ザ・グレート・展開予測ショー

おキヌちゃんの存在(その2)


投稿者名:CSU
投稿日時:(98/ 3/28)

さて、ここで本題にはいる前に、『次元消滅内服液』についての説明をさせていただきます。
まず、この魔法薬は感染した者の存在を消すという物で、最初の一日で存在の半分が消えて、それから3日後に存在が完全消滅してしまうという物です。
問題の復活方法ですが。
『次元消滅内服液』の復活方法は、感染した者が今までの人生の中で最も強烈に印象に残っている事を忠実に再現する。です

それから、横島がおキヌちゃんに普通に接することが出来る理由については、横島は以前、『時空消滅内服液』から復活したことがあるので、この手の魔法薬に対する免疫力があるからだと思われます。
(ちと強引かもしれませんが、俺には『これで納得してくれ!!』としか言えません)

以上をふまえて、おキヌちゃんの存在(その2)スタート。

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『次元消滅内服液』に感染したおキヌは、鈴奈から復活方法を教えられ『今までの人生の中で最も強烈に印象に残っていること』を考えるが、一生のうちで一番といってもいまいちピンとこない。
仕方ないので、思いついたことから始めることにしたが、
本来この魔法薬は飲むことで効果を発揮するのだが、おキヌの場合は血管から直接感染したことから、薬の効果が増大してる可能性があるので、印象深い出来事の前後の状況までも忠実に再現することにした。
まず、最初は『横島と初めて会ったとき』だ。

鈴奈「さーて、それじゃあ始めるわよ、二人とも準備はいい?」
と言ってる鈴奈だったが、横島とおキヌはなにやら話をしている。

横島「まさかまた、これをやることになるとは・・・、この前あんな事があったばっかりだって言うのに」
おキヌ「そーですね、でもこの前のあれって何だったんでしょうね?」
横島「うーん、でも考えてみれば妙な話だよね」
そんな二人の会話を盗み聞きしていた鈴奈は、鈴女の所に行ってヒソヒソ話をしている。

鈴奈「ねえ、鈴女、今聞いた話だとこの前の私の『赤い糸』うまくいったみたいよ。」
鈴女「ホントに?よかったじゃない」
鈴奈「うん、ずっと気になってたんだけど、これでようやくスッキリした」
と、今度は鈴奈・鈴女の会話を聞いていたおキヌが鈴奈に話しかける。

おキヌ「そういうことだったのね・・・」
鈴奈「え、おキヌちゃん?今の話聞いてたの?」
おキヌ「どうりでおかしいと思ったら、あなたの仕業だったのね」
鈴奈「え、いや、その、それは・・・・・・、ご、ごめんなさい〜、私・・・おキヌちゃんが喜ぶと思ってつい・・・」
軽く鈴奈を睨みながらおキヌが一言。

おキヌ「・・・まあいいわ、許してあげる」
鈴奈「ホント?よかったー、おキヌちゃんに嫌われちゃったらどうしようかと・・・、ほら鈴女、あんたも一緒に謝りなさい」
鈴女「何で私まで・・・、やったのはおねえちゃんでしょ?」
鈴奈「なーに言ってんのよ、あんただって一緒になってやってたんだから、同罪よ、同罪!」
と言って鈴女と一緒に謝る鈴奈だったが、鈴女はどこか不満そうな表情だ。

鈴奈「ごめんなさいね、このコったら寝ているおキヌちゃんに変なことしようとしてたんだから」
鈴女「おねえちゃん!!何でそんなことまで言わなきゃいけないのよ!!」
鈴奈「あ、ごめん」
そんな二人のやりとりを見ているおキヌはクスクスと笑っている。
おキヌ「あなた達って、本当に仲がいいのねー」

雑談はこのくらいにして、初めて会ったときの演技を始めようとする横島・おキヌだったが、何やら鈴奈の様子が変だ。

鈴奈「今度こそ始めるわよ、3、2、1、キュー!!」
鈴女「って、おねえちゃん映画じゃないんだから」
鈴奈「いいじゃないのよ!、私こういうの一度やってみたかったんだから」
それを聞いた鈴女、横島とおキヌの所に行く。
横島「どうしたんだ、あいつ?」
軽くため息をついた鈴女が一言。
鈴女「だめね、おねえちゃんがああなっちゃったら、私でも止められないわ」
横島「なんなの、一体」
鈴女「おねえちゃんって、昔からよく言ってたもの、『私の夢は映画監督になって、究極のラブロマンス映画を作ること』って」
横島「何だそりゃ?妖精のクセに映画監督だ?」
おキヌ「でも、夢があるってのはいいことですよね」

