ザ・グレート・展開予測ショー

シロの修行


投稿者名:G-A-JUN
投稿日時:(01/ 6/26)

前作は思っても見なかった好評だったのでうれしいです。今回は文章をミスらないよう
努力します。
(ちなみに個人的趣味でキャラの年齢は初期設定のままにしようと思っています。)
では記念すべき(記念なのだろうか?)第二作目を・・・

シロの修行
深夜みんなが寝静まった頃、渋鯖男爵の息子(?)渋鯖人工幽霊壱号が管理する美神除霊事務所の屋根裏部屋で一つの悩みを持った少女がいた。屋根裏部屋には二人いるが普段ならば何事にも全力で悩みなど持ちそうにないと思われ勝ちな犬塚シロの方であった。彼女の悩みはこんなことであった。
(拙者は美神殿やおキヌ殿や先生の除霊作業で本当に役に立てているのでござろうか?実力では美神殿や横島先生には劣るはずでござるし、おキヌ殿はこの五人の中で自分だけが持っている能力があるでござるし、認めたくは無いが以前初めてタマモに会ったとき横島先生に守られたから良かったもののアイツの狐火を喰らいかけたときから霊力はタマモの方が上だと思うでござるし、霊の位置を探す能力は拙者と互角でござるが移動性では飛べるアイツの方が効率的でござろう。拙者は先生や美神殿達の役に立っているでござろうか。拙者がいなくてもみんな平気なのではござらんか。)などといった自分に対する不安が後から後からでてきてしまっているのであった。
そこでシロは一つの案が浮かび上がった。
『修行するでござる』
本来ならばこの一言だけでいいのだがもう一つ彼女らしいセリフがでた。
『村に帰った方が修行に集中できそうでござるが横島先生と離れたくないでござるからこの辺(彼女にとっての)でやるでござる。』

