ザ・グレート・展開予測ショー

横島危機100発


投稿者名:ツナさん
投稿日時:(01/ 3/14)

 「話はわかりました・・・」
横島の話を聞いてしみじみうなずく小竜姫。
「大変でしたねぇ」
「大変でしたって、おい、どうにかしてくれんのかよ」
「いえ、残念ながらどうにもならないですね」
「あんた神様だろ!!!」
「神だって万能じゃありませんよ。とにかく師に相談してみます」
小竜姫はここでおとなしく待っているように、というと奥の間へと下がっていった。
「ったく、ここにさえ来ればどうにかなると思ってたんだけどな」
横島は頭をぼりぼり掻きながら愚痴をこぼす。
「あ、横島じゃないでちゅか」
とそこにパビリオがやってきた。
「あ、おう、久しぶりだな」
「なかなか楽しい事になってるみたいでちゅね」
「まぁな。たのしかねぇけどさ。しかし元気そうで何よりだな」
「さっきの話聞いてまちたけど、話によるとアンラッキー・オン・ワンハンドレットにかかったらしいでちゅね。つくづく運のない男でちゅね」
「やかましい」
「そののろい、解けるかもしれないでちゅよ」
横島の周りをぐるぐると回りながら意味深な発言をするパビリオ。
「なんだぎぃ!!!・・・く、首が首が・・・」
急に振り向いて首の筋をちがえる横島。首を変なふうに捻ったままピクピクしている。
「・・・かなり強力でちゅね・・・。でも大丈夫でちゅ。もともとあの呪いはわたしの元身内のベルセバブ(蝿王)が人間の不の感情をを食うために作ったものでちゅから」
「あの蝿ならぶっころったけどな」
「魔族の呪いは術者が死んでも持続するほど強力でちゅ」
「しかし人間の感情なんてうまいものなのかよ?」
「奴にとっては蜜の味だったのでちょう。人の不幸は蜜の味っていいまちゅからね」
「・・・所詮は蝿って事か・・・とにかく早く呪いを解いてくれよ」
「あ、パビリオちょうど良かった」
とそこにちょうど小竜姫が戻ってきた。
「あ、話は聞きまちた。これから呪いを解くところでちゅ」
「え、できるの?」
「実はかくかくしかじか・・・という事でちゅ」
「導師がパビリオに任せろって言ったのはそういう事だったのね。わかったわ。やってみなさい」
「言われなくても。ぽち、ここに横になるでちゅ」
パビリオはその場に横になるように指示する。
「わかった・・・本当に大丈夫なのか」
「信用できないって言うんでちゅか?」
「わ、わかったよ」
横島は疑問の目を向けながらもそろそろと横になる。
「よろちい」
パビリオは横になた横島の臍のあたりに手を添えると、
「汝、人間にすくいし呪、蝿の王の呪よ、この者より立ち去るでちゅ」
と呪文らしきものを唱える。すると、横島の全身が輝きだし続いて、
「う、うげぁ、ぐぎゃぁぁぁぁがぐぁぁぁぁぁあ!!!」
横島がうめきながらのた打ち回る。
「去るでちゅ!」
さらに気合を込めるパビリオ。すると横島の体から黒い煙が姿をあらわした。
「これが呪の実態ですね」
「低級魔族の一種でちゅ。さっさと魔界に帰りなちゃい」
『ざけんな』
すると煙から返事が来た。かなり反抗的である。
「わたちの命に逆らうんでちゅか!!」
『こいつの体・居心地がいい・ぜったい帰らんぞ』
「こんなものにまで好かれるなんて。なんて不幸な横島さん・・・」
「やかましいでちゅ、消えうせるでちゅ!!!」
『・・・わかったよこのくそちび』
「しねでちゅ」
くそちび発言に冷静に切れたパビリオが、怒り交じりの言葉を吐いて、その直後右手から照射された霊波動によって煙は瞬滅する。同時に横島の体も激痛から開放された。
「終わったでちゅ」
パビリオはほっと一息する。

「んじゃ、帰ります」
横島は小竜姫に一礼すると、爽快な顔で歩いて帰っていった。
「これで一安心ね」
「そうでちゅか?なんか一番強力な「呪」はこれから発動すると思うんでちゅけどね・・・」
「・・・ええ。たぶん・・・」

続く。

次回、最大の不幸が横島を襲う・・・

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