ザ・グレート・展開予測ショー

宇宙霊団 と 美神


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/ 8/13)

「私は、あんなとこ金輪際行きますか!」

ノッケから美神は怒っていた。
前回、「美神にコミケは似あわない!」というお話で美神は散々な目にあい、結局敗北したのである。
しかも、情けない形でである。

「そんな〜〜〜いいでしょ〜〜〜令子ちゃん〜〜〜〜〜!」

冥子は、電話越しに令子ちゃんに誘いをかける。
別に、モーションをかけているわけではない。
美神がキレたが為に敗北して、GS協会に罅が入りかけ、今年の夏コミケのガードは六道家に頼んだらしい。
その辺のことを、冥子から手伝ってくれなんて言われて・・・・
もう、美神は頭が痛くて痛くて、しょうがなかったのだ。

実は、白井総合病院、鹿斗総合病院、諌坂総合病院の精神科から全く同じ症状が出ていた。
いわゆる「取り憑き現象」と言われている物である。
取り憑き方も、異常をきたしており、GS教会に届が入ったぐらいだった。

それを考慮したところ、「死んでもコミケに行きたい」という願いが、怨霊をひきつける原因。
取り憑くのも、その言う「精神」を引き連れて脱走して、コミケ会場に入ってしまうがため。

一度、おキヌが叙霊したところを会場に設置してあった記録ビデオカメラが録画していた。
それを基に、分析するのだが・・・・海外の支部を含めたGS協会にも、断定することができない。
最終的に、3大病院がGS協会と話をして得られた結論は・・・相手は、宇宙の解明されていない、未知なる部分
が作り出した 『宇宙霊団』 という仮定名称だけ。

確かに、バサラなどの式神を扱う冥子には、その手の霊の集まりの叙霊はうってつけであった。
しかし、それなりに欠点があった。
そう、その冥子の性格自身である。
というわけで、以下のお話に続いてください。

            ☆                    ☆                    ☆

横島 「冥子さぁ〜〜ん!」
冥子 「あら〜〜〜〜横島君〜〜〜。やっぱ来てくれたの〜〜〜?」

キヌ 「あのね、冥子さん。あたしもいるんですけど・・・(苦笑)」

今回は、この珍しいメンバーで、『東京国際フォーラム』 に現地集合した。
美神は、ウォークマンで耳を塞いで、入り口を見張るだけである。

横島 「今日はね、その宇宙霊団を叙霊するって言うことで、集合したんスけど・・・」
キヌ 「私、コミケットって初めてなんです。異様な人数ですよねえ。」
横島 「それだけ好きな人が多いってことさ。さぁさぁ、見回り見回り。」
キヌ 「横島さん、前回みたいなことはしないでくださいね?」
冥子 「冥子〜〜、」

3人は、見回りを開始する。
今、東モールのV20あたりにいた。

キヌ 「あっ、見てください。ほら、あたしがこんなトコに載ってる・・・」
冥子 「え〜〜どれどれ〜〜〜?」

お目当ての本を見てはしゃぐおキヌ。
横島は手にとって、その本をパラパラとめくると、おキヌのお話が中心になっていた。

横島 「著者:あざらしあざらしあざらしぃ、題名が『スリーピングその後・・・』か、コリャ面白いや。
     これ、以前出ていたけど買えなかったやつだ。ラッキー!」
あざらしあざらしあざらしぃ 「これ、¥150ですね。」
横島 「ほいほい、有難さんっと♪」

横島は、気前良く150円を渡してそれを買っていく。
横から、買ったその本を食い見るおキヌは、

キヌ 「・・・なんか、私の本を買うって、複雑ですね。」
あざらしあざらしあざらしぃ 「あっ、本物のおキヌちゃん?握手してください・・・・」
キヌ 「・・・えっ!? (照笑)」

なんだかややこしい展開に、照れていいような笑っていいようなそんな気分に合った。
その横を・・・ドンッと、ぶつかっていく姿があった。

横島 「・・・てーな、誰だよ・・・おっ、創作者の後藤じゃねーかっっ!」
後藤 「いやなに。どーもどーも、いつもとんでもない展開予測かいてますよーー!」
横島 「・・・おかげで俺は、痛い目に毎度毎度遭わされてっけど・・・(苦笑)」

冥子 「誰〜〜〜〜?」
後藤 「ほれ、今でも 『ウルトラマンカオス』 だとかこの展開予測を書いてる創作者だよ。」
冥子 「へえ〜〜〜?」

指を銜えてみている冥子が、可愛くて思わず抱きしめてしまった。

冥子 「きゃああああ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

どっちゅごおぉぉぉぉん!
言うまでもなく、式神大暴走が起こった!

