ザ・グレート・展開予測ショー

リング∞(終) 〜ルシオラ、人間としての復活〜


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/ 4/12)

ボコボッコンボッコンボッコン♪
ボコボッコンボッコンボッコン♪
ボコボッコンボッコンボッコン♪
ボコボッコンボッコンボッコン♪
ボコボッコンボッコンボッコン♪
ボコボッコンボッコンボッコン・・・・・・・♪

カオスの研究室では、『銀河熱風オンセンガー』風の化学薬品が沸騰して泡を立てる音が聞こえる。
そう、ここは研究室で、ドクターカオスに、カオスの産みの父親・サンジェルマン伯爵、それに横島忠夫、
さらに山村貞子の姿があった。

横島貞夫はここでカオスとなにやら講義・・・・いや、不満を述べている。

「てぇめぇカオス、貴様のせいで美神さんはともかく、おキヌちゃんにまでフラれちゃったじゃないかっ!」
「ま、待て、おまえさんのためにやったんぢゃっっ!」
「どぉこが、俺のためだっ!」
「落ち着かんかい、この貞夫っっ!!」
「貞夫というなぁっっ!!!」
「・・・あの山村貞子と《放送禁止用語》をやったんじゃから横島貞夫でいいんじゃっっ!」

貞夫(旧名:忠夫・笑)とカオスの話は絶えない。
側にいた山村貞子は、KusuKusu・・・もとい、クスッと笑う。
そのことを見ていたサンジェルマン伯爵は、貞夫に話し掛ける。

「あぁあ、コホン!ちょっといいかな、横島貞夫。」
「貞夫じゃないって言ってんだろ・・・・」
「・・・・ルシオラを・・・・・黄泉帰らせたくないかね!?」
「え・・・・でも、もう、霊気の破片も・・・美神さんとの《放送禁止用語》に使われるはず・・・・だったし・・・・」
「でもな、もう一つ外にも、手段はある。」

この言葉を聞いた貞夫は、驚いた。
もう一つという言葉が効いたのだが、疑問が残る。
その疑問を一つ一つ、サンジェルマン伯爵は紹介を交えて話していく。

「私は、カオスの産みの親、サンジェルマンと申します。
 あのノストラダムスや、そこにいる我が愛息子のカオス、そして役小角の子孫・山村家同様の錬金術師だ。
 実は、最近になってカオスとは再会したばかりだが・・・・親子合わせて、ある研究をし終わった。」
「・・・・人騒がせな親子だ。」
「話を聞かんかい(怒)。
 その研究とは、イメージキャプチュアー・・・・人の脳を120%読み取って、具現化させる機械を作成することだ。
 つまり、そなたに今成功した研究の一環として立ち会ってほしい。
 成功の褒美は、言うまでもなく、おまえが望むもの・・・・・。
 私としては、ルシオラという魔族の女を、ごく普通の人間として復活させてあげるということだ。」

「・・・・・・そんなこと出来んのかよ。」
横島貞夫は疑うが、サンジェルマン伯爵はまだ話を続ける。
「その具現化には、然程の時間はかからない。
  心理的に、RNAやDNA、蛋白質などの人間に欠かせないものの分析をし、その上で細胞の基礎となるものを作り上げる。
  次に、そこにおる山村貞子の両性具有を利用し、人間としての細胞を増加させて作り上げる・・・・」
「・・・・・・げ★」

またも横島貞夫は驚いた。
そこに、《放送禁止用語》を交わした本人がいたからだ。
その本人が、貞夫の顔を見て自分の顔を赤らめる。

「もちろんその後、細胞にかけてある『退化の意思』を取り除く。それが、おまえ・・・・高山家の血を引く横島貞夫の意思だ。」
「そういや、親父。高山は、嶋にある山・・・・つまり、高嶋は陰陽道師の関係にもあるんじゃったな。」
「そのとおりだ。」

          ☆            ☆            ☆

そして、このプレゼンテーションが大槻教授をはじめとする科学学会に掛け合って大発表を行い、成功させた。
ドクターカオスの父、サンジェルマン伯爵は再び21世紀に降臨した際、またも大発見を行ったのである。
ドクターカオスの『プラズマスパーク核融合装置』といい・・・・とんでもない親子である。
大槻教授は、無論、目を真ん丸くしていた。
この後、脳減るで症・・・・もとい、ノーベル賞を受賞するようにすすめられたが、辞退したという。
それから・・・・

「じゃあ、はじめるぞ。」
「おう!」

カオスの言葉に、横島は潔い返事をする。
そして今、機械を通され・・・・横島の記憶の中にあるルシオラの姿の全てを読み込まれていく。
ここから、横島の記憶中のルシオラの情報が遺伝子情報として、カオスたちの手でDNA・RNA埋め込みが行われるのだ。
その1時間と20数分後・・・・
出あがった細胞質をプレパラートに乗せ、サンジェルマン伯爵がやってくる。

「よぉし、これでシュミレーションをかけてみるぞ!」
「おお、やってみてくれ。」

横島の言葉に対し、サンジェルマン伯爵は、ポチッとな!とボタンを押す。
今までの記憶に合うように再生されていく・・・・。
横島の文殊に凍らされる部分・・
ドグラマグラに風呂を覗かれて変体中間管理職と言われるシーン・・・
そして、ポチとしてパピリオに飼われた直後、美神さんを探すふりをする横島の画像・・・・
夕日を前に、横島と名を語り合った場面・・・・・
横島を巡って、ぺスパと抗争したところ・・・・・・

ここまで、的確にあっていた。
細胞質に間違いはない。
そして、最後のシーン・・・・別の宇宙の卵の中・・・ルシオラの霊気細胞を片手に乗せる横島の、度アップの顔・・・・・・・・・・
これで間違いはない。
横島自身はそう確信し、OKサインを出す。
これを、貞子の受精卵に埋め込んでくれと頼む。

          ☆            ☆            ☆

数日後、ここは横島の家・・・・・。
コンコンッと、ノックがある。

家の中は、母さん・百合子にも手伝ってもらい、すっかり綺麗になっている。
母さんにも許可を取ってある。
そのうち、ナルニアに遊びに行くと。
その条件のもと、母さんがコネをフル活用してまで、戸籍の証明書なども全て手配してくれた。

喜んで、横島はノックされたドアーを開ける。
目の前には・・・・憂いに満ちた夢にあふれる瞳、綺麗になった豊満なボディー・・・ちょっと胸は小さいけど。
ぼごぉっ!
「・・・・もう、どこ見てるのよ。」
ルシオラの少々強い、横島への顔面パンチが入る。
そのルシオラの声も・・・間違いはない。
横島は感激していた・・・。
・・・・・・・・・きがついたら、横島はバナナの涙を流していた。
相当うれしかったのだろう。

「良かった・・・私たち、今度こそ一緒に住めるのよぉーー。」

この言葉を最後に、二人は玄関で堂々と抱きしめあっていた。
バックには、KusuKusuの『南国列車』がエンドレスに流れていた。

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