そして次の朝横島が出勤してきた矢先から
『横島せんせい〜今日は散歩のかわりにじょきんぐと言うのを一緒にしてほしいでござる。』
横島はいつもと違うシロの発言に驚いた。
『ジョキング〜散歩と変わらんだろうが。しかも俺も普通に走れというのか。』
『散歩とじょきんぐと言うのは違うでござる。散歩は疲れない程度にやるものでござるがじょきんぐと言うのは少し疲れる位の速さ走るものらしいでござる。』
この発言を聞き横島はさらに驚いた。
『じゃーなにか今までのお前の散歩はお前にとっては疲れを微塵にも感じさせないものだったのか。』
『当然でござる。とりあえず先生、話はこれぐらいにして早く行こうでござる。』
『いっいやだぁ〜。せめて自転車を使わせろ〜美神さーん助けて〜』
しかし美神は聞く耳持たず。ただ珍しく気の毒そうにみているだけであった。そうこうしている内にシロに連れて行かれ全力疾走をさせられて事務所を出ていくはめになった。
『気の毒に普段でももの凄く疲れて帰ってくるのにこれじゃーね。』
『横島さんもほんといつもたいへんですね。』
『シロのヤツあの横島の何処が気に入ってあそこまでつき合わせようとするんだろう。』
いつもの聞き慣れた会話がそろう。それから約一時間ぐらいたったであろうか。時間的にはいつもと変わらなかったが帰ってきた横島を三人が見てどれだけきついものだったのかが痛い程良くわかった。(おそらく三人の想像以上のものであったであろう。)
そして帰ってきたシロに真っ先に美神が聞いた。
『シロ何で今日は散歩じゃなかったの。』
『俺もそれが聞きたかった。』
いつもながらの並はずれた回復力でようやく体力が少し戻ってきた横島が続いて言う。
『そっそれはその〜・・・』
シロには言えなかった自分が本当はみんなの役には立てていないのではないかとそのこと聞いたときみんなの口から出る答えが怖いためであった。そこでシロはこう言った。
『横島先生。ちょっと拙者の部屋についてきてくだされ。』
横島は仕方がないとシロと屋根裏部屋に行った。美神達は気になって仕方がない他隙間から覗くということより数段たちが悪い事をした。それは
『人工幽霊壱号っ。屋根裏部屋の様子をテレビに写して。』
この行為に珍しくおキヌが反応しなかった。
一方屋根裏部屋では
『で、どうしたんだシロ。』
横島の前でもシロは言えなかった。が、しかし遂に覚悟決めこう言った。
『明日拙者に稽古をしてくだされ。そのときにいうでござる。』
横島はシロが何か言いずらいことがあると悟った。そして、その条件に応じた。
そして今日は横島とシロ以外はそれで終わった。横島は横島でシロはシロで自分のいる部屋で別々に悩んでいた。横島はいつもと違ったシロを見て心配になっていた。
シロは『横島先生に答えてもらえばそれでいいでござる。』と不安を頑張って押し込めていた。
そして次の日はなんと雨であった。それでもシロの熱意に負けて稽古を行うことになった。(当然横島の文珠で「晴」を発動させて)
そして戦闘が始まった。今まででも一度しか(しかも横島の惨敗で)やらなかった横島とシロの実戦訓練が再び始まったのである。
以前の横島だったらおそらく再び惨敗となるはずであろうがシロが居候となって以来毎日散歩に連れて行かされたため移動速度では負けても斬撃やシロの姿はかすかにだがとらえることが出来たしこれまでのきつい戦いや経験そしてなんとしても弟子に負けてはならないという執念により何とかシロに勝つことが出来た。シロはがっくりとしていた。横島に負けたからではない。自分はいったいどうすればいいのだろう。そういった思考が何度も
自分に聞いてくる感じがしたためであった。
横島はシロの元に近寄り頭を撫でながらこう言った。
『随分と強くなったじゃねーか。』(あくまでもそう言はないと自分がやばい)
この発言が少しシロの気持ちを和らげた。
『本当でござるか。』もしかしたら単に自分をおだてているだけではないかと少し不安気に言った。
『ところでシロ。その・・・お知えてくれないか。』
『・・・わかったでござる。』覚悟を決めたのだと自分に言い聞かせ横島に話した。
『正直に答えて欲しいでござる。拙者は先生達の役に立っているでござるか。』
横島は笑いかけながら優しくいった。
『当たり前だろう。』
この言葉にシロはさらに横島に聞いた。
『でも拙者がいなくてもタマモがいれば拙者と同じように直ぐに探せるし実際今日先生と闘ってみてわかるように拙者は先生よりもよ・・・』
『別にいいだろう。』シロが言い終わる前に横島が少し真面目になって話しだした。
『だれだって(魔族以外は)最初は弱いし元々俺だってGSになったきっかけは小竜姫様っていう日本の山にいる神様に隠された資質があるかもっていうことだけでだ。』
『でも先生はその人に強くなると認められていたから強くなったでござろう。拙者の場合はただ武士の子であり父の敵を倒したいという気持ちだけ強くなりたい思っていただけで先生の様に資質があるなんて言われたことがないでござるよ。』
『別に資質のあるなしだけじゃ資質のある奴に負けるって決まっているワケじゃないだろう。それに俺はお前が資質もあるし努力もしていると思う。実際さっきお前は自分にはみんなより優れているものはないと言っていたがそれは違うぞ。お前は近接戦闘に関しては俺達の事務所のメンバーの中では最も優れていると思うぞ。お前は足の速さや体力はみんなより優れているし何よりさっきもいったが資質がある。資質を認めてもらえれば強くなれるというのならいくらでもみとめてやるぞ。』
と、珍しく横島がかっこよく話しいると文珠の効果が切れ再び大雨が降り出した。
『うわぁーふってきた。話の続きは事務所にもでってからだ。』
『わ・わかったでござるぅ〜』

事務所に着き再び話を再開し始める二人
『ふうーいきなり降ってくるんだもんなー。』(自業自得闘いが終わり長々と文珠の効果で晴れさせているのをかっこよく話をしていたためだった。)
『じゃっ続きを話すか。』
『認められたらそれにこたえる事ができるよう努力するからつよくられるんだと俺は思う。それに・・・いくら強くなっても守・・・あっいやなんでもない。』
シロは横島の反応を不思議になったが聞くのはやめておいた。おそらくあまり話したくないことなのだろうと思ったからである。
『ともかく強くなろうとするのはいいことだと思うがお前の場合は努力のしすぎだと思う強くなるためとはいえケガでもしたら意味がないだろう。きっと美神さん達もそう思っているはずだからいらん心配はするな。』
シロが納得した表情を見せたので横島はアパートに帰った。

次の朝
『横島せんせい〜散歩にいこうでござる〜』
美神が『今日は散歩なんだ』と、問うとシロは元気良く
『今日はじゃなくて今日からまた散歩でござる〜』
シロと横島は気付いていないが美神達三人にはなにがあったのかは全て筒抜けであった。
シロは横島が自分を大事に思ってくれているのだと思い。より一層横島に片時も離れたくないという気持ちがつよくなっていた。
今日からはまた朝からいつものように元気な声が響くのであった。

fin







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