横島 「こりゃ後藤、お前何やっとんじゃい!」
キヌ 「Wから先、完全に壊滅してますけど・・・(苦笑)」
後藤 「よかった〜〜〜!先に 吉田 方氏の 『田切に行こう(再版)』 買っといて・・・」
横島 「そういう問題じゃねーだろ!
     とにかく、美神さんとガードマンに連絡して・・・適切な処置をとってもらおう。」

こうして、創作者の私は、現行犯として連れて行かれることになった。

美神 「・・・ったく、なんで創作者がこんなとこにいんのよ。」
キヌ 「それ言っちゃだめですってば (苦笑)」
横島 「・・ところで、おまえ夏子ファンじゃなかったっけ?」

後藤 「・・・それ、夏子には黙っといてな・・・(泣)」
ガードマン 「大人しく、会場外に出んかっっ!」


            ☆                    ☆                    ☆

ここは、会場外のピンポイント位置である。

美神 「・・・で、肝心の 『宇宙霊団』 は?」
冥子 「それがね〜〜〜、クビラにも〜〜透視できないの〜〜〜〜!」
美神 「成る程ね、恐らく零波を消せる、かなりの超A級の霊のようね。
     前回のようなことがあるし・・・あ〜〜、思い出すだけでイライラしてきたわ〜〜〜!」

横島 「お、おちついて、落ち着いてください美神さん!
     それ、ムニュッと胸を落ち着かせて・・・・・・」

ドガベシィッッ!
ずがっっっ、ばぎぎぎッッ、ぐわぎぃーんっっ!
と、言うまでもなく神通昆 と ヘッドバッド、 ガゼルパンチ でボコにされる横島。

美神 「胸を触るなッッ!このドスケベ野郎がッッ!」
横島 「・・・・・・・・・・・は・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・!!!」

その光景に呆気ととられて見ていた会場に入る人々。
そんな人々に紛れて、ざわざわとささやく声が聞こえた。

女 「えっ!? 今時、美神のコスプレ?」
男 「あのはっ倒されてる男の方なんか、やけにそっくりだぞ?
    その横にいるお嬢様なんか、余計やばいんじゃないのか?」
女 「さぁさ、行きましょ・・・」
男 「でも、あのおキヌちゃんは凄い本物そっくりで・・・」

ピクピクと美神の額にコメカミが浮く。
その一方で、ピクピクと体を轢き付けさせて血を十数リットル流している横島。
さらに、ズガバシ、ヨドバシと神通昆の突っ込みが加わる。

美神 「ほぉら見なさい、あんたが余計なこと言うから・・・」
横島 「(・・・こ、この場合は余計に事言わんほうがいいな・・・・)」

そんな事をしてる間に、おキヌは、悶えられて追っかけられる羽目になった。
本物だと分かった途端、 『おキヌちゃんに触れたい症候群』 的人間が増幅したのだ。
別に、フェロモンを発しているわけぢゃないのにねぇ。

キヌ 「た・・・・助けてください・・・・っっ!」
男 『構うもんかぁ、触るどころか倒して、その体を奪ってくれるわーーーっっ!』

途端、横島は起き上がる。
あの男たちの異変ブリに気が付いたのだ。
美神も、ハッとして我に帰る。

美神 「まさか、前回の恨みを買って?」
横島 「俺もそう思いました。なにせ、男たちの声、もはや人間じゃなかったぞ!」
冥子 「え〜〜〜?」

冥子には、到底話が見えなかったが、とにかく後をついていく以外になかった。
というか、横島がドツかれるとこも平然と見ていたぐらいですから。

            ☆                    ☆                    ☆


美神 「さぁ〜〜あ?観念しなさいよ、前回の分も含めて、きちんと極楽に行かせてやるからねえ?」

美神の愛用する神通昆。
今もって、殺気混じりの凄まじい執念が昆に伝わっていく。

横島 「こ、恐ええーーー!ここまで殺気を負わせた美神さんなんか見たことないぞ・・・・」
冥子 「どうしたの〜〜〜令子ちゃん〜〜〜?」
美神 「話は後!あとでゆっくり教えてあげるから。」

宇宙霊団 『五月蝿えええーーーー!お前たちなんかに、お前たちなんかに・・・・
        銀河で衰えて死んだ異星人の気持ちなどわかるかぁーーーあ!』

宇宙霊団は、そう言いながら凄まじい冷気を放出してくる。
我らが美神令子も、こんな寒さの前には耐えられるものではなかった。
しかも、会場がかなり凍らされていた。

宇宙霊団 『こうして、こうしてお前らの言うUFO型に形を変えて助けを求めてきたのにいーーーー!
        大槻教授たちが出鱈目なんて言うからーーーー!』

ますます冷気が強くなる。
このままでは、会場のみんなが凍結してしまう。
いや、いったん凍結させて、すべての人間の体を浄化させて、乗り移るつもりなのだ。

だが、一人だけ例外がいた。
冥子の精神体だ。
宇宙霊団に則られ掛けた冥子だったのだが、あまりの精神体の中身で・・・・・・・・・・・・・

冥子(精神体) 『あらぁ〜〜?あなた〜〜誰〜〜〜?』
宇宙霊団 『な、なんじゃこの霊体は、落書きみたいではないか!』
冥子(精神体) 『ワケ〜〜わからないこと〜〜〜言わないで〜〜〜遊びましょーよ〜〜〜〜!
           式神たち〜〜〜遊んであげなさい〜〜〜〜〜〜・・・・・・』
宇宙霊団 『ちょ、ちょっとまって、君たち近づかないで・・・・』


この後、宇宙霊団は、冥子の前であっさりと消滅した・・・・・。

美神 「・・・あ、あたし達って、一体なんだったのかしら・・・」
横島 「・・・初めっから、冥子さんに頼んでおけば・・・前回あんな目に会わずにすんだのに・・・・・」
キヌ 「まさに、骨折り損の草臥れ儲けですね (苦笑)」

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