古都への修学旅行 なんばー2
投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 7/13)
弓のナビゲートは的確だった。
「こちらみたいですわ。老舗旅館「富屋」情緒たっぷりですわね」
木造作り2階建てで、一見すると見落としそうな宿である。
縦長で光を取るために箱庭を有し、部屋の区切りも昔ながらの襖である。
これが、京都の粋であるのだが、
「ちと、狭そうな作りじゃがノー」
ガタイの大きいタイガーの心配は中に入ると消された。
「よぉこられましたなぁ。西条のおぼっちゃんからきいとりやすえ」
還暦をあと幾ばくといった風体の女将が皆を歓迎する。歳はくっても小洒落た風体は京女ならではである。
「こちらが、西条さんからの委任状です。では女将さん一晩御世話になります」
ピートが一通りメンバーを紹介する。
「はて?ウチは八名と聞いとりやしたが、こちらのお嬢さんは?」
愛子のくっ付いてきたのは新幹線で拾ったトイレの花子さんだ。
「驚かずに聞いてください」
先の車掌の例があるので、驚かないで下さいと断わってから花子ちゃんの説明をするが、
「そうでやしたかぁ、まぁ、子供独りならサービスしますさかいに」
以外に平然とする女将である。
「それにうっとこもお化けがでるんですえ」
えっ!と皆が驚いた時に、
『きゃっ!すけべ!』
花子さんが嬌声を上げる。
「どしたの?花子ちゃん」
「あのね。誰かが私のおしりさわったの!」
その一言に皆の視線が横島に集まる。何故か女将まで。
「ち、ちがう!俺はしていない!だれがロリコンになるか」
あまり説得力はなかったが、女将が気づいた。
「こらぁ、ワラシ!悪戯してないと、でてきいや!」
云うや何もない空間から、こんどは男の子のお化けが出てくる。
「皆様に紹介しますえ、ウチに江戸時代から巣食う悪戯お化けどすえ」
ワラシと呼ばれていたがこのお化けは座敷童子(ざしきわらし)富をもたらす子供の霊だ。
「ちょっと!人の御尻をさわっといて、何にやにやしてるのよ!」
「まぁまぁ、カンニン堪忍。子供の悪戯や」
だが花子さん、許すでもなく宿屋内を駆け巡る。
「うっ、羨ましいことするじゃないか。あの坊主」
と横島。
「横島さんのスケベ」
オキヌちゃんの一言である。
「まぁ、子供のおいたはほっといて、御部屋に御案内いたしますえ」
と、皆2階へ上がる。
「部屋は二つの予約やしたが、今日、キャンセルがあって、部屋は四つあいとります」
「んじゃ、俺は横島の旦那と相部屋で頼むぜ」
と雪之丞。
「わっしはピートはんとジャな。まぁわっしは大柄じゃけん」
女性陣も何となく二つに分かれる話があった時、
「ほほ、御客様方は互いに相棒がいるではおまへんか」
流石は京の女将、人を見ぬく力はさえている。
そちらのバンダナのダンさんは、黒髪のお嬢さんと相部屋、そちらの大柄な方はツンツンのお嬢さんと相部屋・・」
「ちょ、ちょっと待ってください!わ、私達はまだ高校生ですし」
オキヌちゃんが異論を発するが、
「ほほほ。うちがその歳にはもう、所帯をもってましたさかい。折角の旅行やろ?」
女の強みここに極まりといったところか。
「ま、まぁ、部屋割りはあとにして、先ずは仕事に向かいませんか?」
「あぁ、弓の意見に賛成だ。暗くならないうちに下見にいこうぜ」
取りあえず、この状況を脱した高校生メンバーは舞台となる学校へと向かう。
「あー。まって私も行くわ。学校で悪さをするなんて、学校霊としてゆるせないもん!」
花子さんもやってくると、
「んじゃ、おいらも付き合うよ。せめての罪滅ぼしさ」
と座敷童子。
「ほか、まぁいってらっしゃいな。ワラシ。皆はんが帰るまでには湯を用意しときますきに」
この富屋には大きな風呂を有するのも特徴だ。
「・・あとで荷物は取り換えましょうね」
オキヌちゃんの一言はもっともである。
さて、問題の学校も京都の町に合わせて2階建ての清楚な建物であった。
「建物自体は霊を呼びそうにない建築だな。これで依頼がくるとは流石は古都って所だな」
「そうですわね。雪之丞さん。でも霊の匂いがプンプンしているわ」
皆はレベルの差が少しは程度有るとは云え、GS協会の未来を担うホープ連中である。
夏休みでも広い校庭のある学校では格好の遊場になるはずだが、霊の仕業で誰もいない。
「守衛さんもいないようですね。これじゃあICPOに頼むのも無理はありませんね」
と、ピート。その横で、匂いを嗅いでいる仕草をしている愛子が、
「でも、おかしくない?こんな霊波の学校霊なんているかしら?花子ちゃん知らない?」
「わたしも変だと思うわ。たしかに学校って霊があつまりやすいけど、こんな奴しらないよぉ」
つまり、学校霊以外の悪霊が屯(たむろ)していると、云う事だ。
「これは、ちょいと面倒かもしれねぇな。せめて敵さんの情報でも知っていればな」
現場に最も多く出ている雪之丞が感想を漏らすと、
「あのな。この霊波はおそらく九十九神(つくもがみ)のもんやで、こないな古い建物やなにか悪いモンでもあるんやろな」
「座敷童子、わかるのか?たしか九十九神って100年たった物故を放置したら悪霊になるって言う」
「そうや。バンダナの兄ちゃん。敵さんの強さもマチマチやな」
座敷童子、意外なブレーンとなったやもしれぬ。
「でもよ!その悪霊をぶんなぐればいいんだろ?何処にいるか見つけないと!」
