ザ・グレート・展開予測ショー

GSキラー:track18[Free bird「始闘編<魔と称する者の章>」]


投稿者名:ダテ・ザ・キラー
投稿日時:(01/ 7/22)

エミの捨て身の術により警官隊を振り切った西条、おキヌ、シロ、弓の四人は複雑な
心境だった。確かに武器を取り返さねばならないが、それはしんがりを務めてくれた
彼女らに報いるに足る成果を発揮するのだろうか?なんとはなしに弓が口を開く。
「こんな事、今更ですけど、お姉様の心配は無用でしょうけど、あの3人は大丈夫かしら?
私、雪之丞さんぐらいしか、お力を存じませんから…正直、アトの2人の力量はちょっと…」
プロの誇りが、男の意地をいくらか凌駕したらしく、西条は鬼気迫る表情でうめいた。
「…彼らは強いよ。なかでも横島君は……断じて認めたくはないが、爆発的な成長を
遂げた今の彼を「倒す」のは僕とて容易にはいかない。容易には、ね。それに文珠の存在を
相手が何処まで警戒してるかが重要だ。それによってはわざと無い振りをして隙を
誘ったり、逆に多めに持ってると思い込ませたりすればそれだけで戦いのペースを
握れるからね。直接的には効果を望めないだろうが利点ではある。」
それに騙し討ちは横島の得意とするところであろう。だが、ここでおキヌがおずおずと言う。
「あの…やっぱり私、戻りたいかなぁ…なんて…」
「ん?どうしたんだね、一体?」
「今、思ったら、横島さん…実戦で一人で勝てたのって香港のゾンビだけなんですよね…」
西条の疑問もおキヌの返答であっさり解けた。横島は能力に反比例して、性格が決闘に
不向きな事この上ない、十派一絡げのゾンビなど員数外である。つまり、西条はおキヌが
横島の身を案じているのだと思ったわけだが、ここだけは見当違いである。
(きっと、記念になる初勝利なんだもの。見届けたほうがいいよね。)
「かまわんよ、全然OKさ。」
西条は微塵も躊躇せずに答えた。背後では残り二名が無言の抗議をしていた。


傾き始めた陽光に、照らし出される3つの影。言わずもがな、ほうきで飛ぶ魔鈴、シンダラに
乗った冥子、一文字をぶら下げたマリア。民主主義とやらが正義なら、一文字の同行は当然、
唯一反対した魔鈴に勝ち目はない。ヘタに説得しようとしても軋轢を生むだけである。
「エマージェンシー。約40kgのオリハルコン製飛行物の追跡を受けています。」
異変とは、いつだって突然起こるものだった。背後を見やるとマリアの言う通りだった。
「あぁああぁ!本当にいたー!!」
「マジ?空とべんのかよ?」
「いや〜〜!令子ちゃん、助けて〜〜!」
魔鈴、一文字、冥子が口々に叫ぶ間に、その追跡者からこちらへ向けて無数の何かが飛び出す
「手裏剣だわ〜〜!当ったら死んじゃう〜〜!!」
「翼から射出される手裏剣……サ…サザンクロスナイフ?じゃ、まさか…」
ピッ
その懸念に応えるように、手裏剣が魔鈴の脚をかすめる。瞬間、ほうきの高度が下がる。
「やっぱり…超合金Z…いえ、オリハルコンだわぁぁぁ!」
叫ぶ魔鈴と追跡者はみるみる地面に吸い込まれるかのように落下していった。
「なんか〜〜、魔鈴ちゃんに〜〜、狙いを絞ったみたいね〜〜。…あら〜〜?」
なんといつの間にやらシンダラにも2本ほど刺さっていたのだ。恐らく夢中で避けていた為、
いかに痛覚を共有していても気付かなかったのだろう。冥子も墜落してゆく。
「あぁ!オイ、助けないと2人ともヤバイぞ。」
「ノー・プロブレム、ミス・一文字。彼女達はフライト初心者ではありません。心配・無用。」
一文字の言葉を、マリアはいつも通りの抑揚のない声で、きっぱりと否定する。
「でも敵が…」
「あんな小物を退治していてはDrカオス救出の遅延に繋がります。
どうしてもと仰るならお一人でどうぞ。ここから降下させます。」
再度言い募る一文字に、マリアは妥協案を出したが結局却下。二人はそのまま進んだ。
そして魔鈴は地上3m地点で体勢を立て直し、そのまま一気に信号機の高さほどまで上昇した
「飛べるからって私に挑戦するのはよした方がよろしいですよ?結果は見えてます。」
飛空ゴーレムは魔鈴のパーソナルスキル「そのつもりじゃない憎まれ口」を受けた。


細身のゴーレムの通算3撃目が振り上げられた時、唐突に横島が口を開いた。
「信じる信じないはともかくとしてな、俺の文珠…アト一発っきゃ無ぇんだ。
コイツをヘタな使い方すっと、俺に勝ち目は一っつもなくなっちまう。」
「…フン、くだらん。それが霊能力である以上、ワシの前にはなんの意味も為さん。」
「そいつぁどうかと思うぜ?例えば今、てめぇと喋ってる俺が、
文珠で作った俺の‘影’だとしたら?まぁ、試しに斬ってみりゃ判るけどな。」
ゴーレムの嘲笑に、横島はさらりと言い返した。ゴーレムも言葉を紡ぐ。
「どちらにしろ、最早夕刻。あの子狐との約束の時間だ。来なければ人狼を殺すと言って
おいた、あの様子なら必ず来るだろう。来れば殺さんとは言わなかったのに、な。奴の
眼前に人狼の亡骸をばら撒いて絶望に歪む姿を観たいのだ。貴様如きに時間は割けん。」
ゴーレムが一歩前へと踏み出すと、横島の顔が微かに引きつったようであった。
ゴーレムは確信を込めて、次の行動を起こした。


<SOWND-ONLYU>
「腕試しぃ♪腕試しぃ♪早く逢いたいオリハルコン♪」
「(クンクン)」
「オイ、そんな真面目に捜す事ぁないぞ。」

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