ザ・グレート・展開予測ショー

リング∞ 〜横島の孤立 _・)ぷっ〜


投稿者名:ギャグレキスト後藤
投稿日時:(01/ 3/22)

時は西暦2422年の、美神除霊事務所。
『宇宙の卵』の中のもう一つの美神の世界である。
人工幽霊1号の波動は、美神がその美貌の体を保ったまま黄泉帰ったため、未だ持って消えていない。
事務所自体がピカピカなのだ。
その事務所へ、一本のビデオが届く。

          ☆          ☆          ☆

「なーに、このビデオ」
美神は、おキヌちゃんを呼ぶように大声をあげる。
「えっ?除霊してくださいって、頼まれたものなんです。」
「誰に?」
「えーーと・・・・確か、安藤さんって人からです。」

おキヌと美神の会話が続く。
その中へ、横島が割り込んでくる。

「あれ?『除霊してください』じゃなくって・・・・・『それ見てください』って言ってなかったっけ?」
「・・・・寒い・・・・・!」

駄洒落の吹雪が舞い込んで、3人は凍ってしまった。
そして、凍り解けること20分後、3人はとりあえずそのビデオを見ることにした。
そのビデオはツメが折れていて、ビデオデッキに差し込むと、いきなり再生が始まった。
その内容とは・・・・・・・・・・・・・・・・

          ☆          ☆          ☆

はじめの数秒は何も入っていないように、ザーー・・・と受信されていないような、やかましく乱れる音が流れていた。
その数秒が過ぎ、ようやく画面は現れた。
・・・・・・というか、画面の中にまたテレビが映されていて、満月が夜空を照らしているシーンだった。
そのまま夜空をバックに、ズームがおろされていくと、雑草の漂う原っぱの中に井戸が現れた。
その井戸の中へ、劇団飛翔のあの男が井戸中の周りに落ちていた石を何度も拾い上げて投げ入れる。
そして蓋をして男は去っていく。

再び、バックは満月の夜空を映しているが、曇りかけていた。
またもやズームが降りていき井戸に焦点があたると、なにやら重くずれていく音をたてて蓋が開いていく。
そして、井戸のふちに内側から手が上がる。
石が何度もあたっていたのに、綺麗なままである体が上側からずるぅり、ずるぅりと見え始める。
・・・・・・・・・山村貞子だ。
そして、その場には撮っているビデオカメラが存在しないはずなのに、あると思われる方向に近寄ってくる。
遠近法を利用して体が大きくなっていき、ないはずのビデオカメラに向かって手を掛ける。

!!!
!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

その横島の持っているテレビデオの淵に、山村貞子の手がかかる。
何故、横島の持っているテレビデオとわかったは不明だが、それを見ていた横島と、その横島の家に行ったことのある
おキヌと美神は層ではないかと感じ取っていた。

そのテレビデオにかかった山村貞子の手は、力が入ったようにがっしりと捕まられた。
そして、その手を手繰り寄せるように、テレビの中のテレビデオに映る貞子の体は、大きくなる。

!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

手だけでなく、ついにテレビデオの中から貞子本人がずるずると体を出してきた。
そして、場面が切り替わると、そこには横島親子(大樹と忠夫)の姿があった。
ここで、このビデオを見ていた3人とも確信した。
だが、ビデオを見ていた横島はあとずさっていた。
まさか、あのときのシーンが何者かに撮られていたのか!?と思っていたのだ。

なにやら、横島親子と山村貞子は話をしていたが、意味はつかめない。
端的なのだ。
・・・・っと、突然山村貞子は横島親子の首を絞めようと襲い掛かる。
当然、横島親子は嫌がって応戦をする。
こうして、数何分もスッタモンダの取っ組み合いをするさまが映されていた。
これらをすべて、3人は食い入るようにビデオを見ている。

そして、ついに決着がつきそうになったのを見ていた3人は悟っていた。
初代ゴーストスイーパー・横島大樹がサポートをしてくれたおかげで、
忠夫が文殊を4つばかし作る隙が出来たのだ。


          ☆          ☆          ☆


「そーいや、唐巣先生がいってたような・・・・・・」

と、美神。おキヌと横島は美神を見る。
美神は、ビデオの一時停止ボタンを押して、話を続ける。

「伝説のゴーストスイーパー・大樹・・・・・・・・・彼は、たった一人でGS協会ナルニア支部を作り上げたのよ。
苗字しか聞いたことなかったけど、まさかアナタのお父さんだったとはねぇ。」
「じゃあ、好きで6巻でデートを受け入れたわけじゃなかったんですね。」