武断派らしい一文字魔理の一言である。
「おっしゃ、わっしに任せんしゃい、精神感応を応用して敵さんの居場所をみつけるケン」
現状でタイガーの能力はサポートが適任であろうか。しばらくして、
「わかっりました。西側の2階に霊の反応があるでノー」
西側の2階には家庭科室、理科室、音楽室と特別教室が多くある場所である事を確認する。
「やっかいな所に陣取りましたね」
「そうだなピート。ポルターガイストになれば刃物やら危険な酸が来るかもな」
「ゆるさない!健全な学校でそんな悪行をするなんて!」
トイレの花子が怒っている。
「なぁ、どうして花子さんあんなに怒ってるんだ?愛子ちゃん」
「それはね。横島君。彼女の場合は学校を守る良い霊の面も持ってるからよ」
たしかに、花子さんに殺されたとか、行方不明にされたとか言う話は聞いた事が無い。
「私もそうだけど、危ない事に首をつっこまないように警告するのが学校霊のやり方なのよ」
なんとなく納得できる愛子の答えである。
「まっ、こんな所でくっちゃべってても埒があかねぇ、みんな行くぜ!」
小学校故、作りが小さな子供に対応しているから、なんとなく狭苦しい。
「ここが小学校だって訳だけじゃないだろーな」
横島を筆頭に、建物内にはいった段階で空気が冷えている。
「おいおい、霊がいない1階でこの状況か?どんな強い奴がいるんだよぉ」
弱気な横島に対して、
「へへへ、こうでなくっちゃ。張り合いがねぇってモンだ」
ちょっと嬉しい魔理に、
「情けない事言わないでくださいよ、ね横島さん」
ちょっと顔の青いオキヌちゃんである。
そして2階へと上がった。そして西側に向か一本道を通ると風を斬る音がする。
「あぶねぇ!刃物がやってくる!」
あやつられているだけなのでオキヌちゃんの死霊使の笛も効果がない。
「こっ、こわー!」
恐がる横島に対して状況判断が的確な雪之丞である。幾十も包丁が空に浮いているのだ。
「そうですわね。先ずはこの部分を突破しなければ!」
鎧を纏える二人の出番である。霊的な気合を入れて二人が前にでる。
「おっと、右にターンか」
ひらと交わして雪之丞が手刀で柄の部分を払い落とす。
「霊の薙刀、でませい!」
飛んでくる包丁を薙刀で受けながし、すきあらば、致命傷を追わせる。
しかし、これだけで、終わる料理道具攻撃ではない。
「・・こんどはしゃもじかよ・・。包丁よりは恐くないけどな」
それからおたまだとか、ボールだとかがすごいスピードでおそってくるが、
「なんの!おい、後は頼むぜ弓!」
「はい」
と、戦略上最も効果的な陣形を作る。
それから、
「げっ!冷蔵庫!」
流石にスピードはないが、相撲取りよろしく冷蔵庫がやってくる。しかも二台。
「このデカ物はわっしに任せて、みなしゃんは次の間に!」
タイガーが拳で応戦する。
「ふんぬ!たかが物体で人間様をどうこうしようのはしゃらくさいノー」
余裕とまではいかないが、それ相応に応対するタイガーが、
「横島はん。どうも家庭科室には主はいないようです次の間に!」
「OK,タイガー、お前に文殊一個預けとくぜ」
ぽーんと投げ渡して次の教室、理科室へと向かうと、急に温度が上昇する。
「ま、まさか火じゃねぇだろうな?」
理科室では家庭科室以上の火炎を操れるのは様々な薬品があるからである。
次につづくよ
今までの
コメント:
- 学校霊・・・昔は霊といえば病院、古い屋敷に学校だったんですよね・・・それが今ではどこかの屋上やら駅のホーム・・・話がそれましたが、今回も凄く面白かったです。
暗い事を書いてしまい、すみません。 (AS)
- ・・・・実はさっきその三を書きました・・(AM2:30)
長すぎてエラーくらいました・・。
戻りました・・・
白紙でした・・・・・・
しょーーーーっく!!!!!パソコンちゃんのばかぁーーーーーー!
(俺がわるいんだけどさ) (トンプソン)
- しかも・・なんばー2は残っているじゃねーか!
・・・・・・・・悲しいよぉ。
と言うわけで三部予定が四部になりそうです。
引き続き御愛顧くだされ。 (と・・ん・・・・ぷ・・・・そ・・・・・・ん)
- うぁぁ・・・トンプソンさん、大変だったんですねぇ・・・・・・
ココって、長すぎたらエラーくらうんですか?
・・・そして、データも消えるんですか・・・?(・・・・・・恐ろしいですね)
それにしても・・・宿の女将さん・・・やるわね・・・(ニヤリ) (sig)
- トンプソンさん、たいへんだったんですね………(↑のとのわずかな違いは、漢字変換してないこと………)
「んじゃ、俺は横島の旦那と相部屋で頼むぜ」>
……雪之丞君…なんてうらやましいことを…しかもさらりと………
次回、霊の正体と みんなの部屋割が明らかに………!?(ゴ、ゴクリ………)
あ、そうそう。家庭科室も、科学室…もとい、理科室も、炎を操るのにはもってこいの材料達が居ます。
………みなさん、注意しましょう(←?) (sauer)
- エラーってなんhんですかねェ。まいっか。
ん。部屋割りは重要ですっ!!
ザ・青春!!! (ARSENAL)
- なんか「h」はいっちゃいました。すいません。 (ARSENAL)
- ああっトンプソンさんがあっちの世界へと(笑) (hazuki)
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