ザ・グレート・展開予測ショー

言霊。


投稿者名:hazuki
投稿日時:(01/ 3/17)

注。この話は告白・答え関連のお話と繋がってます

ことばにはちからがある。

なんかの本にそんなことが書いてあったなあ
と脱税の二重帳簿を作成しつつ美神はそんなことをぼんやりと考えていた。
いつも横でへらへらと笑っている丁稚は今日は居ない。
ある約束にしたがって美神の親戚の人間と仕事に出ているのだ。
「ふう」
二重帳簿の作成がひと段落したので、一息つこうと書類から目を離す。
視界にはいるのはソファ。
脳裏に蘇るのはあの時の出来事。
真っ赤な顔。
くすくす
横島本人がいるならば絶対にしないような柔らかく幸せそうに美神は笑う。
真っ赤にしながら聞いたことば。
あんなに嬉しいことばははじめてだった。
(まあいったら本人が調子に乗るだろうしね)
・・・・・・・・・・あれ?
あ・そういえば
はたと気付く。
そういえば自分はあの馬鹿に「すき」ということばを伝えたことがあるだろうか?
答えは否。
あっちからは何度かあるがこちらからは一度も無い。
いつも仕方ないわねえといった感じで受け止めるだけだ。
別にいくらあの馬鹿が鈍感であるといってもさすがに自分の気持ちが伝わってないということはないだろうと思う。
・・・・・
・・・・・
別にいったからといってなにがどう変わるというものでもない。
いつもかつも好きといいあってる馬鹿っぷるになりたいわけでもない。
だけど
ふいに伝えたいと思ったのだ。
この気持ちを。
もちろん本人を目の前にしていえるわけが無い。
自分の天邪鬼さは誰よりも一番自分が知っている。
頬ずえとつく。
ため息をつく。
そして
いつかいえるかな?
と思いつつ今はここにいない人物に向かっていった。
「すき」

ことばにはちからがある
大切な思いがこもったことばには言霊がやどるんだって。
おわり
・・・・・現実逃避その2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・明日は戦闘かきます(涙)

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