ザ・グレート・展開予測ショー

詳細不明神出鬼没 GSスペシャル世界迷作劇モノ控 (Part28 ラストパート(-2))


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/ 5/14)

「か・・・母さん・・・・・」

口を開けて見つめるダイを夕陽が照らす。
それはまた、終焉のときを待ち構える太陽の姿。
その太陽は、母さんのソアラを映らせる。
なのに、その映像は鮮明、そして綺麗すぎる。

「なぁ・・・・夏子おおおおおーー・・・」

創作者は暴走する。
ごおおぉぉん!
と、私・ささやきナレーターがドツいて追い出す(おいおい!)

         ☆         ☆         ☆

CASTING;

ダイ      :ピエトロ=ド=ブラドー 
鬼岩王バーン  :美神令子 + 小笠原エミ + 美神公彦(ヴェルザー)

バラン   :ブラドー伯爵
ソアラ   :夏子

マァム   :ゆうこ姉
ポップ   :横島忠夫
レオナ   :ヘルシングの娘    
神の涙   :妖精・鈴女
ヒュンケル :伊達雪之丞
ラーハルト :西條輝彦
ヒムちゃん :ドクターカオス
アバン   :唐巣和宏
チウ    :犬塚シロ
ビースト君 :ハヌマーン
クロコダイン:メドーサ

フローラ様 :美神美知恵
メルル   :氷室キヌ
バダック  :ヌル
ロン=ベルク:魔ドーム

キルヴァーン(人形) :天龍童子
キルヴァーン(ピロロ):パピリオ
ミストヴァーン    :小笠原エミ
老ヴァーン      :美神令子

         ☆         ☆         ☆

さああ・・・・
ソラーウィンドがダイの髪を揺らす。
垂直方向に逆立った髪をナビカせる。
髪の一本一本に、蒸発するほど溜まったドラゴニックオーラ。
それが、ゆらりらとちらつかせる。

思わずダイは涙を一瞬流しそうになる。
それも、ほんの一瞬。
0.0000000000000000000568875秒のことだ。
こらえる。
とにかくこらえる。
死んでいった英雄・バランの息子なんだと自分に言い聞かせる。
そうだ。
そう何度も思い込む。
すると、バランまでもが・・・・・具現化してくる。
ソアラの横に、堂々と立ちあがる。
目から発せられる威圧が凄い。

そういえば、ヴァーンもその目に魅力を感じていた。
それが故に、かつて、軍団長に引き入れていた。
それが、今こうしてダイの前にいる。
息子に未来を託すためだ。
大魔王ヴァーンと、冥龍王ヴェルザーの両野望を打ち砕いて。
そのようにバランは念じてくる。

『我が息子・ディーノ、勇者ダイよ・・・・。
  竜魔神と化した今こそ、この、由緒正しき剣を与える・・・・・・!!!』

そう念じると、真魔剛龍剣が飛来してくる。
太陽の方から。
ソラーウィンドと共に、勢いよく音を立てて。
自然と左手に柄が収まるように、飛んでくる。
その真魔剛龍剣の柄を、がっしりと左手で包み込む。
『ダイの剣』と『真魔剛龍剣』の完成だっっ!!!

そして、最後に言葉を残していく・・・・

『ダイ・・・・最後の意思を込めて、両野望を打ち砕くのだ。
 倒し損ねたヴェルザーの分も・・お前ならやれるだろう。
 さああ、手にとって往けっっ!!』

そうバランは最後の意志をダイの手に委ねる。
ドラゴンの騎士の血を引き継がせていくため。
ソアラもにこりと一瞬の笑みをあげる。

『さあ、行きましょう、貴方・・・・!』

そうバランにソアラは言い聞かせると、フッと消えかかる。
ツツゥ・・・・・
思わず、ダイは頬に涙をかみ締める。
言いたかった。
父の身代わりになった後も、母さんはその雄姿を見届けていた。
あまりの人間の愚かさに怒ったバランの、その怒りに震えたバランを支えていたのは
ソアラの・・・・太陽の・・・・心・・・・!!
決して、ダイがデルムリン島に流された後も後悔はせず、天国で見守っていてくれたのだ。
そんな心象がダイに送られて、今・・・・
今、ダイは必死にこらえていたタガが外れる。

「母さあーーん!」

ダイは叫びあげる。
でも、もう既に姿は消えていた。
なのに、このもどかしさは何か。
・・・・レオナ・・・・・!!??!!
レオナが呼びかけているのか・・・・?
そう思い起つと、レオナとソアラが一瞬重なる。
どくん。
厳しさと優しいところ、両方兼ね備えたレオナ好きだ。
それは、母さんと同じく、レオナの言っていたあの言葉に重なる。

