GSキラー:[ABM=ランチャーとバイザー「始闘編<QUEEN・Beeの章>」]
投稿者名:ダテ・ザ・キラー
投稿日時:(01/ 7/24)
まるで空気がどす黒く塗り込められたかのような瘴気満ちる基地内に、男の声が響く。
「大尉ッ!…と、少佐であったな…失礼した。少佐!あの女を人間界に上げたそうだな?」
「異空転移環」を高台に臨む「環外周第十二師団第十三機甲部隊」基地兵舎彼女の自室。
「えぇ、今回のミッションには適任かと思いまして。それがなにか?」
彼女の淀み無い声が答える。この、簡素な部屋に気を利かそうとでも言うのか、男は怒鳴る。
「「なにか?」だと?軍事教練中に演習中の部隊を潰した奴だぞ?外界に出すなぞ…」
「一応、「出界できるのは士官のみ」としか規則に無かったので特例で少尉にしました。
それでこのように言われるのは心外ですが?件の話、伺いましたが大したものですね。
『ニーベルンゲンU』を実験装備した2個中隊が全滅だそうじゃありませんか。
実力だけなら既に中尉レベルだと思いますよ?外界での戦闘も問題無い、かと。」
そこまで言うと、彼女は相手の次の言葉を待った。(元々遮ったわけではあったが)
「力が在るから尚更いかんのだ!あんな狂犬を放出して、責任を取れるのかね?」
男の剣幕は全く衰える事を知らないらしかったが、ここで彼女も質問に答えることにした。
「もちろん、上官として当然ですよ。実際は弟の部隊に貸したんですが、責任者は私です」
その言葉に迷いを感じなかった男は、呪わしそうな声音でうめく。
「…調整前の十番装備を持たせた事もかね?」
彼女は男の言葉の答えとして適当な物を暫く探そうと努めたが、結局すべて語る事にした。
「無論ですよ、同様に零番『カノン』も持たせましたが。」
それを聞いて、男は顔を真っ青にする。
「SSSランクを?貴公はあの島国を消し飛ばしたいのかーーーーー?」
「必要とあらば、任務に感傷は挿まないのが鉄則ですから。しかしその心配は無用ですよ。」
(まぁ、せいぜいバイザーの事でキレないように祈るばかり、か。)
「アネゴー、あすこに手頃そうなのがいやすぜ。」
「よーし、でかした四郎。聞いたか、みんな?気合入れていくよ!」
警視庁ビルの屋上を指し示す眷属の頭を撫で回しながら、彼女は周囲に一喝する。
(初陣が人間界たぁ、しゃれてるじゃないか。ココで一気に成り上がってやる。)
決意を胸に、屋上に降り立つその先には、巨大な刃物を模したゴーレムがいた。彼は語る。
「魔物がワシに挑むか?愚かな…自殺志願者でもあるまいに。」
「ハッ!魔族(ウチら)をなめすぎてやしないかい?
1000年前なら少々てこずったオリハルコンでも、こちとら新兵器があるのさ。」
「威勢がいいな、小娘。名は?ワシを愉しませるほどであれば、墓標ぐらい刻んでやる。」
答えたゴーレムが、彼女がきったタンカを真に受けたかどうかは定かではなかった。
「本当は「情報は軽々しく漏らすな」っつわれてたけど…ま、いいか。アタシはベスパ。
ついでに言うと、墓標が要るのはアンタだよ。」
ブゥゥゥゥゥーーーーーゥゥゥゥン
「『アグレッシブ・ビー・マイン=ランチャー』ターゲット・インサイト、ファイアー!」
彼女、ベスパの宣言に従って、妖蜂が操作する爆雷が縦横無尽に飛び交い、やがて敵へ向かう
「イィーーーヤッハァァァーーーー」
ドグワシャァァァァァァッ
「初めてにしちゃ巧いもんだねぇ、大したモンだよ♪一郎、次郎。」
彼女は、預り物の白銀のバイザーを軽く跳ね上げながら言ってやった。
だが、敵も一撃では終わらなかったらしい。爆炎の先から声が聞こえる。
「ベスパ…そう言えば、データバンクにあった名前だ。確かアシュタロスとやらの片腕。
主の為に姉と死闘を演じるほどの忠誠心を見せておきながら、人間側勝利の最後の
決め手となった存在…か…能力値は未知数。戦闘パターンからパワータイプと推察。
蜂の変化。このデータの写真から察するに『バイザーは姉の形見』か…」
「あぁ?このバイザーがどうしたとコラ!」
西条達が意を決して扉を開けると、警官が10人ほど銃を構えて射撃体勢をとっていた。
(や…やられる!)
