ザ・グレート・展開予測ショー

らぶらぶおキヌちゃん!!


投稿者名:来栖川のえる
投稿日時:(01/ 3/16)

・・・・ドキドキドキドキ・・・・・
緊張する・・・・。鼓動が一歩一歩歩くたびに早くなる・・・。いままでこんなことなかったのに、今日は特別。いつもとちがう。
・・・今日はバレンタインデー。私はいつもどおり、横島さんにチョコをあげようとしていたのだけど・・・。
「もっと積極的になんなきゃ。今日はバレンタインデーなんでしょ?この期に告白でもしちゃえば男なんていちころよ!」
魔鈴さんのこの一言で、私は妙に意識しちゃうようになった。
また鼓動が早くなる。横島さんのいる部屋に近づくだけでどんどん早くなっていく。
「・・・・・すーはーすーはー・・・」
私は大きく深呼吸をして気持ちを落ち着けた。
(まったく・・・こんなんじゃチョコ渡すことさえできないわ・・)
でも、そんなこと考えててもどきどきは増すばかり。
やっとのことで部屋の前に着いたときは、それから一分もたった時だった。

ガチャ

扉を開ける。横島さんがこっちを向く。私は顔が真っ赤になっていくのが自分でもわかった。
・・・・・・ドキドキドキドキ・・・
鼓動が急に早くなる。意識がぼーっとしてくる・・。私がただ、ただうつむいていると、横島さんが声をかけてくれた。
「おキヌちゃん、どうしたの?そんなに顔を真っ赤にして?」
(きゃ〜っ、ばれてる〜。うつむいてかくしたつもりだったのに・・)
それでも私は顔をあげない。あげられない。そんな私を心配してくれたのか、横島さんはもう一回私に話してきた。
「どうしたの?具合でも悪いの?」
・・私がこんなに変なのに・・。いつでもこの人は優しい。その優しさがいつのまにか私は好きになっていた。この気持ちを伝えたい。でも、私は小さくぼそっと言うのが精一杯だった。
「・・・ち・・ちがいます。そんなんじゃ・・・」
そう私が言うと、横島さんは心配そうな顔で私の顔をのぞいてきた。
「・・・なにか言ってくれないと・・・分からないんだけどなあ・・」
いけないっ!横島さんを困らせてしまった。早く、早く言わなきゃ・・・。
「・・・・・・あの・・・・・・これ・・・・・」
やっと言えた・・・。そして、私は背中に隠していたチョコをおずおずと渡した。
「・・・・これ?くれるの?」
横島さんが私に聞いてきたけど、私は小さくうなずくことしかできなかった。
「ありがとう、おキヌちゃん」
横島さんはそう言って私に背中を向けて歩き始めた。言うなら今!今しかない!でも、声が出ない。こわいの?横島さんの本当の気持ちを知るのが、こわいの?
私は勇気をふりしぼる。私にある、ありったけの勇気を。そして・・・
「待ってください!」
きゃ〜、言っちゃった!横島さんがこっちを向く。もうあとにはひけない。もう言うしかないっ!
「あの・・・」
「?」
そこで、一回言葉をきって気持ちを落ち着ける。
「・・・今のチョコは・・・その・・・・・・。つまり・・・。いつものとはちがって・・・・」
「?味でもちがうの?」
ちがうの〜。そうじゃないの〜!言わなきゃって気持ちだけがさきばしっちゃうよぅ。でも、言わなきゃ、いま、ここで・・・。
「好きです!横島さん!」
わあ〜、言っちゃったよぅ。ストレートに。私は、横島さんの反応を見る。
「その好きってのは・・・・つまり・・・・恋愛対象で・・・?」
横島さんが照れた顔で聞いてくる。私はさっきよりも真っ赤になってうつむいた。
「・・・ありがとう、おキヌちゃん」
私の態度で察したのか、横島さんはそう言うと私の方へ歩いてくる。一歩、一歩、着実に・・・。
そして・・・・

ぎゅっ

思い切り抱きしめてくれた。そして、
「僕なんかでいいの?」
私の目から嬉し涙が流れた。緊張している私を抱きしめてくれる横島さん。私は、この瞬間のために生きてきたの。このぬくもりを、私は決して忘れない・・・。この世のたくさんの人々の中で、貴方と出会えて、貴方の優しさに触れて・・・・偶然が生んでくれた、
この瞬間に、私は涙した・・・。




{おキヌちゃん話。今までひかえてたけど・・・・。いろんな事情から、書きざるをえなくなったので書きました。らぶらぶですよ、ほんと(笑)。おキヌちゃんファンの方々にも、一応怒られないように作れたと思いますが・・・?}


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