ザ・グレート・展開予測ショー

近未来シーズン!(12)  −秋T−


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/ 4/15)

・・・・・・・・・オギャーオギャー!!
泣き声が聞こえる。
「生まれました!可愛い女の子ですよ」
「本当かっ!?」
俺はその知らせと共に、妻の待ち受ける部屋へとかけていった・・・・・





             ・・・・・・そして5年の月日が流れる・・・・・・





俺は窓の外を眺めていた。枯れ葉が窓の外を舞っている。・・・・・・・・・娘が生まれて、もう5年がたった・・・・・・・・。そしてあいつが死んで、もう何年経つのか・・・・・・・・・・・・・。俺は外に出た。

ヒュウウウウ・・・・・

風が俺の耳をかすめる。俺は近くの公園のベンチに座った。
目の前で子供たちが楽しそうに遊んでいる。
・・・・・・・・・・・・・本当に、楽しかった・・・・・・・・・・・・・・・。
ルシオラと暮らした時間は・・・・・・・・・・・・。
俺は空を見上げる。
空には雲一つ浮かんでいない。まっさらな空。
・・・・・・・・・俺も、ああなれたらな・・・・・・・・・・
俺はがらにもなくそう思う。

・・・・・・・・・・・・・・月日は、俺からあの悲しみを忘れさせていってくれた・・・・・・・・・・・・
だが同時に・・・・・・・・・ルシオラの存在を、すごした日々を・・・・他の思い出と同じようにしていってしまう自分が確実にそこにいた・・・・・。
彼女の微笑みも、彼女とかわした話も・・・・・・・・・・一つ一つ色あせたアルバムとなっていくのが、怖かった・・・・。
あれから俺は、結婚し、家庭を持ち、娘を持って・・・・・・・・・本当の幸せがなんなのか・・・・・・・・・・やっと、分かりかけてきた。でも・・・・・・・・・・その幸せを感じるたびに、あの日、あの時がなくなっていく・・・・・・・・着実に・・・・・・・・・・・・・・・

サラサラサラサラ・・・・

木々の声が聞こえる・・・・・・・・。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺は、どうしたらいい?彼女の犠牲の上にたっている、この幸せの中で、彼女をアルバムの1ページなんかにして・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



                     本当にそれでいいのか?



        彼女は本当の幸せを見つけられずに死んでいった・・・・・・



             
                     オレノタメニ・・・・



        なぜ俺は守れなかった?



     
                     何が霊能力だ



        俺は結局誰一人守ることなんて・・・・・・・






                     できないんた・・・・・・・



「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
気が・・・・・・・・・・・・・・・狂う・・・・・・・・・・・・・・・・
前は、こんなことはなかった・・・・・・・・。彼女の死には、たしかに泣いた。俺は、彼女がいなくなって初めて、俺が彼女を必要としていることが分かった。
・・・・・・・・だが、今は違う・・・・・・。娘が生まれて、ずっと暮らしてきた。・・・・・・本当の幸せをつかんだ、その時・・・・・・俺は彼女を思い出にしている自分に出会った・・・・・・。








・・・・・・・・帰ろう・・・・・・・・
・・・・・・・答えは、いつか見つかる・・・・・・・・・




「・・・・・・・・・・・・ただいま・・・・・・・・・・・・・」
「おかえりなさい」
俺はそのまま二階にあがっていく。

ガラッ

俺はいつも通りベッドに横になろうとしたのだが・・・・・・・・・・・・






              

                   「お久しぶりやな、よこっち!」






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