星影〜夜陰〜
投稿者名:氷魚
投稿日時:(01/ 3/21)
星影〜夜陰〜
飛野は椅子に腰掛けて眠っていた。
「誰かな。そこにいるのは。」
目を閉じたまま、ポツリと一言。言い放った。
「そこにおるのは解っている。出て来るがいい。私は気が長い方ではない…。」
「…」
「出て来んか。」
「…」
「どうしても出て来ぬならしかたがない。実力を行使するまでだ。」
ふわり、と部屋の中に“何か”が降り立った。飛野はうっすらと眼を開け、
「また貴様か…。」
と呟くようにして言った。
その“何か”は人型をした、影。影だった。
影は奈落のそこから這い上がるような声でこう言った。
「期限は明後日だ。覚悟はできているであろうな。答えを楽しみにしているぞ。飛野。いや──」
自分の名前をみなまで飛野は言わせなかった。かっと見開かれた眼からは恐ろしい程の殺気が放たれていた。
「失せろ。いま、ここから、すぐにな。」
一字一句に力を込めて、ひくいひくい声で飛野は言った。
「ふ…。さすがに昔は神界で名を馳せたグリフォンだけはある。」
「最後にもう一度だけ言う。失せろ。」
「………期限は明後日だ。その事を忘れるな。忘れるなよ──」
影は消えた…。
「明後日…。」
一瞬飛野の眼に、普通狂人だけが持つ、蛍火のような光が宿った。
それもまたすぐ消え、飛野は再び眠りについた…。
今までの
コメント:
- 第二章の前にこんなのがあったよ―って事だけ頭にいれておいてくれればそれでいい話です(じゃあなぜかいたんだあ!てな事は言わんで下さい。)。
さて、飛野のじーさんの話になりますが、自分としては『風の谷のナウシカ』のユパ様のようなかんじで書いています(外見だけ、外見だけ…)。性格は…?どっから持ってきたんでしょうね。
最後になりますが、一つお断りを入れておきます。
この話に極楽メンバーはあまり──あくまでもあまり──出てきません(=出てくる予定がありません)。
そこんとこ、どうか御理解を。
なんか今回長ったらしいなあ。 (氷魚)
- ええ仕事してますなあ。13ってことは今は期末試験休み?それともあの制度は筑駒だけ?それとも春休みなのかな?とりあえずがんばってちょ。 (来栖川のえる)
- ユパ=ミラルダとは……グリフォンと云うキーワードと共に「やたらと強くて速くて聡くて渋いヂヂイ」の鮮烈なイメヂが頭の中を駆け巡りました(笑)。本当に外見だけですか? (Iholi)
- おことり
えーと。近ごろなんかいろいろと忙しくなるので、あんまり書けなくなるかもしれません。でも辛抱強く待っててください!(お願い) (氷魚)
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