『出来ないものは出来ないんだから』

母さんも、かつてバランにそう言っていたのに、バランはそれをこなした。
それを、今はなき城の者たちに「人間ではない」といわれ・・・。

それらの思いをすべて受け止めると、
すべてのドラゴニックオーラを全快にさせる。
二刀流となったそれぞれの剣に。
今は、太陽も味方してくれている。
その眩しさに、鬼眼により3000メートルもの巨体と化した両様は視界を一瞬失う。
その瞬間に気が付いた。

いや、ダイ自体は気が付いていない。
戦いの遺伝子が、巨体が視界を失うさまを予期していた。
かつてにも、このような巨体を相手にしたことがあったのだろう。

2本の剣をさらに鞘に収める。
そして・・・・・
再び両の手からドルオーラを放った。
にもかかわらず、剣には全てのドラゴニックオーラを溜めてある。
バランの、そして歴代の騎士からの贈り物であった。
その思いが、鬼岩王にぶつかって行く。

「「「ズギュアゥオォグゥムムム・・・・・・・」」」

それは凄まじい咆哮。
ヒビの上から、このような技を食らったのだ。
無理もない。
そして、ここからダイの、全ての連続攻撃が始まる。
今までの、前例にない技の応酬が。

「・・・・・行くぞっっ!!」

ダイの眼までが、ついに鬼眼を開放させる。
果たして、人間として生き残れるのか・・・・!?

      ☆         ☆         ☆

『鬼人の・・・・眼球を・・・・』

ロンも、それは常識として知っていた。
さすが、魔界で名工をやっているぐらいだ。
通常、魔力は2つの眼球以外からのものだ。

「そうだろう。私とて貴方につくつもりはない。そもそも興味本位でやっているだけだ。」
『・・・・ロンよ・・・・・・!
 大魔王様に逆らおうとは考えないまでも、自分の考えは貫くのか・・・・。』

ミストヴァーンの闇の眼が一瞬輝く。
衣の上からにもかかわらず、ロンの心の中までも引き裂くような威力だ。
にも関わらず、ロンの精神力も並ではなく、いとも簡単に払いのける。

『もう一度言う・・・・私どもの・・・・・・・配下になれ・・・・・・!!』
「再度断る。私の捜し求めるものは、その様な希望ではないっ!」

そういい残し、ロンは体を900度回す。
造り上げた武器を全てその場に残すと去っていく。
だが、ミストヴァーンは気に入っていない。
それを、ヴァーン本人は気にしていなかった。

『気にするな・・・・あれがロンという性格なのだ・・・・・・!!!』

そう、言葉を漏らしていた。

      ☆         ☆         ☆

そんな事を、洗いざらいノーヴァ達に語った。
魔族の世界の生き方・・・・
フローラ様たちは一語一句聞き逃していなかった。

「そう・・・・」

フローラは聞いていて、あることを考える。
その鬼眼に関しては、ダイにもいえることではないかと思っていた。
その思っていたことを口に出す。

「でも・・・・」

と、そこへ口をはさむメルル。
何かを察知していた。
ダイを除くメンバーがどこかに幽閉されているのを・・・・・。
バダックは、そんなメルルの見通した水晶を覗き込む。

「確かに、幽閉されているようじゃなぁ・・・・。」

      ☆         ☆         ☆

「ここは・・・・恐らく中枢部だろう。」

ヒュンケルの一声。
クロコダインにも覚えがある。
あの鬼岩城の心臓の間と材質がそっくりであったのだ。
それが故、今、脱出に困っていたのだ。

「こんな時に蘇らせるなんていい加減だなぁ、小僧。」

そうヒムは言う。
だが、ポップには考えがあってのことだ。
試してみたいことがあったのだ。
マァムへのザオリクもそうだが・・・・いま、マァムもその脱出方法に協力させなくも得なかった。
もし、魔力だけが吸収されるものなら・・・・その能力を持つ特技はどうかと。
ヒュンケルは「魔力剣」なるものは使えない。
それに、もはや代わりに戦ってくれるラーハルトという見方がいる。
それほど再起不能に近かった。

「・・・・やって見るわね!」

マァムはすっくと立ち上がると、気合を入れ始める。
キュンキュンキュンキュン・・・・・
マァムの右手拳が熱い光状のボールに代わると、それを右腕全体に伝わらせる。
その状態から、穏から急へ、一瞬の拳を叩きいれる。

「猛虎破砕拳式・閃華烈光拳んっっっ!!!」

だが、それすら吸収される。

「やはり、マホイミの呪文効果自体が吸収されるのか。」

ビースト君ははっきりと言う。
それほど、ポップ達は窮地に立たされていた。
ダイの圧倒的パワーを誇る、最終決戦の前に崩れはじめるバーンパレス。
だが、このまま脱出できず、ポップ達一向はパレスと共に死の運命をたどらねばならないのだろうか。



このまま、ラストパート(-1)に続くぞ。
・・・・・・・・・・にしても、何か忘れているような(髑髏爆発)

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