ザ・グレート・展開予測ショー

古都への修学旅行 その1


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 7/ 6)

唐巣教会に来た西条がバンパイアハーフ、ピエトロ・ド・ブラトーに話をしている。
夏休みの有る日の事だ。
「京都のさる学校からオカルトGメンに要請がね。だが今は東京のほうで手一杯でね。そこで君達に代理として」
向かって欲しいと言う。オカルトGメン志望のピートには栄誉な事である。
「とうぜん、旅費はこっちが持つし、それなりの報酬は約束するよ」
清貧を旨とする、ぶっちゃければ万年貧乏の教会では有りがたい申し出だ。
「ピート君。修行になります。是非行ってらっしゃい」
唐巣神父も異議は無い。
「オキヌちゃんと横島君を連れていけば良いんじゃないかな?」
あの二人、特に横島をオーナーから離そうとする西条の下心を見抜けないのがピートの良い所か。
「そうですね。折角だからタイガーに雪之丞にも助けてもらいたいなぁ」
出費がかさばるなぁ、と少々引き攣るが、
「そ、そうだね。仲間は多い方がいいもんね」
と、言ってしまったので、
「それじゃあ、弓さんに一文字さん、それに現場が学校と言う事なら机の愛子ちゃんも連れて行きたいです。良いですか?」
「わ、解った。旅費はこっちで持とう」
大変な出費になるが、美神確保作戦《仮》の成功の為、承諾する。
「じゃあ、みんなに電話しますね!」
夏休み、もう暇な時期であった為、皆承一つ返事という奴で、
「わかりました。じゃあ私と横島さんも行きますね。丁度美神さんもお母さんの所へ遊びに行くっていってましたし」
との、オキヌちゃんの報告だ。
(ぷっ、意味がありませんでしたね。西条君、アーメン)
西条の様相を語るのは傷口に塩を塗るような物なのでやめておこう。
と、いう訳で次の日、京都行きのチケット八人分を手に東京駅に未成年GSが集る。
「どうも、ですノー、わっし、京都には行った事がないので楽しみですケン」
最初に来たのがタイガーである。
「そうですね。ボクも始めてです」
と、チケットを持って待っていたピート。
それから、
「おっす!手助けすんぜ、今回は京都で大暴れか」
人呼んで伊達雪之丞参上といった風体だ。間伐を入れず、
「おまたせー、ってまだ流石に早いか!」
愛子であるが、机をしょってない。小ぶりのバックを背負っている。
「あれ?お前机の愛子か?」
「そうよ。雪之丞君。最近霊力が増してね。机の小型化に成功したんだ。でリュックサックでカムフラージュよ」
「そりゃ、よかったですケン。愛子はんが来ると目立ちすぎるからノー」
「まぁね。あぁ!憧れの修学旅行、青春よ!」
相変わらずである。
「こら。愛子さん本筋は御仕事です。はしゃぎすぎは駄目ですよ」
「まぁまぁ。んな堅いコトいうなって弓」
次の到着は弓かおりに一文字魔理である。
最後の横島とオキヌちゃんも時間内にちゃんと間に合った。
「おまたせー、用意に時間かかちゃった」
というオキヌちゃんの後ろには、山の様に荷物を持ってきた横島である。
「おい、横島の旦那。お前いくらなんでも荷物多すぎじゃないか?」
おのおのが得意とする武器に徐霊用の御札を持って来ているの手筈がまるで皆の分を賄っているようだ。
「まぁな雪之丞。でもいっつも美神さんといたからな、なんか仕事へいくとなると、こうでないと」
心身ともに美神さんの奴隷なのねと、涙を禁じえないオキヌちゃんを除くメンバーだ。
この光景になれているオキヌちゃんもオキヌちゃんだが。
「まっ、取りあえず出発しましょう!西条さん指定席券用意してくれたんですよ」
この言葉に、俺もGメンになろうかとちらと思ったタイガーと横島が目が合い照れくさそうに笑っている。
「はぁ、御互い大変だな、タイガー」
「・・横島さん程じゃないですケンがノー」
「なんかひっかかるな」
広い東京駅内の案内人は弓が勤めた。
「私は幾度と無く京都へ行ってますから。馴れてますよ」
東京駅構内に疎い他の面子には頼もしく思うであろう。横島が売店を見つけて、
