ザ・グレート・展開予測ショー

横島クンは神になれるのか?〜その3〜


投稿者名:sauer
投稿日時:(01/ 6/26)

「おキヌちゃん、足元に気をつけてね…」…彼は、可能な限り彼女を安心させたかった。
「横島さんこそ、私の手、はなさないでくださいよ?」彼女も素直に それに応える。
「まさか!さっきも言ったろ?おキヌちゃんは俺が……!!?」
そこまで言ったとき、彼は強い霊気を感じた。もちろん、すでに霊波刀を掲げている。
「(ずいぶんと霊感が強くなってる…ま、役には立ってるけど…にしても、こんなに
上手く敵の位置を把握できるなんて、これじゃあ、まるで俺じゃあないみたいだな…)」
苦笑を浮かべ、そして、向かって右前方の壁面に対して注意を…
「……って、あれ?この霊気の感じは……?」どこかで慣れ親しんでいる感じがする。
「?…どうしたんですか?そんなもの(霊波刀)出して…?」
おキヌちゃんはきょとんとしている。なぜそんな表情を…?まさか!
この霊波を感じていないのか?馬鹿な!?俺にははっきり感じられるのに…?
「おキヌちゃん?」生まれてきてから数回しかしたことのない、マジな表情を浮かべる。
「何ですか?」あまりこの状況を理解していないおキヌちゃんの両目をじっと見つめ――
――彼女は困惑の表情を浮かべている。これで彼女がこの霊波を感じていないことが
  よく分かった――――きゅっ、と軽く彼女の両肩に手を………

「よ・こ・し・まぁあああああああ!!!!!」
「せんせい、その手は…その手はなんでござるかぁあああああああああ!!!!」
「………(横島…アンタには同情するわ…)」

ふいに、大音響とともに、横島の注意を引きつけた壁面から、猛烈な土煙と、岩、そして
三人分の影がとびだして、おキヌちゃんの心臓は止まりかけた。横島にいたっては、
「………(!…なんか慣れ親しんだ感じがしたと思ったら、美神さん達だったのか…
  …?にしても、何をそんなに怒ってるんだ?俺、なんかミスでもしたかな?)
 何をそんなにおこってるんで・・・」彼がようやく口を開いた時には、すでに…
「問…答…無用……この…超ド級バカッたれぇえええええええええ!!!!!!!」
「せんせいの、せんせいの、せんせいのアホーーーーッ!!!!!!!!」
「………(うぁ、横島、成仏しなさいよ……)」
………すでに…問答無用の、(前代未聞でもある)師匠(美神)と愛弟子(シロ)の、
必殺の一撃(プラス深い哀れみの眼差し)が迫っていた………

「………どーにか、傷も治ってきたみたいですね…」話し掛けながらも、彼女は
ヒーリングの手を休めようとはしない。この丁寧な心霊治療は、彼女の十八番だ。
「…ってゆーか、なんで生きてるの?」もう一人、最近かなり人間になじんできた
人外の少女も、口ではそう言いつつもかなり心配(いや、同情)している。
「いいのよ、それが横島クンの専売特許なんだから。」こちらは…いつもながら、
全くと言っていいほど、反省の色無し。むしろ当然の事のように傍観を決め込んでいる。
「たまには、いいクスリでござる。」最近、横島独占欲が増してきたもう一人の
人外少女も、ぺろっ、とかわいく舌をだして師匠の顔を眺めている。
「……………」そして、肝心の師匠の方はというと、血まみれながらも、そろそろ
顔の傷が治りかけているころであった。いつもの彼ならここで、
「俺がいったい何をしたと…?」と、どくどく流れる血とともに吐き捨てるのだが…
「(ちがう…やはりさっき感じた、あの霊波は…確かに、美神さん達だったけど…
  けど、一人分、もう一人分の霊波が足りない…あのとき、もう一人、いたはずだ…)
 …美神さん……俺たちのほかに、誰かこの洞窟内に居たり……しませんよね?」
…いたってまじめなことを考えていた。どうも…引っかかるのだ、今回の仕事は。
「え…?……ああっ!?忘れてたーーーー!!!(汗)」
「あ…ふ、不覚、拙者も忘れてたでござる………(汗)」
「?むこうは、アンタのコトさがしてるような口ぶりだったわよ?」
「俺を…?」
「そう、君をさがしていたんだよ、横島クン。」
「「「「「!!!!!」」」」」      (なんかヘンだな)
突然背後に現れた気配に、皆は一斉に反応した。


―――今夜もこんばんは。このあたり、実はまだ、序章のあたりなんですけど…
  2桁は間違いないなぁ、この調子じゃあ。まぁ、気長にやっていきますよ。―――

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