鈴奈「こら、そこの二人!無駄口叩いてないで早く始めなさい!」
と、ビデオカメラとメガホン持って、すっかり映画監督気取りの鈴奈にリズムを狂わされながらも横島とおキヌは演技を開始した。


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物陰から横島を見ているおキヌ。
「あの人…あの人がいいわ…、ようし……」
そして、『えいっ!!』と言って横島に体当たりをするおキヌ。
地面に倒れる横島。
「大丈夫ですかっ!?おケガはっ!?私ったらドジで…」
「今『えいっ』と言わんかったかっ!?コラッ!!」
と言った後、自分を起こそうとするおキヌを見た横島。
「大丈夫っ!?ケガはないっ!?俺ってドジで…」
今度はおキヌが。
「うっ!!今のショックで持病のシャクが…!!」
おキヌ、指を指しながら。
「ちょうどそこに薬が…、取ってきていただけます?」
すると、おキヌの指さした方向に『WELCOME』の文字を輝かせて薬が置いてあった。
「お願い…、薬を…」
「い、いやしかし…、こんなアホな…」
その一瞬後におキヌが。
「大丈夫!!あやしくなんかないです!!(もーばっちり!!)」
「思いきりあやしいわいっ!!」

「じゃ、せめてちょっとの間ここに立つだけでも…」
「わけのわからんことを…」
そのすぐ後に『お願いっ!!』と言って横島に抱きつくおキヌ。

が、ここで何故か鈴奈が邪魔をする。
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鈴奈「はい、そこでキスシーンを入れる!!」
鈴奈に邪魔され演技が中断してしまう横島・おキヌ。
鈴女「おねえちゃん!邪魔しちゃダメじゃないの」
鈴奈「何言ってんの、ここでキスシーン入れた方が絶対、視聴者に受けるんだから」
鈴女「だからこれは映画じゃないって言ってんでしょ!」
と、鈴奈を説得しようとする鈴女だったが、完全にトリップ状態?の鈴奈を見て『ダメだこりゃ』と思い、ちょっと言い方を変えてみた。

鈴女「あのね、おねえちゃんひとつ言っておくけど、キスシーンなんてものは、そうそう簡単にやっていいものじゃないのよ」
鈴奈「え?そうなの?」
鈴女「当たり前でしょ!?そこらへんにあるような、無意味なお色気シーンに頼っている3流のマンガなんかと一緒にしないでよ!」
鈴奈「・・・・・・・・・」
鈴女「そんなことも分からないようじゃ、おねえちゃんに映画監督なんて絶ーーーーー対無理ね!無理、無理」
鈴奈「いーわよ、いーわよー、どーせ私にそんな才能なんか無いんだからぁ〜〜〜」
と言って、半分泣きながら鈴奈はどこかに行ってしまった。
鈴女「あ!待っておねえちゃーん、どこに行くの〜〜?」
鈴女も鈴奈を追いかけてどこかへ行ってしまった。

横島とおキヌは唖然とした表情でその状況を見ていた。
横島「・・・・・・・・・」
おキヌ「・・・・・・・・・」
横島「俺、前から思ってたんだ・・・」
おキヌ「何がですか?」
横島「鈴奈って、鈴女の姉にしては、性格がまともすぎるんじゃないかって・・・」
おキヌ「私も・・・思ってました・・・」
その後、もう一度最初から演技をやり直す横島・おキヌだったが、
どうやら『初めて会ったとき』は最も印象深い出来事ではなかったようだ。
ちょうどその頃、鈴女と鈴奈が戻って来た。

鈴奈「どうやら、これはハズレだったみたいね、次はどうするの?おキヌちゃん」
おキヌ「そうですね、次は・・・・・・」
と、その時、おキヌは何故か地面に倒れそうになり、横島に身体を支えられた。

横島「どしたの?おキヌちゃん」
おキヌ「あ、別に何・で・も・あ・・・り・・・・・ま・・・・・・・・・」
その言葉を最後まで言い終わらないうちに、おキヌは横島に身体を支えられたまま眠ってしまった。
横島「ちょ、ちょっとおキヌちゃん、大丈夫?」
おキヌ「・・・・・・・・・」(眠ってる)
鈴奈「無理ないわね、存在が半分消えてるんですもの、普通の状態に比べて十数倍もの体力・精神力を消耗するから・・・、これじゃあ一日一回のイベントが限界ね」

横島「何言ってんだ!お前がよけいな事しなければ今日もう一つ試してみることが出来たんだぞ!」
鈴奈「う、それは・・・ごめんなさい、もうしません」



〜さらに続きます〜(おキヌの存在は元に戻るのか?)

はたして、おキヌちゃんの存在を元に戻すには、過去の何を再現すればいいのか?






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