「あっ!弁当だ、買っていこうぜ!」
「そうね。旅の必需品ね。あぁ青春だわ!」
「はいはい、食事は新幹線内でも食べれますよ。ここで荷物を増やさなくても良いってコトよ」
新幹線の旅に慣れている弓だ。
「おめぇ、添乗員みたいだな、弓」
なんの変哲も無い雪之丞の一言にも顔を赤らめる弓に、
「青春よねー」
さて、時刻通りに新幹線は出発した。横島の大荷物に悶着あったが。
「んじゃ弁当買おうぜー」
「よ、横島さん・・私恥ずかしー」
四人席をクルンと廻したのたのが二つ。丁度八人が通路を隔てて向かい合う形になる。
最初は野郎席、女性席となったが、
「これ、食べます?」
弓が差し出したお菓子や、
「トランプ、持ってきたケン、やるかノ?」
とタイガーが遊び道具を出したりと、席の移動が始まると、誰が指示したでも無く互いのパートナーと向かい合わせとなる。因みに、
「ピート君、眠いの?寝ちゃったら私が起してあげるね」
「ん。ありがと、愛子ちゃん」
この二人が向かい合わせとなる。あとは書くまでもあるまい。
それから、周りの乗客に迷惑のかからない範囲で未成年の健全な笑いが響いていたが、
「きゃぁー!」
と、さる女性の声が新幹線内に響き渡る。
「ど、どうなさいましたか?」
車掌が慌てて出て来る。
「ねぇ横島さん。あの車掌さん、美神さんが子供になっちゃった時の」
「ホンとだ!きしゃーきしゃーしゅっぽーの車掌さんじゃないか」
それは余所に、その女性は車掌にキンキン声で訴えている。
「出たのよ!トイレに出たのよ!!」
「な、何が出たのですか?虫の類ですか?」
「ううん、ちがうわよ!幽霊よ、幽霊よ!!!」
幽霊、この言葉に卒倒しそうになる車掌に、
「車掌さん。聞くとも無しに聞いていました。私達は」
ピートと横島は一応GS免許を持っている。横島のには「仮」と書かれているが、それを見せる。
「どうでしょうか?私達が確認させてもらっても宜しいですか?」
ピートが話すと、
「ぜ、是非御願いしますぅ。こう見えても幽霊は苦手でぇ」
幽霊が得意という人間もいないであろうが。
「あのー、その幽霊が出た車両って3号車ですか?」
外をながめていた愛子が口を開く。そうですと、女の人から確認を取ると、
「ねぇ、ピートさん。もしかしたら、私の知り合いかも、一緒に行っていいかしら?」
勿論文句は無い。
ピート、愛子、横島に雪之丞とつらなって問題のトイレへと向かう。
愛子現場に来ると確信を持ったのか、ここは任せてといってから、
トイレのドアを3回ノックする。次の台詞は、
「は〜な〜子〜さん」
『は〜ぁ〜い〜』
との返事。
「トイレの花子さんか?あれは学校霊じゃないか」
派生した伝説は数あるが、3回の奥から数えて三つ目のトイレにいるというのがトイレの花子さん呼び出しの定説だ。
「おひさー、机の愛子よ、恥ずかしがらずにでておいでー」
愛子が言うと、ドアが開く。
『あー、愛子ちゃんだー。こんな所であうなんてー』
「へー、これが花子さん、あんがい可愛い子じゃないか、なぁ旦那」
「あぁ、もうちょっと歳いってればな」
「・・相変わらずだな。横島の旦那」
学校霊の代表格中の代表格。トイレの花子さんにこんな所であえるとはと。
「ほんとよぉー。どうしちゃったの?新幹線になんか乗ってぇ」
『うんー、東京の学校にも飽きちゃったからー、京都にでもいこっかなーって』
「そうだったのー。でも脅かしちゃだめよ。そうだ私達の席にいらっしゃい」
『うーん。ちょっと恥ずかしいけどぉー。愛子御姉ちゃんがいるんだもん!いいよ』
未成年GS達にはアイドルの花子さんであるが、幽霊苦手の車掌さんがパニくるのも無理はない。
「は、早く京都についてくれぇえええ!」
早くついてと願うほど、長く感じるのが人の性である。
定刻通り京都についた。
「さてと、ICPOの予約してくれた宿へ向かいましょ」
矢張り土地感のある弓が地図を見るパートであった。

次に続くよ。

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