ハート・オーバー・マインド!!【入去り】(前)
投稿者名:ブタクリア
投稿日時:(01/ 4/27)
青い空を、麦わら帽子が飛んでゆく。
しかし、麦わら帽子が意志を持ち、空へはばたいたというワケではないので、放物線をなぞって下へ落ちる。
丘の上に立つ赤い髪の少女は、待っていたかのように麦わら帽子を優しく捕まえた。
それと同時に後ろから走ってきた、同じく赤い髪の女の子が少女の足にぶつかる。
『あ、おねえちゃん、ゴメンね!』
女の子は少女を見上げ、きょとんとした顔をした。
『いいのよ、それより、早く行かないとおキヌちゃんに捕まっちゃうよ?』
遠くで声がする。
『ひのめちゃ〜ん!待ちなさーーーい!!』
その声で我に返った女の子は、一目散に逃げて行った。
女の子が走り去るのを、寂しく微笑みながら見届けた少女は、麦わら帽子の持ち主の方へゆっくりと歩いてゆく。
『・・・はい』
少女は麦わら帽子を持ち主に手渡す。
『ごめんなさい、急に強い風が吹いたから』
手渡された麦わら帽子をかぶり直す彼女に、少女は不意に抱きついて、こうつぶやく。
『バイバイ・・・大好きなお姉ちゃん』
少女の姿は、その声と涙を最後に、消えて無くなった。
今までの
コメント:
- ブタクリアさん、どうもお久し振りです! もーかってまっか?(「お元気ですか?」の意) ……皆さんお忙しいんですね。
うーん、あちこちボカしてあるのは良いとして、情景が頭の中で上手く纏まってくれません(焦)……まだまだ修行が足らない僕。取り敢えず、続きを読んでみます。
何処と無く穏やかな空気は、心地好いですね。 (Iholi)
- ↑最後の段落、意味不明な物言いですね……てな訳で、言い直します。
「麦藁帽子」という道具をもっと活用してみるのも手かもしれませんね。
やや月並みな一例。
「 少女に抱きつかれたはずみで、彼女の視界の9割は帽子のつばに占有された。
残り1割の視界で少女の姿を探す。見えるのは自分の白いブラウスの胸ばかり。
『バイバイ・・・大好きなお姉ちゃん』
少女の声は、涙に濡れているようだった。
びゅうううう・・・
再び、一陣の突風が彼女を包み込む。
胸の上の温もりと重みが、風に攫われていく。
過ちを繰り返すまいと、両手で帽子を押さえ込んだ事を一瞬悔いた。
風が止んだのを耳と皮膚で確認して、ゆっくりと瞼を上げる。
つばが持ち上がりやや明瞭になった視界に飛び込んできたのは・・・ (Iholi)
- ↑意味不明なのは僕の方でした(苦笑)。本当は後編の方に寄せようとした物です。
という訳で、続きはそちらで。 (Iholi)
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