GSキラー:track22[武士道VS騎士道「始闘編<月に吼える者の章>」]
投稿者名:ダテ・ザ・キラー
投稿日時:(01/ 7/26)
「おぉ…ぉぉぉりゃあああぁぁぁぁぁ!」
烈光が月明かりの下で閃き、並み居る敵を瞬く間に屠った。闇雲に疾駆する彼女を
止められる者などいなかった。今ので何十人目だったろうか?あまり物は覚えない性質だ。
「先生!拙者、先生の弟子として恥じる事の無い活躍をして御覧に入れるでござる♪…
っても…人狼の拙者が人間張り倒しても単なる弱いものいぢめでござる。…むぅ…」
と、思わず腕組みして考え込んでしまう。西条の頼みも反故には出来ないし、かといって、
このままでは師に会わす顔が無い。しかし妖怪である自分がオリハルコンと接触すれば、
人間と違い、構成素材に霊気を含有したこの身は文字通り「削り取られて」しまう。
「イヤ、怖気づいていては先生に笑われてしまうでござる。…しかし、霊波刀が使えぬし…」
ヒュパパパパパパパパ
「うわ…っと、な、何事でござるぅぅぅ!?」
驚きながらも素早く霊波刀を形成して異変を叩くシロ。
ズギャギャギャギャギャギュギャギィン
「ゼェー、ゼェー、あー、驚いた。イキナリよこあいから八発も斬撃…が…八発?」
シロは斬撃が来た方向に、幾ばくかの不安の募る表情を向けた。その先には剣を携えた少年
「ほぅ、戦場で呆けているから、愚かなジャパニーズかと思えば、大した腕だな。」
少年の言葉はそれだけだった。少年。そうとしか見えない顔立ちだった。しかし、
この距離からでも自分より長身とわかる、180cmにとどこうか?というほどである。
青みがかった銀髪に精霊石のサークレット、オーシャンブルーの冷たい瞳を持つ少年。
「貴様…不意打ちとは卑怯千万!拙者に匂いを悟らせずに近づいたからには人狼であろう!
代々妖刀守りを続けてきた犬塚の名に賭けて、
貴様に武士道のなんたるかを叩き込んでくれる!」
シロは激昂して叫ぶが、少年はそれを受け流すかのような、しかし敵意を示す口調で応える
「2、3誤解があるようだな…。私は不意討ちなどしていない。それと、私を脆弱な
ジャパニーズと一緒にするな、『ワーウルフ』だ。二度間違えれば命は無いぞ。おっと、
自己紹介が遅れたな、騎士アマンティーヌ。人呼んで『ブルームーン・ティナ』
これは『魔剣プリズム』「フェイザーザップ」と言う、刀身の輝きにあわせて7つの魔力を
発揮する能力を持つ私の相棒だ。先程の「リプレイ・ヴィジョン」はその一つだ。」
「わーるふ?よく解らんが、とりあえず決闘は両者合意でござるな?」
「うむ、セレナの寵愛を受けた者同士、宿敵となるとは、まこと稀有な運命よ。」
言ってティナは(シロが気づくべくも無いが女性に違いない)間合いをとる。
「…またわけ解らん事言いおって…拙者にだって月の女神アルテミス殿よりもっと
頼もしい方がついてるでござる。…ついでに、ライバルはまにあってるでござる。」
その、頼もしい人は今、
「こな……くそぉぉぉ!」
ヒュン、ガゴォッ
横島の驚異的な生存欲求が、彼の視神経を突き動かしたか、一瞬の銀光を見切っていた。
彼が頭をずらした位置で空を裂く音が聞こえ、続いて背後の壁にコルクを抜いたような
穴が穿たれていた。しかし、この刹那的な集中力でも実体を見極められぬ速度だった。
「あうう、部屋の端まで届く攻撃なのかよ?クソ、これじゃ外に出られん。」
「クックックック…今から、骨までキチンと刻んでやる。」
ギュゥゥゥゥィィィィィン
刃ゴーレムは、横島のダメージが最早逃げる事叶わぬほどと見て、前腕部の刃を
「起動」させる。彼の腕はただの刀剣ではなく、チェーンソー剣だったのである。
「コラァァァ!丸腰の人間相手に不必要に凶悪なモン使ってんじゃねぇ!!
