ザ・グレート・展開予測ショー

横島危機100発(残り80)


投稿者名:ツナさん
投稿日時:(01/ 2/25)

 夢の島に落下した横島はその後何とか文珠(出)によりごみの山より脱出。
 その後はしばし不幸も収まり翌日、無事学校へ登校したのでした。

「よう横島」
校門をくぐるとクラスメートのめがね君が声をかけてきた。
「ああ、めがね、おはよ」
「めがねって言うな!!!とそれはさておき昨日のニュース見たか米軍基地の謎の空砲射撃訓練のニュースだよ」
「・・・あぁ、見たぞ」
「あれなぁある筋の話だと実弾撃ってたらしいぜ。しかも北朝鮮のほうからミサイルが、あのテプ何とか言うやつ」
「ああ、そう」
「なんだよその気の無い返事は?」
「どーせインターネットのガゼネタ専門のサイトでも見たんだろ」
「でもたまにはほんとの事流すんだぜ」
「どうせ誰々が結婚したとか、誰々が離婚しろうだとかそんなくだらねぇ話だろうが。・・・悪いなめがね、今日はつかれてんだ。またあとにしてくれよ」
「なんだよ、お前その言い草。もう昼飯おかずわけてらやんからな!」
メガネは横島の態度にむかつきを覚え、捨て台詞を吐くと先へ行ってしまった。
「ったく」
横島はため息をつくと生徒玄関に入っていく。そして下駄箱から上履きを出しいつもどおり靴を履き替えた。すると案の定、
「ん?いってぇぇぇぇ!!!
かかとに鋭い痛みが走る。
「いってぇ、いってぇ、いってぇ!!!!だれだ画鋲何ぞ仕掛けやがったのは!!!」
横島はその場でけんけんしながら喚き立てる。
「やかましいぞ!!!」
すると背後から誰かが文句を言った、横島が振り向いたその直後、金属製のバケツが横島に向かって飛んできて見事がぽんっと横島の顔に被さる。
「うわ、前が見えねぇ!!!」
いきなり目の前が見えなくなってその混乱から画鋲を踏んだ足を地に付けるとその痛みでバランスを崩し、下駄箱に体当たりをかましてしまった。

ぐらぁ・・・・がん、がんがんがんがん!!!

しかもその衝撃で下駄箱がドミノのごとく次々に倒れていく。とっさのことだったがたまたま人が一人しかいなかった。その一人とは、
「なんですかいのー!」
タイガーだった。タイガーは持ち前の巨体でやすやすと倒れ来る下駄箱を受け止めると、ひょいっと押し戻す。しかしタイガーは前日の仕事疲れから手加減が出来ず、予想以上に力が入ってしまっていた。

どかん!!ごががががごん!!!

横島が倒したときの倍以上のスピードで跳ね返ってくる!
「うわんがっ!!」
気付いたときにはもう遅い、下駄箱と下駄箱の間にはさまれ、凄まじい圧力が横島の体を襲う。
「ぐぁぁ!!!た、タイガー」
「うお、横島どん!!いま助けますかいのー!」
サンドイッチになった横島に気付いたタイガーが慌てて下駄箱をおこす。
と横島の体が開放されかけ体の力が抜けたその時!
「あ、手が滑った」

ズガン!みしみしみし!!!

「ぐぁぁぁぁぁ!!!!」
手袋をしていたせいか、タイガーが手を滑らせ、下駄箱がまた倒れる。完全に力が抜けていた横島、胸をはさまれ肋骨数本にひびが入る。
「すまん、横島さん、手が滑って・・・」
「い、いいから助けろタイガー・・・」
顔を真っ青にして血反吐を吐きながら横島が助けをこう。

「んっ!」
横島は文珠を取り出すと「癒」の文字を浮かびあがらせ、胸に押し当て発動させた。
ぱぁっと光が広がり、肋骨がくっついた気がした。痛みも急速に引いていく。
「大丈夫ですかいのー」
タイガーが心配そうに声をかける。
「死ぬほど痛かったけど大丈夫」
横島は死ぬほどという言葉を思い切り強調して答えた。タイガーはなんと答えるべきか話からず困り果てた顔をする。で結局、
「すまんですのう」
といった。別に彼が悪いわけではないと思うのだが。
「気にするなよ、俺はぜんっぜん気にしてないから」
横島は不自然な作り笑いを浮かべ答える。
「思い切り根に持ってる・・・」
タイガーは顔を引きつらせて呟いた。

