ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・?外伝7


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 7/ 4)

それから何日たったんやろ?
おかんの初七日も終わって家の中もやっと落ち着いていつもの毎日が始まる。
毎日学校に通って横島と喧嘩して、みんなとちょっとづつ仲良うなって
家に帰るとゆうねえとおとんがいる。
なんもかわらへん。
おかんがおらんだけ。


そんなある日うちは夢を見た。
おかんの夢や。
うちは一生懸命おかんに話しとった。
おかんは、ベットの上でにこにこ笑ってうちの話聞いてくれる。
ゆうねえが時々茶々をいれて
物凄く楽しくて嬉しかった。
やけど
おとんが「もうええやろ?」言う。
うちはもっと話したいのに。
そう言ってもおとんはもうおかんがきついから休ませなっていう。
嫌や
うちは何度も何度も左右に首を振った。
もっと話したいんや。
もっと
・・・・・・・・

そこで目が覚めた。
目の前にはおかんの顔やなくて真っ黒な部屋やった。
「夢・・・・?」
とうち。
誰もいない、何の音もしない部屋の中にうちの声がすいこまれる。
聞こえるのは心臓の音と呼吸の音だけ。
「恐い」おもうた。
何やようわからんけど恐うて。
そんで思ったんや。
「逢いたい」思って
おかんに

笑ってなんでないわよって言ってほしい。
「どうしたの?」て聞いて欲しい。
そしたらうちは
「なんでも無い」っていえるから
笑えるから。

おかんはしんだんや。
そんなん知ってる。
やけどいつも居てくれたんや。
哀しい時おかんの部屋にいったらおかんはいつもおって
いっしょにその時だけ寝てくれたんや。
いつも。
いつでも
やからおらんはずはない。
がちゃり
おかんの部屋のドアをひらく

(なっちゃん?)

瞬間
確かに聞こえたんや。
おかんの声が
見えたんや
おかんの姿が、笑顔が。
明るい日差しと紫陽花が入った花瓶。

「っっっおかんっ」

そやけど
それは一瞬やった。
うちが声を出した瞬間全部消えていた。

あんのは真っ暗な部屋。
ぱちりとスイッチを押して灯りをつける。
おかんが居た時と代わらない部屋。
家具の位置もベットも小物も全部覚えていたまんまや
やけどおかんがおらん。
部屋にかならずいるものがあらへん。

(こーゆうことや)
突然・本当に突然分かった。
「死」というものが
どんなに逢いたい思っても逢えへん。
頭をなでてくれん
笑ってくれん
話してくれん
・・・・何も・・・・できへん
他の誰でもない、ゆうねえだってできへん、おかんしかくれきれないあったかい気持ちがもうもらえん。
あったかいものをあげきれへん
それが「死ぬ」いうことや
うちは覚えとるのに全部・・・なんもかんも
もう新しく覚えることができへん
思い出すことしか・・・できへん

途端涙が落ちた。
一旦こぼれだすとぼとぼとって壊れた水道みたいに涙がこぼれる
「っっわああああああああああ!!!!」
なんや壊れた。
どっかでなんか音をたてて崩れたきがした。
うちは泣いてるって自覚ないまま涙をこぼして叫んだ
おかんの名前を呼んだ
声が枯れても涙がとまってもそんでもおかんを呼んだ。
つづく

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