ザ・グレート・展開予測ショー

ライヴ0章    −夜ー


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/ 3/18)

「・・・・・・・・」
私は今ベッドで横になっている。夜中の二時、全員もう寝ただろう。
「・・・・・・・・」
私は暗闇の一点を見つめている。何も言えない。・・・・不安で押しつぶされそうになる・・・。不安?なにに?なにが不安なの?・・・・・・私にはその答えは理解できている・・・・・真実が・・・・・。

・・・・・バタバタバタ・・・・・

カーテンが舞った。床につく前に窓を閉め忘れたみたいだ。
私は窓を閉めるために体を起こした。
「・・・・・起きていらしたんですか・・・・・」
人工幽霊一号の声がする。
「・・・・まあね・・・・」
私はあいまいな返事をしながら窓を閉めた。
「・・・・・どうされたんです・・・・?」
私の様子がおかしいのに気づいた人工幽霊一号が優しく語り掛けてくる。
「・・・・・なんでもないわ」
そう言って苦笑いをするしかなかった。このことで誰にも心配をかけるわけにはいかないから・・・・。
「・・・・・そうですか・・・・。では、おやすみなさい・・・・」
私の気持ちを察してか、人工幽霊一号はそれ以上私になにも聞かなかった。
「・・・・・・・」
私はベッドに戻る。・・・・・不安なのは・・・・・怖いのは、今の幸せがなくなってしまうこと・・・・。
私は暗闇に手を伸ばしてみる・・・。
今にも、シアワセがつかめそうな気がして・・・・・。
・・・・だが、手はむなしく空を切った・・・。
私は手をおろす。私には未来の不安がわかる・・・・・。自分がこの世から消えてしまう不安。この幸せが私から離れていく不安・・・・。そしてそれによってヨコシマのココロ
に傷が残る不安・・・・・。
(ふう・・・・・・)
私は心の中で小さなため息をついた。
シーンと静まったこの部屋の中で、私は眠れない・・・。運命というレールの上を歩いていく私。・・・・・その先に見えるのはシアワセなのか・・・・?しょせん私達は運命の
奴隷なのだろうか・・・?
私はまた手を伸ばす。・・・・今はまだ幸せはつかめない・・・・。だけど、ずっと先、
私がまた生まれ、私を見てくれる人たちがいて・・・・。もしかしたら、本当の幸せをつかむことができるかもしれない・・・・。
   ・・・・・その希望を胸に、私はずっと腕を伸ばしていた・・・・・


{のえるですぅ。ちまたの掲示板で「口が悪い」とのコメントをいただき、なんかすごくおちこんでる今日この頃です。・・・もしかして知ってる方もいらっしゃるのでは?って
まあその辺は僕の胸にしまっておいて、この作品のコメント。これはほんとはツナさん作の「別れの前に・・・」の直後の話ということで考えていた構想ですが、(だから普段はいない人工幽霊一号とかいる)もしあの名作の後の話を書くのなら、それは僕ではなく、もっとすごい人が書くべきだと思いまして。で、ついでに言うとここから「ライヴ」編に突入していくということで、「ライヴ0章」としました。それにしてもルシオラはかわいそうなやつだよなあ(涙)}                    

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