横島クンは神になれるのか?〜その10〜
投稿者名:sauer
投稿日時:(01/ 7/ 2)
「………♪」
あたしは今、正直言うとけっこう嬉しかった。横島が…
「な、なぁ、タマモ…お前も、散歩に行かないか?」
…って言ったから?…ううん、多分ちがうと思う。きっとその後の、
「途中で、何処かのファミレスに寄って、朝食も済ませよ〜と思うんだが…?」
「行くっ!」
………あたしは、二つ返事で了承した。…けっして横島や、あの馬鹿犬と散歩するのが
楽しみなわけじゃあない。と思う。………に、しても………
「アイツ、ファミレスに寄れるお金なんて、持ってるのかな…?」
そう呟いたあたしは、実は結構お気に入りの、おキヌちゃんにもらったパジャマ………
――青い生地に白いウサギがいっぱいにプリントしてあって、かなりらぶりぃだと思う―
をポポいっと脱ぎ捨てて、見慣れた自分の肢体を視界の端に捉えつつ…
「う〜〜ん、何着ていこっかな…」
と、これまたおキヌちゃんにもらった洋服達を眺めつつ、さっきの考えについての答を…
…アイツがお金もって無くても、あたしが少し持ってけばだいじょうぶか…
と、さらっと結論づけて、財布の中身を記憶にある限りで確認した。
めまぐるしく、洋服の在庫(?)を確認した後、やっぱり着慣れた服で………
…シンプルな白のワンピースで行くことにしよう。シロの散歩に付き合うなら、
もともとこういう ひらひらしたヤツはやめたほうがいいんだけど…
今回は、作戦があったから。完璧なヤツ。さすがあたしだ。
「さ、行こっかな…あっと、忘れるとこだった…」
そう呟いて、さっき脱いだばっかりの、ウサギのパジャマに手を伸ばす。
おキヌちゃんが、いつも言ってるから。
「脱いだ服は、洗濯するか、きちっとたたんで置いといてね?」
………って。パジャマをたたみながら、横の鏡で軽く見た目の確認をする。
…別に、横島と出かけるからじゃない。身だしなみを整えるのは、女の子のマナーだって
おキヌちゃんにおしえてもらったからだ。そのへん、誤解しないでよね?
「お待たせ〜」
…ほんっとに、待ったでござる。(怒) もう、拙者はせんせいと20分(sauer基準)は
ここで待ってたのに………せんせいはもうすでに自転車を用意されてるのに。
「遅いでござるっ!いったい何分待たせれば気が済むのでござるかっ!?」
「やっぱり…万年常夏な馬鹿犬は、わかってないわね」
「なっ!!拙者犬ではござらんっ!!(怒)」
こっ…この女狐はぁっ!!人を待たせておいて、反省すらしてないでござるな…!!
「ふぅ…おキヌちゃんが言ってたでしょ?いつも身だしなみや服には
気をつけなさいって…ねぇ?横島もそう思わない?シロみたいに、
いつもおんなじ格好してる女なんて、眼中に無いわよね?」
な…そ、そうなのでござろうか?せ、せんせい…?
「…いや、さすがに俺も、自分のことを棚に上げて言う気にはならん」
せ、せんせい………(じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん)
拙者のことをかばってくれたのでござるな?やっぱりせんせいは、優しいでござるっ!!
「へへ〜ん、せんせいもこうおっしゃってるでござるっ!!服など二の次で
充分でござるよっ!!…ねっ?せんせい?」
「…俺はそこまでは言ってないがな…」
…せ…せんせ〜〜っ!?拙者を見捨てるのでござるか?ひどいでござるぅ〜っ!!
「あ〜あ、シロ、あんた負け犬ね」
やたらと嬉しそうにタマモが笑っている。……ムカツクでござるな…(怒)
「さっ、話するのはそのへんにして…行くか?」
…はっ!?拙者としたことがっ!せんせいのおかげで当初の目的を思い出したでござる。
「はっ、はいっ!!せんせいっ!!」
「了解」
「…で、何やってんだ?…タマモ」
横島のちょっと微妙な声が聞こえた。…ちぇっ、ばれたか。
「後ろに乗っけてもらおうと思って」
「…で、そのチャリをこぐのは、誰なんだ?」
「横島」
「………」
「………」
「……わかったよ、俺が誘ったんだし、たまにはな。それに…」
…意外…横島がこんなにあっさりとOKするなんて…最後の方は聞き取れなかったけど。
「んじゃ、後ろに乗りな?」
「う、うん…」
………な、なんか変な感じ…イヤじゃないけど…
「…タマモ…お前軽いな…」
「あっ、当たり前でしょ!?」
「ふ〜ん、まぁ、しっかりと………
………つかまってろよ、タマモ?」
「う、うん…」
………なぜ、ちょっと緊張してるのでござるか?タマモ!!(焦)
な、なぜっ?拙者も、せんせいと自転車二人乗りしたいでござるっ!!
