ザ・グレート・展開予測ショー

月のない夜


投稿者名:G-A-JUN
投稿日時:(01/ 6/28)

ある日事務所に一通の手紙が送られてきた。
送り主は西条であった。五人はまず一斉にこう思った。
(ICPOビルは、この事務所の本当に隣なのに何故こんなまどっろこしいものを送ってきたんだ?)
そして、あて名を見たら今度は一斉に驚いた。なぜなら本来なら美神あてなのだろうがなんと横島あてになっていたからである。
「なんで、西条さんが私じゃなくて横島クンなんかに手紙を書いてんの?」
「と・とにかくあけてみるでござる。」
「お・おう」
横島は美神に少しせかされる様にして手紙を取り出し声を出して読んだ。
「えっと・・・今日、令子ちゃんのところの仕事が終わったら、君一人でICPOビルに来て欲しい。二人だけで話したいことがある。当然令子ちゃん達もこの手紙を読んでいると思うから頼みたいことがある。今回は本当に僕と横島クンに関係することだから、横島クン一人だけで行かせてもらいたい。令子ちゃんとおキヌちゃんはこれで納得してもらえるだろうけど、シロちゃんとタマモちゃんはまだ納得できないだろうと思うからこうゆう条件でどうだろうか。タマモちゃんには今度キツネうどんといなり寿司をごちそうしよう。シロちゃんには横島クンにいつもより長く散歩に連れて行ってもらえるよう頼んであげよう。では横島クンICPOビルで待っている。」
大体こんな内容であった。手紙を読み終えたときまず美神が反応した。
「西条さんがあそこまで頼んでいるんだったら今回はおりるわ。」
「私もそうします。」
つづいておキヌが言いそして、タマモが
「西条って横島と違ってバカじゃないから、隠れてもたぶん見つかっちゃうし、そんなことになったら折角もらえるとわかったキツネうどんもいなり寿司も食べれなくなっちゃうから私もおりようかな。元々たいして興味ないし。」
そしてシロは、
「先生。早く西条殿のところに行くでござる。拙者先生と散歩したいでござる。」
と、すでに手紙の内容を忘れて散歩のことで頭がいっぱいになっていた。」
「おいおいシロ。少し落ち着け。仕事が終わってからだと書いてあるだろう。」
「そういえばそうだったでござる。」
「それに、これ以上長くお前と散歩をする気はない。」
「そ・そんなぁ〜。ク〜ン。」
流石に残念がるシロを見て少しかわいそうになった横島は、
「まぁ帰ったら散歩に連れてってやるからそんなガッカリするな。」
と、言った途端
「ほんとでござるか〜。わ〜いやったでござるー。」
相変わらず横島の前では喜怒哀楽が激しいシロであった。
「しっかし西条も何で手紙なんか送ってきたんだ。別に俺はアイツに話すこともないし、話があれば直接ここに来て話せばいいじゃないかよ。」
しかし、西条が横島に話そうとしていることは、ここでは、絶対に話せないし、二人にとっても重要なことだった。
五人は西条の考えをまったくできなかったまま除霊作業が終わり横島がICPOびるに行くときがきてしまったのだった。
「今日の除霊は、少し長引いちゃったわね。西条さんが待っているから早く行ってあげたら。」
時間はすでに十一時を回っていた。
「そうっスね。じゃ話し終わったらそのまま帰りますんで、また明日。」
「明日、横島さんの分の朝食も作っときましょうか?」
「うん。よろしくたのむ。」
「じゃっ行くから。」
「気をつけるでござるよー。」
「お前に言われたくないわ。」
そんな事があって事務所を後にして、ICPOビルに向かう横島であった。(すぐ近くだけど)
ICPOビルの正面に来たとき横島は本能的かGSとしての感か危険を察知した。振り返るとなんと西条が霊剣ジャスティスを振りかざして横島に襲いかかってきたのだった。
「なっ西条!!」
横島はとっさに『ハンズ・オブ・グローリー』で西条の攻撃を防いだ。
「流石に腕が上がっているようだな。横島クン。」
「どーでもいーけどいきなり襲ってくるなー!すっげー怖かったぞ!」
横島は泣きながら西条に訴えた。
「えっいや前に言わなかったけ?月のない日は気をつけたまえって。」
