ハート・オーバー・マインド!!【入去り】(後)
投稿者名:ブタクリア
投稿日時:(01/ 4/27)
救急車のサイレンが、耳に痛いほど騒がしく鳴る交差点。
悲痛な、怒りにも、悲鳴にも、発狂にも似た叫び声が人ゴミを裂く。
『お姉ちゃん!?お姉ちゃん!!・・・おねぇぢゃぁん!!!!』
人ゴミから聞こえる声。
『何があったの!?』
『ああ、なんか、あの赤い髪の子が車にひかれそうになったのをあの女の子がかばったみたいなんだけどさぁ・・・あれじゃ、もう・・・』
入去り【いさり】とは、「出会い」の対義語。
「出会わない」ということ。
悲しい別れが待っているなら
入去るほうがいいのかもしれない。
今までの
コメント:
- 痛い (トビ)
- レッツ・ビー・ネガティヴ(挨拶)。
後編、と云う事は、これでお終いなのでしょうか?
えーと、登場人物は赤毛の女の子(ヒノメ?)、赤毛の少女(消滅)、キヌ、そして帽子の持ち主、その他、かな?
未だ状況が把握しきれていない為、今回は評価を保留します。
うーん、まだまだ功夫が足らないな、僕。 (Iholi)
- どうも、杏仁豆腐大好きブタクリアです。
>トビさん
コメントありがとうございます!
痛い?
話が?私の頭が?
どちらにせよ、申し訳ないですー!
>ネットで発見 いおりっち
森光子!(挨拶)
毎度どうも〜!
めさめさもうかってまんがな!!
・・・ウソ。ぴーぴーです。
いや〜、功夫がたらないのは私のほうですね〜。
わかりにくいですよね〜。
では解説を。 (牛乳プリン大好き/ブタクリア)
- まず、お話の主な登場人物は2人です。
【ひのめ】【帽子の持ち主】
で、誰が誰か、というと
前編
【赤い髪の少女】=【ひのめ(14歳)】
【赤い髪の女の子】=【ひのめ(5歳)】
【帽子の持ち主】=【帽子の持ち主(12歳】
後編
【赤い髪の子】=【ひのめ(14歳)】
【かばってひかれた女の子】【帽子の持ち主(21歳)】
です。
あ・・・21歳で女の子はなかったかな?
これで、なんとか話をわかってもらえたかと思うんですが、一応話の解説を。 (ブタクリア)
- 話の時代の流れは「前編→後編」ですが
話の起きた事柄の順序は「後編→前編」です。
車にはねられそうになったところを「お姉ちゃん」と呼び、慕っていた女性に助けられたひのめ。
しかし、「お姉ちゃん」はひのめを助けたのと引き替えに命を失う。
「お姉ちゃん」を失ったひのめは時間移動能力を使い、9年前へ。 (ブタクリア)
- ひのめは「9年前のあの日」に戻り、丘の上に立ち、麦わら帽子が飛んでくるのを待つ。
本来の時間の流れでは、おキヌちゃんに追いかけられて逃げてきた、5歳の自分が拾うはずだった麦わら帽子。
飛んできた帽子を優しくつかんだひのめは、「9年前のお姉ちゃん」に帽子を渡し、感謝の言葉と悲しみの涙と共に、この世界から消滅した。
ひのめは、【入去る】、つまり「出会わない」ことを選択した。
ということなのです。
わかっていただけましたでしょうかー?
本来、5歳のひのめが帽子を拾い、お姉ちゃんに手渡したのが2人の「出会い」なのですが、悲しい未来から来たひのめが2人が「出会うことを阻止した」んです。
なので、未来のひのめは存在しないことになったので、消滅したわけです。 (ブタクリア)
- うひ。詳細な解説、どうもありがとうです。
割と最近、『極楽』でのタイムパラドクスについて少し考察したので、(僕的には)とてもタイムリィなお話でした。
「麦藁帽子」という道具をもう少し活かせば、面白い事になるかもしれませんね。 (Iholi)
- ・・・先程と何ら変わらない丘の風景。そう、風に飛ばされた麦藁帽子を追いかけて、それで・・・?
そこで彼女ははたと考え込む。神妙な顔つきで帽子を取り、注意深く観察する。
落ち着いた青色のリボンに、小さな紅い染みが付いていた。
それは彼女の目の前で徐々に形を失い、程無く姿を消した。
彼女は足元に目を移す。
足元の雑草は微風に撫でられて、その上を無数の露の玉がきらきらと漂っている。
リボンの染みの正体は、この露なのだ。濡れた加減で見た目に紅く映ったのだろう。
そう、確か拾った時、帽子は引っ繰り返っていた筈。会釈でもするように軽く屈んで、腕を伸ばして、足元・・・近く、迄? (Iholi)
- 徐に彼女は帽子を抱きしめる。伸縮性に富んだ帽子は彼女の胸の中ですっかり変形してしまったが、それでも彼女は貪るように肩を震わせてそれを抱きすくめる。
遂に瞳から零れ落ちた大粒の涙は、強く握った拳の上を通過して、帽子のリボンに暗色の染みを造った。どうして涙が溢れてくるのか、それは彼女には分からなかった。
ただ、草いきれを含んだ初夏の微風が、優しく彼女と帽子を包み込んでいた。
」
とまあ、相変わらずの悪乗りでアレでナニなのですが、例えばと云った処で。
これと、この1個上のコメントの前半にあたる部分は前編の方に書き込んでしましました。ヘボミスですまんです。
BGM:「人間の証明のテーマ」(ジョー山中) (Iholi)
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