ザ・グレート・展開予測ショー

近未来シーズン!(8)  −夏X−


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/ 4/ 7)

{7月24日}

・・・・・ドキドキドキドキ・・・・・・

娘の鼓動が私にも聞こえる。私はゆっくりと翼の包帯をとっていった。
「わああああ」
感嘆の声。翼のつかえなかった鳥が、ついに翼を持った。ついに、治った・・・。
「・・・・・・・・・・じゃ、そろそろ放してあげようか」
「!!」
娘の顔が旧にこわばる。こころの片隅で思っていたことを言われて・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・」
娘は無言で鳥を抱きしめる。ささやかな抗議・・・・・・・ということだろうか?
「・・・・・・・・・・・・・・(ふう)」
私は小さくため息をつくと、娘の目線と自分の目の高さがあうようにしゃがむ。
・・・・・・・・・・・ある程度、予測していたことだから・・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・・・・話してあげないの・・・・・・・・・?」
私は娘に優しく聞く。
「・・・・・・・・・・・・ピー子は、私といる方がいいんだもんっ・・・・・・・・・」
娘が小さな声で答える。
「・・・・・・・・じゃあさ、なんで翼が治るまで待ってたの?・・・・・・・・紫音といると、翼はあまり使えないよ?翼は、あの大空をはばたくためにあるんだから・・・・・・。私たちにできるのは、この鳥を大空にはばたかせてあげることなんだよ・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・・・・この鳥の本当の幸せを・・・・・・・・・・・・・・・」
 

          ジャアコノコノホントウノシアワセハ・・・・・・・?


             ・・・・・・ウバッタノハ・・・・・・・・










                     



















                        ダレ?



ヒュウウウウ・・・・・・

心地よい、風が吹き抜ける。娘はただただ黙っているだけ・・・・・・・。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・(コクン)」
そして娘は小さく一つ、うなずいた。・・・・・・・・・・涙をこらえながら・・・・・・・・・・。



「バイバイ・・・・・・・・ピー子・・・・・・・・」
窓を開けて腕の上に鳥を乗せる。そしてその腕を窓の外へ・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・・」
だれもしゃべらなかった。娘も、鳥も・・・・・。
「・・・・・・・・・・早く・・・・・・・・行ってよぅ・・・・・・・・・・」
だが鳥はなかなか飛ぼうとしない。

ビュウウウウウウウ!!

その時、突風が吹いた。
「くっ・・・・・・!」
思わず眼を閉じる娘。娘が目を開けたとき・・・・・・・・・そこに鳥の姿がなくて・・・・・・・・
「ピー!」
・・・・・・・・空を・・・・・・・舞った・・・・・・・・・。少し振り向いて私たちにその鳴き声を聞かせた。風を切って飛んでいく。あの大空の中を・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・!!」
娘は急に腕で顔をこすったかと思うと、まどから外に飛び出した。
「え!?ちょっとここ二階・・・・・・・・・・」
私があわてて下を見ると、そこには走っている娘の姿があった。
「・・・・・・・・・わーお・・・・・・」
娘の顔には、一筋の雫が・・・・・・・・・・流れていた・・・・・・・・・。
でも私は確かに聞いたんだ。あの鳥が・・・・・・・・・・・・

今はだしで熱いアスファルトの上をかけて行く少女。汗でべたつく服を気にもとめないで必死に走っていく少女へ・・・・・・・・・・・・・














































                                 ありがとう




















































                         夏編・完









今までの コメント:
[ 戻る ]
管理運営:GTY+管理人
Original GTY System Copyright(c)T.Fukazawa