ザ・グレート・展開予測ショー

猫の散歩!!【その1】


投稿者名:DIO
投稿日時:(98/ 5/24)

横「すんません、遅れましたー!」
横島は仕事に寝坊して遅刻してきた。事務所はすでにみんな出払って、ガラーンとしている。
人「皆さんもう仕事に行かれましたよ。」
横「あーまた給料減らされる・・・!」
自業自得なんだが、給料が給料だけに同情を禁じ得ない。アシュタロスも出し抜く男が未だに時給300円なんだから。
 そこにドアをコンコンとノックする音がした。
横「んっ。」
「あのー横島忠夫さんはこちらですかニャー?」
ドアを開けて入ってきたのは猫、いや、猫の妖怪だった。
「猫又の郵便屋ですニャー!!○○山の美衣さんから速達だニャー!!」
美衣と言えば以前仕事で出会った化け猫のお母さんだ。もうすっかり忘れていた頃に彼女から手紙が来た。あの坊主はどうしているだろうとか思いながら封を切った。

「前略、その節はお世話になりました。実は三日前、(ここから回想シーン)
☆ ☆ ☆
ケ「母ちゃん、おかえりー。今日はどーだった?開発業者の人帰ってくれた?」
美「大丈夫よ。ちょっとしぶといけどね。」
ケ「そっかー。横島の兄ちゃんがまた来てくれたらなー。」
美「そうねーでも、」
『グシャッ』
土間からあがったとき、何かを踏んづけた音がした。しかもそれはよりによってケイが横島からもらった大事な竹トンボだった。
ケ「か、母ちゃん・・・」
美「ケイ、あの、これはね、その、ごめんなさいね・・・。」
ケ「母ちゃんのバカー!!!!!!」
☆ ☆ ☆

そういうわけで、あの子飛び出していってしまったのです。、ひょっとしたらあなたの所へ行ったのではないかと思うのです。私は今、新手の開発業者と対立しているため山から下りることができません。どうか、どうかケイのことをよろしくお願いします。」と書かれている。

鈴「なーに、その手紙。」
ぶっきらぼうに鈴女が声をかけてきた。
横「ん、いや、なんでもない!」
そう言ってすぐ横島は見鬼くんを持ち出して事務所から飛び出していった。
(あっぶねー。鈴女に知られたら美神さんに知られるのは時間の問題だかんな。あんとき美神さんは億単位のギャラふいにしたんだ。このことがバレたらどーなるか・・・)

☆ ☆ ☆

 同じ頃、ケイは都内の西向小学校の近くにいた。
ケイ「おかしいなー。さっきの話だとこの辺のはずなんだけどなー、横島兄ちゃんの家。」
どうやら道に迷ったらしい。
ケ「もう一度聞いてみよっか。」
辺りの塀の上をキョロキョロ見回して、
ケ「にゃにゃにゃにゃにゃーにゃんにゃ、にゃにゃごろにゃーにゃん!」
じいさんネコにきいてみた。
「んにゃにゃー・・・。」
いびきしか返ってこない
そこに下校途中の伊能せいこうたちが通りかかった。
ケ「にゃにゃー!にゃにゃーにゃっ!!」
ケイはなおもネコを起こそうとしている。そこから3メ−トルほど離れたトコで
伊「あの子、何やってんだろ。」
丸「・・・なあ、あいつネコ相手にムキになってねーか?」
香「そうゆーこと言うもんじゃないわよ。」
香山がケイに話しかけようとした。
香「ねえ、きみ何してるの?」
ケ「このネコに横島兄ちゃんの家聞こうと思ったら、ちっとも起きないんだよ。」
丸「ワハハハハッ、ネコに道聞こうだって!」
ケイもむっとした。怒って丸太町をにらみつけた。
丸「いっ、かっ、体動かねー。」
ケ「化け猫は眼力で金縛りをかけることができるんだよ。」
フンッと言った面もちだ。
伊「化け猫ッ?!」
ケ「うん、○○山から横島の兄ちゃんに会いに来たんだ。」
伊「え、横島?」
妖「・・・・。」
男子が輪になって、ひそひそ話し始めた。
「横島ってミニ四駆初代チャンピオンの、」
「それだけじゃない、クレーンゲームの幻のチャンプでさあ、」
「いや、俺が聞いた話じゃ夜店の金魚を毎年一匹残らずすくってたって・・」
「・・・・・・・・・・・・・」

香「な、なんなのこれは。」
女にはわからない世界だ。
男子の輪の中から妖岩がひょっと抜けて、紙と筆を出して、横島の似顔絵を描いた。
絵を指さしながら(この人?)という意志をつたえよとしたんだが・・・。
ケ「ぜんっぜん違うよー。」
妖岩は絵が超下手だった。
妖「・・・・・・・・・・・」
伊「妖岩の絵じゃ伝わるものも伝わらないって。」
そこへ、氷雅さん登場。
氷「若、どうなされました」
そこへ、氷雅さん登場。
妖岩の絵に気づいて
氷「こ、これは・・!!」
兄弟だけあって、妖岩のへたくそな絵も氷雅さんには伝わるみたいだ。
氷「妖岩・・・!なにゆえにこのようなのラクガキなどするのですか!!」
首締めてヤキを入れにかかっている。
伊「氷雅さんストップストップ・・・!」
香「ねえ氷雅さん人捜しの忍術ってないの?この子が横島って人を捜してるらしいの。」
氷「・・・・そうゆーことでしたら、私にお任せくださいな。忍法『敵陣高見の術』!!」
妖岩を思いっきりブン投げた。『敵陣高見の術』とは、相方を天高く放り投げ、落ちてきたとき網膜に焼き付いた像から情報を得る術である。投げてから落ちてくるまで5秒程度だった。
妖「・・・・・・」
氷「そう、あっちですね。」
妖岩は気絶していた。
ケ「わかったの?!」
氷「フフ、ウフフフフ、今日こそあの雪辱晴らしてあげますわ。ホホホホホホッ。」
氷雅は一人ですっ飛んでいってしまった。全員ポカーンとしている。
ケ「ど、どうなってんの・・・?」
伊能「と、とにかく追おう。どんなタチの悪い事するか分かんない。妖岩起きろ!!」
なんとか妖岩を起こし、その案内でケイも出発。
次号、ケイは生きた横島に会えるのか・・・!!



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