ザ・グレート・展開予測ショー

横島の自立(3)


投稿者名:ノンチ
投稿日時:(01/ 3/27)

雪之丞の言葉が頭から離れない。
くそっ、何でこんなことになっちまったんだ。
横島は心の動揺を悟られぬように一呼吸して勢い良くドアを開けた。
「すませーん、遅れましたー。」
・・・・・返事がない。
事務書内は静まり返っていた。
誰もいないのかと思った瞬間、奥の方で人の気配がした。
「おキヌちゃん!?」
現れたのはおキヌちゃんだった。
「横島さん、遅刻ですよ。」
「ごめん、さっき久しぶりに友達に会ってさ、話し込んでたら遅くなったんだ。」
ウソは言っていない。それに雪之丞との事を話しておキヌちゃんに
余計な心配をかけたくなかった。
「ところで美神は?」
「あ、それなら・・・・・。」
美神さんは先にシロとタマモを連れて、除霊の仕事に出かけたらしい。
正直、少しほっととした。
自分の存在意義である、美神さんを守ると言うことが本当に自分にとって
正しいのかどうか、わからなくなって来たせいで今は美神さんと仕事を
する気にはなれない。
「それで、おキヌちゃんはどうしてここに?」
「私は横島さんが来るのを待ってたんです。」
「・・・・・ありがとう。」
横島の返事に、おキヌは頬を赤らめたが、やがて不安そうな顔で、
「横島さん、何かあったんですが!?」
「なっ何でもないよ。」
「だって様子が変ですよ。いつもの横島さんらしくない。」
おキヌちゃんの顔をまともに見れない。
「ごめん、おキヌちゃん。俺、ちょっと用事を思い出したから帰るよ。」
「横島さん、待って!」
横島は逃げる用に事務書から走り去っていった。
                         ・・・・続く

(この話は横島視点で書いてます。横島の性格が、かなり暗くなってるのは
 大目に見てください。)

             


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