西条が死を覚悟するその傍らで異変は起きた。部屋に光が満ちる。そして銃の撃鉄が動き
ドクンドクンドクン、ヒイィィィィィイイン、パパパパパパパパパパン
「お…おおおおぉぉぉぉぉおおおぉぉぉ!」
ギガキキキバチバキキジュイン
気迫の咆哮と共に現れた閃光に弾かれ、銃弾はそのこと如くがあらぬ方向へ消えてゆく。
「うっしゃー!日が暮れた、拙者の時間でござる。喋る事も叶わず切なさ爆発でござった。
…それにしても、流石に9発以上は初めての試みでござったよ。1発弾き損ねたでござる。」
「成る程、うっかりしてましたわ。人狼は夜になれば精霊石無しでも人型でしたわ。」
「イヤ、僕は気付いてた。」
最後の弾丸を歯で受け止めたシロ、感心していた弓、さらりと言う西条。しばし沈黙する。
「………………………………。」
「………………………………。」
「………………………………。」
………………………………。
「じゃ…じゃあ何故、隠れて夜を待とうとしなかったんですの?」
「何を言うんだい?隠れるのはやましい事が有る者だけだ。大体、『あの』横島君でさえ、
地下の、薄暗い地味な場所で、細々と、大局を左右しないどうでもいい戦いとは言え、
無駄に労力を費やしているというのに、僕がこそこそ隠れるわけにいくまい。まして、
君の言うように令子ちゃんが戦っているのなら、きっと心細くて僕を呼んでる事だろう。
もたもたしていられようものか!」
「………何か、やたらとひっかかるが…ある意味、敬服するでござる。」
3人が口々に言い合うのを眺めていた警官隊はここで我に帰る。だが、それはシロも同じ、
ズババババババババババッ
「フッ、安心せい、峰打ちでござる。(てれび見て練習して良かったでござる。)」
「霊波刀の何処に峰があって?」
勝ち誇るシロだったが、脇からの弓のツッコミにしばし黙考し、やがて冷や汗を出した。
「…感覚の目で見ればきっとあるでござる。」
「ようするに峰打ちじゃなかったのね?」
シロの無茶な答えは無論却下。弓は冷ややかに問い詰める。対するシロの言い分は、
「…武士の生き様は真剣勝負でござる。」
「死んでたらきっと除霊処分ね」
「キャイン!どうかこの話は無かった事に〜」
ポツリと言った弓に泣きつくシロ。その間に西条は警官達の具合を見て、言う。
「イヤ、大丈夫だ。霊波迷彩服の霊波を漏洩しない性質が、偶然にも霊波刀の威力を
殺していたらしい。全員肋骨がイッてるけど、命に別状は無い。」
その言葉を聞いて、シロは再び元気を取り戻した。それになにより、ここは折角突き止めた
押収した道具の保管室であった。各々の道具を手にし、この場にいない者の分は弓が持つ。
「よーし、反撃開始だ!そのブーメランと精霊石はエミ君に届けてくれたまえ。シロは、
ゴーレムの相手はするな、警官相手に暴れて攪乱するんだ。僕は無論…」
「言わなくて結構です」
「同じく、でござる」
敵のどてっ腹に左手を埋めた格好のまま、彼女は進退窮まっていた。そう、魔獣アメミット、
奴は全身の筋肉を緊張させて彼女の腕を捕獲していたのだ。彼女はヤケクソ気味に叫んだ。
「この…クソカスがぁー!ワニ面の分際で小賢しい真似してんじゃないワケ!」
つづく
今までの
コメント:
- ベスパ姉さん、強そうな人に限って淋しがり屋さんだったりします。眷族に名前までつけて
おいたわしい事です。(自分でやっといて…しかもめちゃ適当じゃねーか)
バカがまた不必要にオリジナル設定増やしました。神魔を絡ませた頃から
思いついてましたが…今度のはなにが原型かはクイズという事でお願いします。
それでは第4回となりました四択アンケートのお時間です。
A:ジーク(売れ残りチャンプ。このまま最後までってのもそれはそれで愉快かも)
B:マリア(特になし。一番無難な道。)
C:シロ(オリジナル設定は好きなんだけど、不本意ながらオリキャラでます。しかもベタ)
D:サウンドオンリーUのヒト(ノーコメント。) (ダテ・ザ・キラー)
- オリジナル設定・・・自分はもう引っ込みがつかないくらいにしてしまっている・・・慎まないと・・・
シロと西条が大活躍・・・今回も凄く面白かったです。
(シロのてれび、西条の横島云々が、特に面白かったです)
続き、楽しみにしてます。 (AS)
- ダテ・ザ・キラーさん。
『………貴方しか見えません』(←ダテさんに迷惑。ごめんなさい、ダテさん)
いや、だって今回ツボはまりまくりでしたし。
特に、飛んでくる弾丸をシロちゃんが人指し指と親指で掴んだ所が。(←間違い)
>「あぁ?このバイザーがどうしたとコラ!」
ユラリ…(?『なにぃっ!?スタンドッ!?』)
べスパ「ドララァァァァアアア!!!!!」
…ドコドコドコドコドッコ〜〜〜ン!!
ゴーレム「ギニィヤァァァァアアアア!!!!!!!」
べスパ「…やはり、さっきは怒りが足りなかったぜ…この下衆野郎はこのくらいグレートにぶち込まなきゃぁ…いけなかったんだぜ」
…バァ―――ン!! (い、いや、思わず…sauer)
- ↑・・・やれやれだ・・・いいだろう、しばらく逝ってろ。(←嘘)
最初の方で、『ダンクーガ』っぽいなぁ、と思ってた馬鹿はわたしです。(←馬鹿過ぎ)
>「フッ、安心せい、峰打ちでござる。(てれび見て練習して良かったでござる。)」
に、はまってました。(ホント、ツボ) (sig)
- あ、4択は、『D』で。(笑) (sig)
- べスパはミツバチじゃないけど……まあ、亜眷属もアリかな? 姉御肌全開で、ある意味本領発揮ですね!
そしてシロ、せっかく極めてきたのに……野生の欠片も無いやっちゃな(苦笑)。
ローマ数字フォントは機種依存文字であり、ドリキャス等では読めませんので、半角英字等で代用して戴けると助かります。 (Iholi)
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