ザ・グレート・展開予測ショー

星影〜プロローグ〜


投稿者名:氷魚
投稿日時:(01/ 3/18)

 星影〜プロローグ〜

 彼、横島は家路を急いでいた。今日は「少し」ばかり(殺人的な量の)仕事が入っていたので、遅くなったのだった。
 しかし、その日は彼にとっては日常的な日だった。いや、日常的な日になる筈だった。 彼は下宿先に着き、自分の部屋のポストに封筒が来ているのを発見した。
「お。珍しいな。なんだ?」
取り上げた瞬間横島は『?』と思った。切手もなく、宛先も書かれていないのだ。裏を返して差出人の欄を見たが何も書かれてはいなかった。
「何なんだよ。一体…。」
 と言いながら彼は部屋に入っていった。
 辺りにはごくごく微細な霊気が漂っていた。
 部屋に入り、封を開けると、中には一枚、手紙が入っていた。文面を見ると──
『いきなり手紙を差し上げること、お許し下さい。突然ですが、大至急私の所へ来て下さい。理由はあとでゆっくりお話しいたします。場所は山梨県鳳凰山を野呂川(早川)沿いに行けば解ります。どうかお願いいたします。』
とあった。
「ち、ちょっと待て、ちょっと待てよ。」
横島は慌てて、地図帳を引っ張り出した。
「……ちょっと待て。こんなとこまでどうやって行けば…」
言いかけて横島は口をつぐんだ。自分には「文珠」という(西条曰く『もはや霊能と関係ない』)能力があるのを思い出したからだった。
「しゃあねえなあ。行くか。ちょうど春休みだし。事務所は…まあてきとーに理由つけて休むとするか。」

運命という名の歯車は廻り始めた…

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