教室へ向かおうと廊下を歩いているとピートとであった。
「あ、おはようございます横島さん」
「・・・よう」
「あれどうしたんですか?元気ないみたいですけど」
「おまえんとこの師匠に不幸の指輪握らされたんだよ」
「え、あのアンラッキーオンワンハンドレットを?」
「そうらしい。後できっちり落とし前付けに行くからな、おっさんにそう伝えとけ」
横島はそれだけ言うと立ち去ろうとする。
「ちょっと待ってください横島さん」
ピートは不安を感じ横島の肩を掴んで引きとめようとする。
「まだなんかようか?」
そして横島が振り向いてピートの真横に顔が着たその時、横島の口からバンパイアにとって最悪のにおいがピートを襲った。
「ぅぐはぁ!!・・・よ、横島さんニンニクの入ったもの食べましたね、うげぁ」
ニンニクのにおいはかなり強烈で、ピートはその場でのたうち回ると、ぴくぴくと痙攣している。そしてそれを見たピート親衛隊とも言える女生徒が叫んだ!!!!
「きゃぁぁぁ、ピートさんが横島に、横島にぃぃぃ!!!!」
『何ですってぇぇぇ!!!』
その瞬間すべての廊下にいた女生徒が殺気だった視線を横島にぶつける。
「え、おい、ちょっと」
その無数の視線にうろたえていると、その1秒後には教室の中からもぞろぞろと女生徒達が溢れ出してきた。その手にはモップやら箒やら机や椅子やらがしっかりと握られている。
『横島ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!』
その暴徒と化した女生徒が、一斉に横島に襲いかかる!!!!
「うわわぁぁぁ!!!!俺は無実だぁぁ」
横島はなりふり構わず逃げ出す。
『まてぇぇぇぇ』
女生徒たちもその後を追う。足音にまぎれてタイガーやピートの悲鳴が聞こえたような気がしたが誰も気にとめる様子は無い。
「相変わらず大変ね、でも青春だわ」
耳に机型のピアスをした机妖怪愛子君がその喧騒を見ながらしみじみとつぶやき、黙ってピートを保健室へと運んでいった。
 哀れタイガー、全身に足跡を残し、その場に仰向けに倒されたまま放置されている。

女生徒たちに追い詰められどつきまわされ、再び逃げて追いつかれどつきまわせれ、血だるまにされつつようやく屋上に逃げたものの再び追い詰められた横島はじりっじりっとフェンスの角に追い詰められていた。
「お、俺が何を、何をしたっていうんだ!たまたまピートがニンニクに弱いバンパイアハーフってだけじゃないか!!!俺は無実だぁぁぁ!!!!」
下がりながらわめき散らす横島の言葉に耳を貸す子はいない。
『ピートさんの敵!!!!』
口をそろえて言うだけだ。
「今度という今度はもう勘弁できないわ!!!」
ピートファンクラブ会員番号二番の女の子が叫ぶとそうだぁぁ、一斉に返事が返ってくる。ある意味、カルト系新興宗教より危ない集団と化していた。
 ちなみに、ピートファンクラブの入会金は200円。年会費は1000円である。そのお金はきっちりと「この場にはいない」ピートファンクラブの会長の手に握られていた。
 会長は今ごろピートを介抱しているだろう。日ごろ生活の糧への感謝を胸に。
「だぁぁぁ、もう勘弁してくれぇぇぇ!!!」
横島は更に後ろに下がり、コンクリートに足をかけフェンスに手をかけた。が!!!

ぎぎぃぎぃぃぃぃぃ・・・・

「んのぉぉぉ!!!」
なんとフェンスは腐っていた。横島の体重を支えきれずに横島が体を預けた一角だけが外へ向けて倒れる。
「わぁぁぁ助けてぇぇ!!!」
さすがの女生徒たちも慌て、横島に手を伸ばしたがもう遅い!!

びきぃ!!

「何でやねぇぇぇぇん!!!!!」
フェンスがもげて横島は屋上から外へ放り出された。女生徒たちはこの惨事を目の当たりにして、ただただ呆然としている。

「しむぅぅぅ!!!!」
がささぁぁ
そして屋上から落ちた横島は運良くズボンのベルトが校舎脇に植えられていた銀杏の木に引っかかり、地面に叩きつけられることは無かったが・・・。
「きゃぁぁ、馬鹿がちんp−−−−丸出しで木にぶららがってる!!!!」
保険医の先生に下半身丸出しという最も恥ずかしい姿をさらけ出すことになった。
「オガァァァァァン!!!!!」
横島は意味不明の言葉を叫ぶ。ただ叫ぶ。それしかなかった。

続く 横島残り75不幸・・・。

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