ザ・グレート・展開予測ショー

ひとつ屋根の下!!(その2)


投稿者名:DIO
投稿日時:(98/ 6/ 7)

翌朝
ピ「じゃあ、先生行って来ます。」
ア「あっ、おにーさま待ってください。途中まで一緒に行きましょうよ。」
ピートが学校に行くためドアを開けて外に出た。
ピ「うわぁっ!!」
落とし穴が掘ってあった。
唐「ピートくん、大丈夫かね。」
ピ「ええ、まあ。」
ア「誰がこんなことを・・」
ピ&唐「・・・・・・」
誰かはともかく、何でこんなことをしたか二人とも当然わかっていた。


 この日、横島たちのクラスでは3時間目が体育の授業だった。エミはその無人の教室に忍び込んでいた。
エ「フフフ、魔鈴から手に入れたこの女よけの薬・・・」
 この薬とはあの『女に毛虫のごとく嫌われる薬』である。
エ「こいつは飲ませた本人には効果無いワケ。こいつをピートの弁当にこっそり入れておけば・・・」

(ここから妄想シーン)
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ア「目障りなのよー!!あんたなんかー!!」
 唐巣神父に『ゴリアテ号』を着せてピートに総攻撃。
ピ「うわぁー!!」
ア「二度とこの家に戻って来るんじゃないわよっ!!」
ヘルシングちゃんに蹴飛ばされてピートは教会から追い出されてしまった。
 シーンは変わって学校。
 「大っ嫌い!!」
 「死ねーっ!!!」
ピ「ウワァーッ!!」
ここでもぼこぼこにされるピート。
ピ「うう、もーだめだ生きる希望もない・・・」
エ「そんなこと無いワケ」
ピ「エミさん!」
エ「ピートには私がいるわ。いつまでもいつまでもね。」
ピ「エミさん・・・!!僕がバカでした。エミさんの優しさに今まで気づかずにっ!!」
エ「何言ってるの。過去のことも今じゃ美しい思い出よ。そしてこれから新しい思い出を作っていくのよっ!!」

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エ「これぞ一石二鳥ってワケッ!!」
 厄介なことに、今日のピートはバラの花じゃなく弁当持参であった。もちろんアンの手作りである。


 かくして、昼休みになった。
メガネ「ほー、ヘルシングちゃんの手作りか。」
ピ「ええ、まあ」
横島&タイガーは指をくわえている。
横「ニンニクたっぷりのスタミナ弁当じゃねーのかっ!!」
苦し紛れの皮肉であった。
ピ「ハハハ、まさか。」
だが、包みをあけた弁当箱には、生ニンニクがぎゅうぎゅうに詰められていた。
ピ「ゲェッ!!」
中を見るなり、卒倒してしまった。
愛「ピートくん!!」
弁当をくるんでいたふろしきに何かメモ書きがあった。
タ「なんですカイノー、これ。」
それには、
『裏切り者』
と、血のように赤いインクで書かれていた。
横「・・・どーやらピートのファンに、ストーカーがいたよーだな・・」
愛「ファンの子にお弁当すり替えられたのね・・・。これも青春ね。」
タ「そーいうもんですカイノー。」


 そして夕方、ヘルシングちゃんが教会に帰って来たときであった。今日はフツーに玄関から入ろうとした。
『アノーすいません。宅配ですジャー。』
ア「どうも。今ハンコ取ってきますから。」
『い、いえ、結構です。それじゃ』
 配達の人はさっさといってしまった。
 配達の男は道の角に止めてある車まで戻ってきた。
エ「うまくいったワケ?」
タ「はい、確かに中に持っていきましたケン大丈夫ですっ!」
エ「じゃあ、始めるわよ。今度こそカタをつけるワケ。」
タ「はっ、はいっ!!」
(うう、ピートさん・・・友達なのにすまんですノー・・・)

唐「アンくん、なんだね、それは。」
ア「私に宅配便ですって。何だろう・・」
突然、箱がガタガタ動き出した。
ア「キャッ!!」
 悪霊、もとい呪いが飛び出した。
『出てけーっ!!ここから出てけーっ!!』
『出ていくんだーっ!』
ピ「呪いも宅配便で送る時代ってわけか。」
唐「主よ、精霊よ、」
『祈るなー!!!』
 呪いがドアップで唐巣に迫る。
『あいつが出ていけば丸くおさまるんだーッ!!』
『見逃せーッ!』
唐「そ、そんなこと言ってもね・・・」
 ヘルシングちゃんを集中攻撃したいらしいが、その被害は教会全域にわたっていた。
ア「・・このっ」
 ヘルシングは何かのリモコンみたいなモノを取り出した。
ア「アンタレスっ!!」
 教会の奥の部屋から、アンが持ってきたメカのひとつ、サソリ型メカ『アンタレス』が飛び出してきた。
ア「燻蒸除霊装置作動っ!」
『プシューッ』
 アンタレスが装備している除霊剤はあっという間に教会に充満した。
『ウゲェホーっ!!』
唐「うわー!!!」
『ギィャー!!』
ピ「ちょっとー、アンちゃん、これなんとか・・・!」
大混乱の中、アンだけはちゃっかりガスマスクをしていた。
ア「喜んで下さい。もー少しで除霊完了です。」
ピ「そーいう問題じゃないって・・・」
『ドワーッ』
『ギャーッ!』
『シャーッ!!』
 その悲鳴は外でもしっかり聞こえている。
エ「ど、どうなってるワケ?!」

ア「エアクリーナー作動!!」
よーやく事が片づいて、ピートと唐巣もどーにか命を落とさずにすんだ。
ア「一体誰がこんなことを・・」
唐「ここまでやるのは、」
ピ「エミさんしかいませんね・・・。」
ア「知ってるんですか!?じゃ、神父すぐ案内して下さい」
 手早く洗脳装置を神父に取り付ける。
唐「ちょっと、アンくん」
ア「ゴリアテ、カモン!!」

タ「静かになりましたノー。」
エ「チッ、失敗か・・・!!」
ゴゴゴゴ、
エ「ん?」
 ドカーッン、と壁を壊して『ダビデ号』を着込んだヘルシングと、ゴリアテをムリヤリ着せられた唐巣神父が現れた。
ア「これより、敵を討ちに出陣する。用意はいい?ゴリアテ神父。」
唐「アンくん、やめたまえ!!」
ピ「アンちゃん、やめなさいって!・・・・・・・・あれ、エミさん?」
エ「(ギクッ)あ、あら,ピート.」
 ズカズカズカズカ、アンがエミに迫る。
ア「なんの恨みがあるって言うんですか!!」
エ「ピートに目ぇつけたのは私が先なワケ!!小娘がピートと一緒に住むなんざ100万年早いワケ!!!」
ア「私は10年前からおにーさまのこと知ってます!!」
エ「・・・・・・・!!!!!!」
二人の間に火花と雷がバチバチ散っている。
タ「ちょっと、エミさん・・」
エ「おたくは引っ込んでるワケっ!!!」
ピ「アンちゃん、やめ・・・」
ア「おにーさまは口出さないで下さい!!」

 すっかり外野にされた唐巣をよそに、(恋人と妹が兄を取り合ってるよーな)女の戦いが本格的に幕を開けた。



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