ザ・グレート・展開予測ショー

初恋・・・?


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 4/10)

「あいてえ」
と横島。
声は掠れている。
顔は涙でぐちゃぐちゃである。
かすかに身体が震えている。
それは恐怖から。
過去のものへとなっていく思い出とかわっている思いの変化の恐怖。
横島は夏子にいっていた。
「思い出なんかにならない」と
それはほんとう。
いまもある彼女への思い。
続いている思い。
これは一生かわることはないだろう。
だからいなくなったとしても、その気持ちが変わることはない。
だけどそれと同時に彼女のいないときを受け入れる自分。
すこしづつ「彼女自身」を過去へとおいやっている自分。
思いは続いているのに彼女は過去へとかわっていくことへの恐怖。
矛盾した自分。
くるしい
と思った。
思いが溢れすぎて壊れそうだ。
これなら自分をだましてうそでも前向きに生きていたいと思わず考える。
ふわり
となにか温かいものが手のひらに触れる。
やわらかい感触。
夏子の手のひらだ。
さらりとかわいたでもあたたかい手のひら。
震えが止まる。
さっきまで呪文のようにくりかえしていた言葉がとまる。
涙が止まる。
心臓はまだ痛い。
だけどすこしだけ自由のきく視界には泣いている夏子がいた。
声を殺したまま泣いている。
「・・・・・・・・なんでおまえがないてん・・・・・だよ」
と横島。
自分の声とは思えない。
「うちの勝手や」
と夏子。
その言葉はそっけなくでも感じる体温は確かに温かい。
「横島」
と夏子。
「・・・・・・なんや」
と横島。
「うちは、横島にしあわせになってほしいんや」
額を付き合わせたまま夏子。
至近距離でみる夏子は鼻は赤いわなきすぎで眼は腫れているはおせじにも綺麗だとはいえない・・・・だけど横島は綺麗だと思った。
「なろうとしてる・・・やんか」
と横島。
その言葉はどこかおかしく感じるのはきのせいだろうか?
「違う」
と夏子。
ぎゅっと横島の手のひらを握る。
「泣きそうな顔でわらってんのは幸せやない」
つづく
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おわんないよおおおおお(絶叫)

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