「た、タマモっ!?拙者と交代する気はござらんか?」
「?なにいってんの?走るのはあんたの専売特許でしょ?」
うぐっ…そ、それはそうでござるが…
「?シロ、ひょっとして体調でも悪いのか?今日は、やめとくか?」
せ、せんせい…それだけは…ダメでござるっ!!
「い、いや、なんでもないでござるっ!!では、しゅっぱつっ!!!」
そう言ってごまかすしかなかったでござる…タマモ…おぼえとくでござるよ…!!
―――はいっ、まだまだ続く、『アレ』企画!!
(「『ア』のシロちゃんとタマモちゃんの日常的ながらも『レ』アな会話」の略)
今回は、お酒も手伝ってか、ボクの爆走気味ですが、読んでくれたらうれしいですっ!
ちなみに、しばらくは、横島クンの一週間を中心に(前々回の表面参考)
話が続きますので、そのへんどうぞ、よろしくお願いします。ではっ!!
今までの
コメント:
- 誰かに言われる前にやっとこう(こそこそ)
美神さんと、おキヌちゃんは、今回寝てました。(前日の疲れで)では!! (sauer)
- うーん、タマモの洋服御洒落個所、ちょいと色っぽくていいですね。
そして、相変わらずの二人だけど、
横島の違いを見ぬけるか?
次号期待。 (トンプソン)
- あっ!トンプソンさん!!
ありがとうございますっ!!この時期、中、高校生の人たちは忙しいんでしょうね…
だから、皆さん(中、高校生の人たち)読んでくれないんじゃ〜無いかな?…って
思ってたんですが、それ以上の方達(…で、ですよね?)は、
見てくれてるみたい。ん〜〜、うれしいっ!!コメント返しは例のごとく次回作のとこに
(これはちがうというのかぁ?は、無しです。)しときます。 (sauer)
- トシさんっ!!
さ…最高だなんて、そんな…(ちょっち照れちゃうじゃないですかぁ…)
今回は出てきませんでしたが、小竜姫様も老師と同じく、
これから頻繁に出てきます。もしよろしければ…お付き合いいただけます?(弱気) (sauer)
- 再びやって来ましたG-A-JUNです。
前回の作品は今回の作品ができるまでに読めなくてすみません。
でもちゃんと読ませていただきましたよ。
『アレ』企画ホントおもしろいです。
次回も楽しみにしています。 (G-A-JUN)
- 明るい話は好きです・・・このままでいって欲しいけど、やっぱり一悶着あるのかな・・・ともかく、面白かったです。 (AS)
- マジ最高!特にタマモ!!
可愛いですね!
sauerさんの書く女性は何故こんなに可愛くおもえるのか・・・・
おキヌちゃんにもらってるのかぁ・・・・・
結構服持ってるんだね(笑
さ〜〜て、次の横神(略)と・・・・ (トシ)
- タマモの20分(sauer 基準)!(挨拶)
前回のアレ企画に引き続き、異様に照れ臭いっス(照笑)。非紳士的人格を移植された人工幽霊にでも成ったような気分で読んでましたね、今回は(駄目)。 (Iholi)
- いやん。タマモちゃんが可愛らしいわん。
タマモちゃんと横島かあ・・・いいかも。うん。 (ARSENAL)
- >…アイツがお金もって無くても、あたしが少し持ってけばだいじょうぶか…
財源は何だろう・・・と思ってしまうんですが。お小遣い(笑)でも貰ってんのか?
>………なぜ、ちょっと緊張してるのでござるか?タマモ!!(焦)
いい反応ですね〜♪レギュラー陣でこんな反応ができるのはシロぐらいだと思ってるんですが。
こめかみに血管が浮きでてる様を想像してしまいました。 (S・R)
- 緊張ってやっぱしシロの自転車をひくスピードが恐いのかなあ?(違うだろ?) (hazuki)
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