ザ・グレート・展開予測ショー

黒い呪いと天使の笛の音(17)


投稿者名:AS
投稿日時:(01/ 4/26)

「それじゃ例の件、頼むよ。」
「おう。」
ガチャ・・・
そんな声と共に、とある医務室の扉が開かれる。
ダダダ・・・!
「ん・・・?」
扉を開けて出てきたのは・・・少年から青年へと変わる、それくらいの年齢の男だった。
扉を開け、半歩ほど進んだその時。
ダダダダッ!
「どけ、どけーーーっっ!!!」
「!?」
右の方から、遠目から見ても慌ただしいのが、集団で押し寄せて来る。
「な・・・」
彼はとっさに『ソレ』をやり過ごそうと、中にとってかえそうとした。
その時。
「どけぇ! チビガキ!」
『彼』の眼が光った。



ー黒い呪いと天使の笛の音(17)ー



「おら、そこの『ちび』!」
ピクッ!
「ぼーっとしてんじゃ・・・ああああっっ!?!」
押し寄せて来た『奴ら』の中の、やたら体格がいい『野郎』が、
『ほざきやがった』言葉の一部分・・・それに対し、丁重に返事する。
その『丁重な返事』に、『野郎』の体は軽やかに宙を舞った。
ズガシャア!
『野郎』の頭からの着地に、彼は点数をつける。
「なかなかセオリー通りだな、七点・・・」
何点満点中なのかを言う前に、『野郎』が身を起こして、詰めよって来た。
他の連中は脇目もふらずに、遠ざかっていく。
「な、何しやが・・・・・・」
詰めよる勢いのまま、『野郎』が『彼』の胸倉をつかもうとした所で、『二人』の目が合った。
互いにしばし見つめ・・・ふいに、『野郎』が身を翻す。
「ま、まあー・・・足が引っかかるなんて良くあるしな!」
向きを変える時。 ちらりと見えた横顔に、一筋・・・冷や汗が流れて出ていたのを『彼』は見逃さなかった。
「おい。」
「・・・あ、えーと・・・じゃ!」
「待てこら。」
そそくさと立ち去ろうとしたところに、金縛りをかけられる。
「・・・・・・はいぃ・・・」
一歩進もうとしたまま、固まった『野郎』に、右を指し、一つの疑問を問いただす。
「向こうで何があった?」

「い、行きゃあ分かるよ! じゃあなっ!」
そんな言葉をのたまって、『野郎』は走り去った。
「あー、めんどくせぇ・・・」
その言葉通り、いかにもめんどくさそうに、右方・・・試合場に
向かって歩いていく。
「そういやおキヌの試合どうなったかなー・・・」
そうつぶやいて、彼は顔をしかめた。
(全く弓のやつ・・・んな根に持たなくても・・・)
そう『友達?』の事を思い浮かべている内に、いくつかの試合場が見えてくる。
「だいたいあいつは・・・」
そうつぶやいた瞬間、彼の表情が一変した。
(な、何だ!? この霊波は!?)
前方からの、その霊波に、シャレにならないものを感じとって、
彼は残りの距離を一気に駆け抜けた。
「一体何が・・・」
長い廊下を走り終え、全ての試合場が見渡せる場所に、彼がたどり着いた・・・
その時。

『ざけんな、くそ野郎ーーーーーーーーー!!!!!!』

彼の目・・・いや耳に飛び込んで来たのは、そんな声だった。

ちょうど、その頃。

「先生っ! こっちでござる!」
「横島っ! 早くっ! 何やってんの!?」
「ああ! ちょっと待て・・・今だっ!」
ドガァッ!
「ようっしゃー! 行くぞシロ! タマモ!」
「ま、待てーーーー!!! 自転車どろぼーーーーーっ!!!」
「やかましい! 接収じゃ!」
『・・・・・・』






AS「続きです・・・最近事情(ほんとに自分勝手な)があって
急いでます・・・急ごしらえで申し訳ありませんが、楽しんでもらえたら嬉しいです。」


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