「だーらそれが国際警察の言うセリフかって言っただろー。」
「しかし、横島クン何でこんなに来るのが遅いんだ。」
少し起こり気味で西条が聞いた。
「実は思ったより手間取っちゃてさ。」
それを聞いた瞬間西条はさらに怒りの度合いが上がった。
「手間取っただとー。さっさと除霊をしてこないか。おかげでこっちは、君が来るまでずっと待たされて挙げ句の果てにこの僕が不審尋問されたんだぞーっ。この辛さが君にわかるかー。」
「わかりとーないわい!どーでもいーけど今回お前キャラなんか変わってないか?」
「ほっといてくれ。」
西条は泣いていたがようやくいつもの西条のように冷静さを取り戻し始めた。
「さてっ。とりあえずホテル(自宅代わりの)に行こう。夕食というより夜食になるが何か食べよう。その方が話しも進むだろうし。」
「西条。お前ひょっとして俺に何かしようと考えているのか?」
「何を言っているんだい?ホテルっていうのは、僕が自宅代わりに使っている場所のことだろう。」
西条は本来ならば横島に思いっきりツッコミかましたかったが流石にそんな調子じゃ話し合いも進まないため横島の発言に耐え彼に思い出させた。
「そーいやそーだったな。じゃ行こうぜ。」
二人はホテルに向かった。
数十分後ホテルに着いた二人は西条の部屋で食事をしていた。
「しっかしホテルで飯が食えるって聞いたからてっきり洋食だと思ったんだが和食が出てくるとわなぁ。」
「いやだったら食べなくてもいいんだよ。」
「あっいや。いただきます。やっぱ和食はうまいっスねー。」
横島の発言にキヨがこのお年でよくそんなにと思うぐらい元気良く答えた。
「当然やさかい。前にもいわしてもらいましたがぼっちゃんの食べるものは私が作ることにしとるさかい。」
「さてっそろそろ本題に入りたいんだが、キヨ悪いが席をはずしてくれ。」
キヨが部屋から出たのを確認すると西条は横島に一つ質問をした。
「はっきり答えてほしい。君は、令子ちゃんを愛しているのかい?前は単なる欲情のようだったが今はどうなんだい?」
「今もよくわからんが、これだけは言っておく。俺のものにならんのは仕方ないが他人のものになるのは断じて許せん。」
「・・・ほとんど変わってないな。まあ前みたいに所有物の様に言ってない分成長したか。」
「そーゆうお前はどうなんだ。」
「僕の彼女に対する気持ちは変わらず愛だ!彼女さえ幸せになればいいという気持ちも変わってない。そのため君を呼んだんだ。今度こそ君が彼女にふさわしい男なのか見極めさせてもらう。」
「てめー話し合いじゃなかったのかよ。」
「こうでも言わんと君は来ないだろう。」
「ま・まーなっ。今回は逃げずに受けて立ってやるぜ。で場所はどこにする?」
「前、君と闘った場所があっただろう。あそこでだ。それと今回は剣で勝負したい。銃は使わないから君も文珠抜きで闘ってくれ。」
「ああ。ただこの二つだけは使わせてもらうぞ。」
と、言って持っていた二つの文珠の内一つを西条に渡した。文珠に浮かび上がっていた文字は『治』だった。
「横島クン。」
「流石に前ほどお前を嫌っていないからな。美神さんがお前のこと気にしているのはわかっているしなによりあの頃からあまり相手の断末の瞬間を見たくないんだ。」
「ほう。それは僕に勝つ自信があるということかい?」
西条は、横島の今の発言の意味をわざと別の取り方をして彼の気持ちを過去から反らそうとした。
「いや。勝てるかどうかはわからない。ただこれだけは言える。前の闘いの様にはいかない。」
横島が真剣な表情になった。
「話はこれぐらいにして、そろそろ始めようか横島クン。」
「よしっ勝負だ西条。」
「いくぞ横島クン。」
二人の闘いが再び始まった。

_____月のない夜2に続く____

G-A-JUNです。ようやく三作目を出せました。今回は個人的な都合により2回ぐらいにわけて書くことになりました。続きは多分近い内に出せると思うんでよかったら読んでみてください。






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