ザ・グレート・展開予測ショー

歩み


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/ 3/19)

「ああ、わかりましたよっ!」
そう言うと横島は部屋を出て行った。
「・・・・あの〜、どうかされたんですか?横島さんすごい形相で出て行きましたけど・・・」
「・・・・・別に・・・」
美神もたいそう不機嫌そうだ。
「・・・さ、早く仕事しよ」
美神はなかったことにしてさっさと書類を整理し始める。
「・・・・もしかして、けんかしたんですか?」
「うっ・・・」
さすがおキヌちゃん、その辺はするどい。
「・・・で?横島さんのこと追いかけないんですか?」
「私は悪くないからね!」
「・・・じゃあ、美神さんには横島さんは必要ないんですか?」
「あったりまえじゃない!私をだれだと思ってんのよ?」
美神はおキヌちゃんと目を合わせないように答える。
こうなった美神強情だ。おそらく説得すればするほど意地をはってしまうだろう。
「・・・・私、連れ戻してきます!」
そう言っておキヌちゃんは走って事務所から出て行った。


「・・・くっそー、あの女、いつか見返しちゃるからな!」
一人、部屋で怒ってる横島。
「うぐぅ・・・今まであの女のために尽くしてきた俺の立場を考えずにー!」
怒ったからってうぐぅとか言うな。

コンコン・・・

ちょうどその時家のドアを叩く音がした。
(ん・・・・・?ああ、おキヌちゃんか)
そう思うと横島は鍵を開けた。
「失礼します」
おキヌちゃんが家の中に入ってくる。・・・・それだけでおれは幸せだが(笑)。
「なにしにきたの?」
横島はおキヌちゃんを座らせると、そう切り出した。
「・・・・横島さん、美神さんとけんかしたんでしょう・・・?」
ギクッ!
「・・・・・ああ、あの女があんまりわからずやだから・・・・」
「で?なんで横島さんはこんなところにいるんですか?話あったりはしないんですか?」
「・・・そんなの俺の知ったこっちゃないでしょ?だいたいあの女に俺が必要なわきゃねーし・・・・」

バチーン!

横島が言い終わる前におキヌちゃんは横島の頬に軽いびんたを食らわせていた。
「・・・・・・おキヌちゃん・・・?」
横島が不思議そうな顔をするのも無理はない。なにせ、おキヌちゃんはこんな、人をぶつなんてめったにしない、ちょー優しい娘だからねっ!・・・・ってこれはおれの意見だが・・・。
「・・・・・・美神さんは・・・強がってますけど・・・きっと貴方の帰りを待ってます・・・。貴方が美神さんを支えなくて・・・誰が支えるんですか?・・・・ルシオラさんも・・・横島さんと美神さんに幸せになってほしいから・・・・かばったのでしょう?
・・・それなのに・・・・」
おキヌちゃんは目に涙を浮かべながら横島に抗議した。
・・・・・そうか。そうだったんだよな・・・。美神さんは、いつも強がってるけど・・
ほんとはすっごく弱くて・・・。いつもけんかばかりして、意地張り合って・・・・・。
ずっと美神さんとはつきあってきたのに・・・・美神さんの気持ちは誰よりも分かってる
つもりだったのに・・・・・
「・・・ありがとっ!おキヌちゃん!」
そうおキヌちゃんに言うと俺は家を飛び出した。

「・・・・・美神さんも、横島さんも、どっちも不器用だから・・・ちょっと同情しちゃうかな・・・・・・・・・・・妬けるけどね・・・・」
一人取り残されたおキヌちゃんは、そう言うと静かに微笑んだ。


(なんかな〜)
美神は一人で窓の外を見つめている。仕事が全く手につかない。外はもう日が落ちようとしていた。
(・・・・・横島くんねえ・・・・)
横島と初めてであった日。GS資格試験に合格した日。そしてアシュタロスと闘った日・・・。いつでも、そばに横島くんがいた。私は自分の気持ちに素直になれないだけなのだろうか・・・・・
(よしっ!)
美神は横島を迎えに行く決意をすると、勢いよく席を立ち、オーバーコートを羽織った。
が、ちょうどその時勢いよくドアが開いて・・・・
          
           「・・・・・・美神さんっ・・・・・・!!」
          
           「・・・・・・横島くん・・・・・・・!?」



             

                ネタ協力:K氏
                参考資料:「歩み」っちゅう歌。




{ほほい。ついにやってしまった、美神×横島。っていうかhazukiさんの右に出るものははっきりいっていないと思ってたので、書かなかったけど・・・。わかりましたよ!右に出るものがいないんだから、左からビュンビュン抜けばいいじゃないか!!ってわけで書いたんですが・・・・・。左から抜けましたよ。あらゆる意味で(苦笑)。だめだな〜、
おれ。通信簿に「がんばりましょう」って書かれるよ(笑)}

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