おキヌは冷静に言う。

「そうならそうと、早く言ってくださいよ〜〜〜、おれ、早とちりして・・・・・」
「早とちりして・・・・・・なに!?」

令子の色っぽい言葉に、忠夫はどきんとしていた。

「まぁ、いいわ。
 ただ、あの時、素手で妖怪や魔族を倒したという大樹の名を聞いて、一度お手合わせしたいと思ってただけなの。」

ホッとする忠夫だが、それはそれで親父もよくも手を出そうとしていたなぁと、逆に怒りを覚えていた。
そして、横島がそれをごまかそうと、ビデオのリモコンを取り上げて再生を押す。

          ☆          ☆          ☆

ビデオの中の世界である。
4つばかり文殊を生成しきれた忠夫は、どうやって倒そうか考えていた。
とにかく、4つの中で倒す方法、倒す方法、倒す方法・・・・・・とぶつぶつ言っていたが、貞子の胸の膨らみ具合に
思わず「色っぽいなぁ、押し倒したらどうだろう・・・・・」と考えるように回路が吹っ飛んでいた。
それが災いし、つい「押し倒す」と呟いたばっかりに、気が付いたら「押」「倒」と文殊は発生していた。
そして・・・・・この文殊の絶対的霊力のあるがまま、貞子を押し倒してしまった(笑)

「おいおい、本気かよ忠夫〜〜〜〜〜。」

親父・大樹は笑いながらも台詞を突っ込んでくる。
ビデオを見ていたおキヌと美神は、驚いていた。
失敗したばかり、言い訳をしようとビデオの中の忠夫はそれに応対する。

「・・・・間違えたんだよ。間違っても、押し倒した後の行為なんかするつもりないぞ。」

と、言っていたが、忠夫はちょうどいい大きさに(?)膨らんだ貞子の胸に触ってしまい、その感触を覚えていた。



ビデオを見ているおキヌと美神の顔は呆然としていて、横島はやばいと思い、ビデオを止めようとする。
だが、ビデオのリモコンはおキヌの眼前にあり、今取り上げるとおキヌは正気を取り戻してしまう。
そう思った横島は、ビデオ本体のほうによって止めようとするが、その前にその問題の場面は映ってしまった。
というより、慌てふためいてビデオを操作するつもりが、間違えて音量を上げてしまった。


・・・そう、ビデオの中の横島は、理性を失いかけるあまり「行」「為」と文殊を発動させてしまったのだ。
しかも、音量を上げてしまったばかりにおキヌと美神は正気になっていた。
さらに、その「行為」の現場そのものを怨霊・・・・・もとい、音量入りでまじまじと見てしまったのだ。

ビデオの中の世界では、父親・大樹は「おまえの好きなようにしていいぞ」と言わんばかりに、ドアを開けて
外へ出て行ってしまっていた。
「あはぁん」と、貞子の声が大迫力で伝わる。

          ☆          ☆          ☆


「横島さんの不潔っっ!!外道っっ!!」

おキヌの怒り込み上げた言葉が横島を襲う。
そして、その後に聞いたおキヌの言葉は、横島にとってはまさに絶好的だった。
というか、おキヌは感情的に捨て台詞を吐き出しながら、涙がつつ〜〜っと顔中にあふれていた。

「・・・・・・横島さんとは、もう会いたくありませんっっ!!!」

同様に、美神も横島の体を服ごと摘み上げると、窓辺に近づいていき・・・・・窓をガラッとあけ、そこから横島の体を
外に出すと・・・・・手を離した。
ドテッと、音を立てて落ちる横島。

「・・・・もうここに来なくてもいいわよ、横島君♪」
「そ、そんな・・・・・俺が何したって言うんですっっ!??!」

ドガガガガガガガガ・・・・・・・・・・・・・・・!!!!!!!!
美神は、思いっきり銃を乱射しながらも台詞を怒鳴りあげる。

「もう2度と来るんじゃないわよっっ!!!!この、横島貞夫っっっ!!!」

最後の「横島貞夫」という言葉が、その事務所のある町内、いや、市内に伝わった。
窓から投げ渡されたビデオとともに、とぼとぼと家に帰る横島。
その彼を、唐巣・・・・もといカラスのアホー声とともに、夕陽が照らしていた。

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