そりゃアレか?光の流法か?ンなモンかすっただけで痛すぎて死んじまうだろが!!!」
「うむ、そうだな。」
横島の抗議に、ゴーレムは鷹揚に頷く。横島にとって、この反応は予想外だった。
「あぁ、マジやってられん。」
横島は自分でも間抜けな返答だと思ったが、他に言う事も思いつかない。
「ワシは、貴様が死と隣り合わせの恐怖に足掻く様が観たいのだ。」
皮肉でもなんでもなく、ゴーレムは純粋にそう言っている。なんとなく、そう確信する。
(コイツ…俺の事を玩具だと思ってやがる。この戦いも、勝負とは思っちゃいねぇ。)
ヒュンッ
ゴーレムの攻撃を、横島は完全に見切っていた。これにはゴーレムも驚愕する。
「何?動きに無駄がなくなった?」
(コイツは俺をなめきってる。ってことは、つけいる隙がある。ってことだ。)
横島は集中力を総動員させてゴーレムの挙動その全てを知覚しようとする。
ヒュヒュヒュヒュヒュヒュッ
手数を増やしても今の横島には全てが把握できている。思わずゴーレムが呟く。
「マグレではない!見切られている。」
(イケる!これでリミットまでかわせる。)
「ならば、また「刺して」いたぶってくれる。」
一方その頃、ついでのライバルは、
「フッ!」
ゴヒュゥゥゥッ、ジリリリリリリリリリッ、バシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥウゥ…
スプリンクラーから視界を真っ白くするほどの水が放たれた。すぐさま大勢の警官が
押し寄せる。タマモはそれまでに窓ガラスを破って外に飛び出し、上昇する。
(多分、無線かなんかで親玉に報告する筈だから、耳をすませば居場所が解るわね。)
そして、タマモの考えた通り、「遠くから」水音が聞こえた。
(狐がおちょくられて引き下がったとあっちゃ末代までの恥だわ。見てなさい!)
静かに、夜の訪れに僅かばかり遅れて、関東地区一帯に雨が降り始めていた。
つづく
今までの
コメント:
- あぁ、マジベタ過ぎる。あと、結局身内から名前案貰ってきちゃった。(エリザベスはまたの
機会って事で)次回は「ジャスティスは無敵だ」(待て自分)あぁ、空が白んできた。
今日は後輩どもに会いに行くのに…とてもじゃないが一年前、10km走ってた人間とは思えん
アレ?あの頃も夜更かししてウォームアップさぼって寝てたな…余談でした。
おやすみなさい(AM4:33) (ダテ・ザ・キラー)
- ティナ……う〜ん、お喋りな奴(笑)。シロもそろそろマジに成らないとヤバいぞ、これは。
付け入る隙が有ろうが、やはりゴーレムも強い! 知能も最低限人間並みには有るようだし、目的も不明だし、ワーウルフとの関係も含めて彼らは益々不気味な存在ですわ。やれやれ。 (Iholi)
- もう一寸して、ティナとシロちゃんの戦闘が激化してくると、当然傷を負います。(以下、個人的想像)
シロ「このぉぉぉっ!!お前がッ!!泣くまで、殴る(?)のをやめないッ!!」
ティナ「・・・ッ!?よ、よくもこの私に・・・ッ!!この汚らしいアホがァ――ッ!!」
・・・ダメね、わたしって・・・(ふぅ・・) (sig)
- シロちゃん=『ふるえるぞハート!燃えるほどヒート!』の人。(笑)
ティナさん=『お前はこのDIOにとってのモンキーなんだよ、ジョジョォォ!!』の人。(爆)
すごいですね、ダテさん♪ホントにお上手だし♪
なんか、すごい楽しみな展開…(なんだって、ココに書き込んでいる人たちは、こんなにお話作るのが上手いんだろ?)
次回もがんばってくださいねっ!! (sauer)
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