ザ・グレート・展開予測ショー

ミットナイト・ダンディ(その八)


投稿者名:ツナさん
投稿日時:(01/ 4/12)

「バンパイアミスト!!!!」
大量の落石をミストと化してやり過ごすピート。そのまま唐巣の位置まで下がると、
「先生!!大丈夫ですか!!」
と唐巣の上を守るように宙をうかがう。
「ん、私は大丈夫だ!それより水野君たちを!!」
唐巣はクロスを構えながら横島たちのほうへ行くよう促す。
「分かりました、お気をつけて!!」
ピートは唐巣神父なら心配ないだろう、と言われたとおりそのまま横島たちのほうへ向かった。
「父と子と聖霊よ、我に降りかかりし災いを退けたまえ!!!!」
ピートが離れた瞬間唐巣は強力な結界を張る。結界に当たった岩は瞬時に粉塵と化した。
ただしこの手の物理的なダメージに対抗する結界は味方にも被害を与えかねない。
 しかも移動しながらだと自分一人分の結界を保つのが精一杯なのだ。
 相手がどう動くか見定めきれない今、ピートがそばにいてもいてもはっきり言って邪魔なだけである。 
「その姿見定める!」
唐巣は結界を保ちながら先へと進む。

 そして落石は横島たちにも降り注いだ。
「動くなよ!!」
横島はそう二人に命ずると、両手から霊刃刀を発動させる。その幅広な刃を見るとサイコ・アックスとでも言ったほうがいいかもしれない。

がこんがこがこがこ・・・

三人の頭上に大ぶりの岩石が20個ばかり降り注いでくる。
「でぇや!!」
横島はその場で大きくジャンプすると体に思い切り回転をつけた。よく見ると足にも霊力が集中されているのか、ぼんやり光っている。
 霊力によって生み出された驚異的なジャンプ力で落ちて来る岩石に突っ込んでいく横島。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
落石によって過去の記憶を完全に引きずり出された水野が、しゃがみこみ頭を抱えて悲鳴をあげる。
「!!!!」
おキヌちゃんもそれに気づいたが、いまネクロマンさーの笛の音を止ませる訳にはいかない。それでも片手を水野の肩に優しく置いた。
「うおりゃぁぁぁぁぁあ!!!!」
その間横島は回転力を利用した連撃で下から上へ次々と岩石を粉砕、破壊していく。まるで香港アクションの宙乗りである。
「こんちくしょぉぉぉぉ!!!!」
ただ回転しながら腕をぶんぶん振っているだけかもしれない・・・。
「ダンピール・クラッシュ!!!」
さらにピートも参戦し、大岩を素手でぶん殴って破壊している。
 同じような手でもこちらはかなり華麗だ。
 立て続けに岩石は落ちてきたが、二人の活躍もあって徐々に打ち止めが近づいてきた。
 かに見えたが。
「目がまわるぅぅぅ・・・」
あと数個の岩石を残して横島が目を回してダウンする。格好つけた代償である。
「あ、横島さ・・・ぐぁぁぁ!!!」
さらにそれに気を取られ下で倒れる横島に目が行ったピートが後頭部に岩石を直撃され、撃沈する。
 となれば当然、残り数個ながらおキヌちゃんたちにも岩石が降り注ぐ。
「!!!!!(泣)」
おキヌちゃんは咄嗟の事に対処が出来ない。涙目を横島に向けるが横島はグロッキーである。調子に乗るから!!と心の中で怒鳴っても何も始まらない。
「あぁぁぁぁぁ!!!!!!」
水野は相変わらず悲鳴をあげている。まるですべてを遮断しようとするかのように。
「#$%&‘*+¥@*?!(謎)」
逃げるに逃げられないおキヌちゃん、声にならない悲鳴をあげてもうダメだ!!
 と覚悟を極めた瞬間。
 
ばっしゅぅぅぅ!!!!

放水車によってはなられるような大量の水が川のほうからおキヌちゃん達の頭上へと放たれた!!!
 岩石はその放水によっておキヌちゃんたちの頭上から押し飛ばされた。なんとなく横島のほうへ飛んでいった気がしないでもないが、あの横島である。大丈夫だろう。
そして川の中からひょこひょこひょこっと頭が飛び出す。
「生きてるっぱ!!!」
「大丈夫っぱ!!!?」
「まったく大の男が二人してなさけないっぱ」
「我々が助けなければ明日美たちは死んでたっぱ、感謝するっぱ!!!」
「しかしよくやったっぱ。これでしばらく落石は心配ないっぱ」
「あ、あっちでなんか文句いってるっぱ」
「ほっとけ。頑丈そうっぱ。しにはせんっぱ」 
「笛を吹いているのはあの巫女っぱ?そのおかげで我らは開放されたっぱ」
彼らはそのまま川辺へ上がってくる。
「・・・あ、かわいい」
声に気づいて声のほうへ振り向いた水野が思わずつぶやいた。
その場にいたのは文字通り童のように小柄で童顔な『河童』達だった。

続く。


めちゃくちゃや・・・眠いし・・・。 

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