ザ・グレート・展開予測ショー

GSキラー:track15<デストロイド=レディ「始闘編(女神の章)」>


投稿者名:ダテ・ザ・キラー
投稿日時:(01/ 7/13)

美神令子は宙吊り状態から這い上がると、腕を摩りながら、呻くように呟いた。
「ったく、先生に限って相討ちなんてことはないでしょうけど…勝手過ぎだわ」
しかし、文句を言っても始らない。とりあえず、唐巣先生と合流すべきだ。
ビル内に入ると、人気は無く、明かりも傾き始めた陽に頼るばかりであった。
しかし電気は生きているらしい。美神はその、ピアニストとみまごう程に細く、
しなやかな人指し指でエレベーターのボタンを押して、53階の表示が点灯するのを
待った。そして、扉が開くと、中から、あのカフェで会ったゴーレムが現れた。
美神はすでに構えていたバルカン砲のトリガーを引いた。銀の銃弾の嵐が渦巻く。
ドガガガガガガガガガガガガッ
ゴーレムはその嵐の中を美神に向かって突き進み、美神は素早く身を翻しす。
「こんな美人でかわいい弟子が襲われてるってのに、先生ったら何してんのよ!」
叫びつつ逃げながら、美神は手榴弾を2個背中越しに投げつけた。それを見て、
ゴーレムは投げ返すべく、屈んで手榴弾を拾う。爆発はピンを抜いて5秒の筈だ。
ズガガァァァァァァァァァァァァァン
「バッカじゃないの!このド素人!私は美神令子よ?融通効かない国の兵隊や、
頭弱いヤクザじゃあるまいし、今どき規格通りの手榴弾なんか使わないのよ。
3秒で爆発した方が使い易いじゃない。さぁて、ラウンド2といくわよ。」
美神の宣戦布告が、両手首を失ったゴーレムに対して放たれた。


「目標は警視庁にあるそうだ。」
ジークは迷彩の通信鬼(恐らく軍用回線なのだろう。)をしまって言った。
「美神さんに接触を求めて来たということは、地上の情報源としてもかなりアテに
してたと思ってたんだけど…随分手回しが良いんだな。」
「一応、諜報部隊なんでな。大体、物がモノだ、できる限りを尽くすさ。」
ピートは不思議そうに問いかけたが、ジークはさらっ、と答えた。だがさらに、
「なんで別々に行動してんのよ?副官なんでしょ?仲悪いの?」
「アイツは腕が立つから今回、特例で副官にしたんだが、本来、軍事教練中だから
実を言うと目を離したくはなかった。だが、逆に言えばそれだけ頼もしいんだ。」
タマモの疑問には少々つまりながら答える。そして最後に、こう付け加える。
「好奇心、猫を殺すぞ。」
タマモはいかにも、鬱陶しげに答えた。
「狐だもん。」


美神除霊事務所門前に、3人が辿り着いていた。
「令子ちゃん、居る〜〜?」
六道冥子が門戸を叩いた。魔鈴めぐみは未だ立ち上がれずに、マリアの腰に
しがみついていた。事情を知らない人にはとても見せられない光景である。
「…留守っスよ。って、ゲ!あ、えーと、…目にゴミが入った!何も見えん!」
案の定、出て来ていきなり誤解する一文字。しかも、こういった事態においては
気を使われると余計に惨めというか、ショックを受けるものである。
「あうぅ、その反応は…失礼な事、考えてるわねぇ。うぷ」
「…つわり?」
「なんでよ!どーヤってよ!!」
魔鈴は激怒して立ち上がろうとしたが、マリアを伴って地に突っ伏してしまった。


西条、エミ、おキヌ、シロ、弓は警官隊に追い回されていた。口々に叫ぶ。
「完璧な筈のこの僕がぁ!警官にデッドオアライブだとー!認めんぞー!!」
「普通の戦い向きじゃ無いですもんね、私達。」
「シロの精霊石か西条さんのジャスティスでもあればいくらか違うワケ!」
「あの横島って人がいらっしゃるんなら美神お姉様も助けに来て下さるんじゃ…」
「冗談!令子に借り作るくらいなら蜂の巣ンなる方がマシなワケ!!」
エミの叫びに呼応したわけでもなかろうが、警官達と鉢合わせになる。エミは思う
(こうなったら自らを贄とする最強クラスの呪詛で相討ちにしてやるしか…)
そうすれば全滅だけは免れる可能性がある。だが、無事に切り抜ける術が無い事を
認めるのは、悔しい事であった。命を捨てる覚悟それ事態は、呪術マスターと
呼ばれるようになるまでに何度もしてきた。それでも今、こうして生きているのは
数限り無い凶悪な悪魔、その全てを出し抜いて来たからに他ならない。その自分が
たかが鉛の塊に頼るしか無い無能な人間相手に命を捨てねばならないのか?
シュウゥゥゥゥゥゥゥゥ
自らの問いに対して、エミは答えを出した。

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