ザ・グレート・展開予測ショー

未来掲示・別編(ラプラスの語り14)


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 6/29)

そこは一筋の陽光も蛍光灯も無い薄ぐらい部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもこの鬱蒼とした建物の奥に行かなければならなかった。
=何だか、暮れているか?守衛相手によ=
悪魔ラプラス、確実に未来を映し出す能力を持つ。

待ちなって、未来ってのは無限の可能性がある。その数と同等の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいなら俺の知っている歴史を語ろうじゃ無いか。そう忠告を一つ。
本来は人間が来れる場所じゃない。注意一生だ。

さて、突然だが「バブ・イルタワー」って知ってるか?確か日本語では「バベルの塔」と言われているな。
その塔で仕事をしていたのが美神御一行様だ。
「バベルの塔よ!そこらの欠片だって純金よ!純金」
しかし、だ。仮にも神話クラスの塔だ。何処其処にしかけがあるのは当然だろうな。
「うわぁ〜美神さ〜ん」
横島が、ある部屋に入ったら風が飛ばされてなぁ。助けの声は目に金しか映らない美神には何処行く風か。
「ここは・・?何処だ?」
妙にメーターが散りばめてあるそこはどう見ても牢屋であった。
「誰だ!」
「こっちが聞きたいわい。ここは何処だ?」
「月だ、はは〜ん、おそらくはバベルの塔から来たんだな」
「おい、ここが月ならカグヤの姫さんいるか!知り合いなんだよ」
「ナンだと?」
牢番の驚きは本当に飛びあがるほどであったぜ。

「横島様。御久しぶりです。何時ぞやは助けていただいて・・」
「いや〜。こちらこそ、御世話に。それはそうと、俺地球に帰りたいのですがぁ」
「御気持ちは解りますが、はいどうぞ、と言う訳にいきません」
こン時の横島の顔、どう表現すればいいのかな?
「私の石舟に乗って帰るにはいきませんが。そうですね。以前不時着したロケットを改良しましょう、あと美神さんには私から」
という連絡もだーれも聞いていなかった。今だにバベルの塔で金取りさ。
「連絡がとれませんでした」
「ふんだ。美神さんのばーか」
月でなければぶっ飛ばされてるぞ、横島。
「貴方は月を救った勇者。最大級の歓迎を御約束します、神無、朧」
「おひさー、横島。どう元気してたー?」
こっちは軽い朧だな。
「神無はどうしました?朧」
「恥ずかしがっています」
「しょうがないわねぇ。月人族なのに」
「まぁ、あの子は誰ともヤってないですから。丁度じゃないですか。横島さんもいる事だし」
説明しよう。月人族は女しかいない。種族の繁殖は特殊な方法で地球に赴いて一夜のアバンチュールって訳だ。
横島驚く事しきりである。

「でも、俺どうやって??えぇ?えーー!」
お前状況解ってるのかよ、横島。でも頼まれちゃったからなー、って顔を崩している場合か?
「そうれはそうと、当の本人は何処にいるんですか?」
「多分、あの子の父親がいた所じゃないかな、地球では静かな海といわれている所かと」
「・・もしかして、神無の親父さんてアメリカの宇宙飛行士?」
「えぇ。人類がどうのこうの言ってた人だよ」
史実とは意外性が隠されているとは良くいったモンだ。
「うまく、やんなよ、神無」
悪いお姉ちゃんかよ。朧は。
何はともかくその場所へ向かう訳さ。
さて風に吹かれていたのが、神無だ。月で風?気にするな、気にするな。
「神無、ここにいたのか」
「あぁ。久しぶりだな。横島」
「ホント、人生って一寸先は闇だよな」
「何だって?」
「例えだよ。日本語にあるやるさ。知らないのか?」
「あぁ、私と、私の母は地球に行った事がないからな」
「ふーん」
「なぁ、地球ってどんな所なんだ?」
「そうだなぁ〜」
高校生が解る範囲で世界のことを教えたという所か。な〜んか良い雰囲気ってか。

それから、確信の話になってきた。
「なぁ、朧から聞いてるか?月人族の事?」
「う、うん」
「私も、そろそろ適齢期なんだ・・だけどさ。警備隊長としてずっと残っていて」
時に横島がそっちの妄想にいかないのは、行為の実現が現実過ぎるからな。ちょいとクールさ。
「でもさ、こーゆー事ってお互いの確認とか、時間とか必要じゃん。な」
「うん。そうだよな。でも私達月人族は時間が無いんだ」
なんか、動物みたいだよなぁ、何時もならそんな言葉が出る横島だが、喉で止めることが出来た。
「じゃあ・・?」
「でも、私には正直」
「そりゃそうだよ。俺だって心の準備なんぞ出来てないよ」
「お前も?人間の男は何時でも発情期だってきいているぞ?」
おいおい、そりゃいくらなんでも誇張し過ぎだ。地球代表で言わせてもらおう。
「じゃ、とりあえず、俺も直ぐには帰れないし、地球式でいこうよ?」
「地球式?」
「そっ、先ずは手をとって」
一旦は横島の手から逃れ様と引っ込めたが、おそるおそる横島の手を取る。
「いくら月だって、見所はあるだろ?姐様方公認のデートさ」
「うん!、案内するよ」
すっげー明るい顔の神無だ。美人は笑顔が似合う。あと涙もな。

とだ、手を取り合ってはしゃいでいると地球から何かがやってきた。
美神GSと愉快な仲間達に宇宙が平気な奴はだーれだ?
答えはマリアだ。ようやく事に気付いた美神が大金をはたいてカオスに頼んだそうだ。
それが、デート中の映像が送られてきた。
しかも、二人は目を瞑って肩に手を廻している衝撃のシーンだった。
「あの煩悩馬鹿!!!、ミサイルを食らわせて帰ってきて!マリア」
『Yes、Ms、美神』
しかも、御丁寧にカグヤに煮るなり焼くなりどうぞ、と怒りに任せていったからな。
「ではそうさせてもらいます」
カグヤは平安の人間。恋愛感情もこの頃の物だ。一応報告しておこう。
つまりは自由奔放恋愛って奴だ。詳しく知りたければ源氏物語でも読んでみな。
さて、ミサイル攻撃で事の次第を知ったのは横島だ。
その後はどうなったかって?
ま、一寸した後に神無に命が宿ったとだけ、いっておこう。
横島の立場は死ぬまで月人族の食客ってワケさ。

-くくくく、忠告したはずだぞ、人間の来れる場所じゃないと-
ラプラスの話が途切れた時、貴方の耳にコツコツと音が聞こえてきた。
何かがやってくる!これは確かに生命に関わる。
急いで何処かに身を潜める貴方。
しかし、その足音は先ほど買収した守衛であった。
=何だ、隠れているのか、守衛相手によ=

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