究極の涼!!
投稿者名:ダテ・ザ・キラー
投稿日時:(01/ 8/ 2)
プロローグ・デコレーション(オブ・ファイア)
今日も今日とて美神除霊事務所は賑やかに…とはいかなかった。空気が微かに震える。
「………っつぅ」
それは実を言うと、長椅子にその身を預けきった、ココの男性所員(バイト)の声だった。
そこへ、フラフラと近寄る姿があった。柔らかな金髪を、特異にまとめた少女だった。
ボフッ
彼女は男の隣に腰から倒れ込んだ。(「座る」などという余裕の感じられる行為ではない)
二人はまるで写し鏡のように左右対称の姿勢で長椅子の背にもたれかかっていた。
やがて、僅かづつであったが、二人の頭は自重に負けて背もたれの上を斜めに滑っていく。
なんの奇跡か、同一のタイミングで滑り落ちた二人の頭はぶつかり合い、互いを支えあった。
二人は頬が密着した、「人」の字の姿勢からピクリとも動かなかった、ように見えた。
二人の頭は未だに重力に従うべく下へと移動を続けていた。
頭同士が自転して、互いの顔が正対する正に直前、外界から、救いの手が差し出された。
「な…、二人とも何してるでござる!?」
「ん?………うわぁぁぁぁぁ!横島ぁぁぁぁぁぁ?」
ゴアヒュゥゥゥゥゥゥ
シロの驚嘆により意識を取り戻すなり、タマモは文字通り目の前の横島に狐火を吹きかけた
「うわぁ?暑……イヤ、熱ちぃぃぃぃ!?」
「この変態!ヒトが暑さで思考停止してる隙に何してくれてんのよ!!」
「よりにもよって女狐なんかに手を出すとは!見損なったでござるぅぅぅ!!」
「ちがう!誤解だ!!何かの間違いだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
やはり彼らは、今日も今日とて賑やかであった。
シーン1:ヒッティング・ワイルドファイア
「…ところでさぁ、美神さんとおキヌちゃんは仕事?」
「そーよ、変態。」
ぴしり
見知った二人の姿が見当たらないので尋ねたが、返事を聞いて顔の筋肉が唸りを上げた。
「ほ…ほおぅ?いったいどこに?やっぱ海とか?」
「海だったら私が留守番するわけないでしょ?変態。」
ぱしゅ
額に感じるこの熱いものは汗だろうか?とりあえず質問の解答は満足のいくものだった。
「なんでも、年中『すきー』ができる「れじゃー」施設とのことでござる。」
弟子の言葉に、彼の意識は一瞬、宇宙を彷徨う。その網膜に、漆黒の世界が広がった。叫ぶ。
「あ…の……クソ女ぁぁぁぁぁ!俺が茹ってるこの瞬間!氷点下の世界だとぉぉぉ?」
彼から言わせれば、自分が知る限り、普段苦労してる後輩アシスタントはともかく、人生の
美味しい所取りを繰り返すあの所長は、そろそろ破滅しても良いのではないだろうか?
(そして、全てを失って路頭に迷う美神さんに俺がそっと手を差し伸べる。美神さんは、
その時、俺の温かさに初めて気づく。素晴らしいシナリオだ!早く不幸になれ美神さん!)
「お…怒ったと思ったら、笑ってる?」
「邪な妄想よ、きっと。」
ピリリリリリリ、ピリリリリリリ………
「あ、電話。」
そう言って、タマモは奥の部屋に行って電話に出る。
彼女自身、ここいらの対応は身についたと自負している。そして、戻ってくるなり言う。
「美神さんから、「厄珍堂に来い」ってさ。…いつまでトリップしてんのよ?」
ベキィィッ
横島の顔面に、タマモのイナズマ反転キックが炸裂した。
シーン2:クリムゾン・メイク
「ちわーす。」
「お、来た来た。そんじゃ厄珍、説明始めて。」
横島が挨拶とともに店内に入り、シロとタマモが後に続くと、美神が厄珍に声をかけた。
「ほいきたアル。これが今日仕入れたばかりの呪的アイテム『邪冷の風鈴』アル。
陰の気、人間の邪欲を冷気に変換する道具アル。邪欲の入力端末はこっちネ。」
「そんな禍々しいもん、どーするつもりでござる?」
「あたしはわかったけどな…」
「俺も大体何するか気づきましたよ。ようは美神さんの金欲でもって涼むってわけですね?
