に手をやって解説をする。

「成程、結構おキヌちゃん考えたな。
 突進したまま離脱して遊体のまま背後に回って首を押さえつけて封じる。
 すると、体は等加速度の法則・・・完成の法則により突進したままとなり、動きを封じた相手に激突する・・・。
 しかも遊体と本体はつながったままのため、痛みは少ない・・・・。」
「そう。あのときの応用技よ。教えといてよかったわね。これで勝ちは決まったようなものよ。」

美神も、その大技ぶりに絶賛する。
リング上では、今、おキヌは体に戻ってホールドに入っている。
法子は、懸命にその状態から抜け出そうとするが・・・痺れた上での重力加速度が加わったために、
力を出し切れ状態にあった。

「ホーコーーー、負けるんじゃないよぉーー!」
しきりに、ヤンヤンも応援してくれるから、負けるわけにいかないと体を起こそうとする。
なのに、法子の口から出てきた言葉は・・・・・
「わ・・・・わかった。負けだわ。」
法子はあっさりと負けを宣告する。
その瞬間、決着のゴングはなる。

『決定です。勝者は、六道女学園代表・氷室キヌさんですーーーーーーーー!!』
そうアナウンスが入ると、キヌの方に花束が投げられる。

その後、法子はキヌと握手を交わす。
残念がっていたけど、次の試合に勝ってねと同時に励ましの言葉を贈るが・・・。
「えっ、私、禿げてませんけど・・・」
と、しょうもないボケを構していたそうな。
さぁて、次回のサザエさんは?・・・じゃなくて次の対戦相手は?

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