星影〜第五章〜“裏面”
投稿者名:氷魚
投稿日時:(01/ 4/13)
星影〜第五章〜“裏面”
「ふ…ふふふ…で…でけた…」
他人が見たら即警察に通報しそうな笑い顔を浮かべて横島は呟いた。眼が異常に光り輝いている。
彼の前にはいつか香港へ行った時のような魔方陣がでかでかと広がっていた。
「できたのはいいんだが…、君、死にたくなければフィールにイタズラせん様にな。」
飛野は言った。そして小声で
「…聞いてないか…」
と呟いた。
「じゃあ行ってきまあす!」
遠足に行く子供の様にうれしそうに横島は魔方陣の中へ消えていった。
一人残された飛野は呟いた。
「若いという事は…良いな。」
“裏面“
横島が発ったのを見送った飛野は、急に恐ろしい表情になった。
「さて…外のカス共を始末してこようか。…殺すのは久々だな。」
そう言って、部屋に戻り、壁に手を当てた。霊気を少しずつ放出しながら
「我、先の所有者よりここの全権を継承せし者。我の名において命ず。この土地の結界を解き放つべし。我の名は──」
「Heaven・Griffon」
結界は音も立てずに消え去っていった。
飛野は眼を異常なほどらんらんと輝かせて外に出ていった。
外では魔物どもが待ち構えていた。なぜか結界が取り払われたのを見て、もうあのジジイを殺すだけでいいと思い込んでいるようだった。
だが。
突然突進して来た魔物の中のガーゴイルの動きが止まった。飛野に首の根元を掴まれている。
「貴様等──」
ミシッ
音を立ててガーゴイルの首にひびが入った。
「この、私を──」
ビシッ
「簡単に、殺せるとでも──」
ビキッ
「思っているのか。」
ギキッ
「それならば──」
バキッ
「やってみるがいい。」
ボァキィイと恐ろしい音を立て、ガーゴイルの首がもげた。ゆっくりと倒れ逝きながらガーゴイルはもげた首から鮮血を噴き出す。その返り血を浴びながら飛野はひくく、ゆっくりと言った。
「さあ、次は誰だ、いや誰でもいい。死にたいヤツから来い。」
飛野の眼にはあの普通狂人だけが持つ蛍火のような光が宿っていた。
今までの
コメント:
- 逝ってました…。
いや、飛野のじいさん恐い恐い。 (氷魚)
- ・・・・・・・・・飛野・・・・・・・・・・ (来栖川のえる)
- お・・・おじいさん?(思わず疑問符) (hazuki)
- >「若いという事は…良いな。」
いやいや、ご老人も中々どうして(意味が違う)。 (Iholi)
- このおじさん、ある意味恐い(^^;) (かいぜる)
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