そいつはやめたがいいですって、日本が凍り漬けになりますよ。」
「………アンタが私の事どーゆー風に見てるか良くわかったわ…。」
厄珍の説明を受けて、シロ、タマモの言葉についで、素直に思った事を口にした横島は、
次の瞬間、血まみれになって床に突っ伏しながら美神の言葉を聞いていた。
「いくらなんでも、私はそんなに邪悪じゃないわよ!それよか横島君のほうが冷気出るに
決まってんでしょ?この煩悩の塊!地球が氷河期になっちゃうんじゃないの?」
「な…、何てこと言うんです?俺は、いたって平凡で一般的な青少年のレベル……って、
こともないだろーけど…せいぜいこの部屋に霜が張るぐらいっスよ。」
シーン3:オンリー・ロンリー・イン・ブリザード
結局、美神だろうと横島だろうと大差無さそうな場合、モルモットはいつだって…
「……俺なんや…うぅ、なんぼなんでも厄珍堂の品物なんぞ信用できるかい!」
「さっき、ちょうど霜張るぐらいが良いって美神さん言ってて…ついてませんねぇ…。」
「まぁ、どーせアンタが自分を正しく認識してるわきゃないんだけど、ものはためしよ。」
柱に括られて噎び泣く横島に同情の声をかけるおキヌと、風鈴の支度をしながら言う美神。
ヒィィィィィィン、ヒュォォォォォ
「うわ…、吹雪?ちょっと横島君、もー少し煩悩を抑えなさい。何も考えないのよ。」
(何も考えないったってなぁ…無…無…ム…胸の谷間?)
ビュゴォォォォウ
「このバカタレーーー!!なんでパワーアップすんのよ?」
「難しいスよーーーーー!」
(え、えーと…ま…ま…真っ白な柔肌を曝け出す)
ゴゴゴォォォォウ
「や…ヤバイ!脱出を!!」
「ワタシの店がー!」
「しかし、先生が……」
「自業自得でしょ、あの変態。」
「横島さん、もう考えるのやめてーーー!」
「そんな事言ったってさぁ……!」
(す…ス…スベスベのムチムチの……)
パキペシピキピシ
エピローグ・エデン(ザ・ロスト・ワン)
「いやー、やっぱ電気代なんかケチらずにエアコン使った方が早いわね。」
「同感。」
「二人ともくつろいでないで、横島さんを助けに行きましょうよ。」
「先生に限って死ぬ事はないと思うでござる。しかし、あの氷、斬っても斬ってもまた
氷が湧いてくるでござる。拙者達だけでは手も足も出ないでござる。」
「横島君が悟りでも開けば助かるんじゃない?」
「あたし、外出たくない。」
今までの
コメント:
- 今週のジャンプからパクッたプロローグで申し訳ないですが…いかがなもんでしょう?
本当は美神達にもう少し立ち向かわせてバトルっぽくしようかと思ったんですけどね。
感想が来るといいなぁ……(つまんな過ぎて誰も読み終えないんじゃ……?) (ダテ・ザ・キラー)
- わかるようーな、
わからないよーな。
一つ言える事。
厄珍堂の品はおいそれと使ってはいけない。 (トンプソン)
- 件の風鈴を誰が何の為に作ったのか、謎ですな。
何時果てるとも知れない横島の一人淫隈しりとりと、ちゃっかり事務所に避難しているキヌがナイス(笑)。 (Iholi)
- どうあっても横島は不幸なんですね・・・面白かったです。 (AS)
- はぁ、寒いのよりは暑いのがマシでしょうか?わたしの場合・・・
ってことで、この風鈴、割りましょう。 (sig)
- ボクは暑いのよりは寒いのがいい!!だからぁ………
↑風鈴、割っちゃダメ!! (sauer)
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa