ザ・グレート・展開予測ショー

古い思い出(その1)


投稿者名:メカ音痴
投稿日時:(98/ 4/20)

この作品は現在(本編の)から十年前、唐巣神父と美神母がイギリスのオックスフォード大学のヘルシング教授のゼミで知り合い、仕事上のパートナーとして活躍していた頃、
そして唐巣が教会を破門された訳にもなったお話です。ヘルシング教授については十五巻「ヘルシングちゃんの逆襲!!」をご覧ください。それではまたしばしのお付き合いを・・・
(唐巣の教会にて)
美「唐巣君、あいかわらず質素な食生活ね・・・」美智恵が呆れた口調で言った。
カ「まあ、死にゃしないよ。」唐巣がノーテンキに答えた。
美「なにが『死にゃしないよ』よ・・・!!先月は食うに困って私の家の前で行き倒れてたくせに・・・『唐巣大司教』と言えば、日本人
初のローマ法王候補としてGS界はもとより宗教界でも知らない人はいないくらい有名なんだし、大司教としてのお給料も充分貰ってるでしょ・・・なのに除霊はビタ一文として
受け取ろうとしないし、お給料は殆ど寄付しちゃうし・・・あなたお人好しすぎるわ・・・ハイ、これ!今日のお弁当よ。」美智恵はなおもブツブツ言いながらも唐巣の為に持ってきた
弁当を彼に差し出した。
カ「いつも迷惑かけて悪いね・・・(食べおわった)はーっうまい!!生き返った気分だ・・・!!」唐巣がしみじみと言った。お茶を唐巣に差し出しながら美智恵が続けた。
美「世の為、人の為も立派だけど、あなたが死んだら悲しむ人が大勢いるのよ・・・いい!?これからは経費と生活費だけはちゃんと請求するのよ!!大の男がお金にうといにも程があるわ・・・」
カ「心配かけて申し訳ないが、これも性分でね。・・・でもありがとう、これからは気をつけるよ。」
美「聞き飽きたわよ・・・そのセリフ・・・ったく世話やけるったらありゃしない!ガンコなんだから!死んだって知らないわよ。」美智恵と唐巣がいつもの調子で食後のおしゃべりを楽しむ。
ここで少し説明しておくと唐巣と美智恵は二年前にオックスフォード大学のヘルシング教授のゼミで知り合い、数少ない日本人として、また互いに一流のGSとして親しくなり、仕事上のパートナー
としてコンビを組み、GS業界では「唐巣夫妻」のニックネームを知らない人はいない位、実力、知名度を兼ね備えた二人であった。当時まだ小学生であった美神も学者バカで一年に何日家にいるか
分からない父の公彦より貧乏だが人の良い唐巣になついており三人でいる姿をはたからみるとまるで仲のいい家族のようである。
事実美神も唐巣の事を「メガネのパパ」と呼んでいた。ちなみに当時唐巣は業界でもTOP10に入る腕利きでもあり、それに加えその人柄と信仰心の厚さでローマ法王より直々に大司教の位を賜り、
「将来はローマ法王も夢ではない」と前途を嘱望されていた。もっとも一部の心無い連中からは「偽善者」などと呼ばれ目の敵にされていたが・・・
美「それはそうと唐巣君、『ありったけの武器や防具を持って来い』ってどういう事?・・・それに『この事件は二人でも手に余るかも』って・・・一体何と闘おうっていうの」美智恵が不安そうに尋ねた。
カ「いや、実は・・・」(続く)




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