ザ・グレート・展開予測ショー

横島危機100発(残り86)


投稿者名:ツナさん
投稿日時:(01/ 2/22)

 どこぞのテロリストが仕掛けた時限爆弾で真っ黒焦げになった横島は再び電車に乗ることを諦めると、そのまま徒歩で自宅まで歩いていったのでした。

 そして自宅アパート前までたどり着いた横島は辺りに不幸に結びつきそうなものがないことを確かめると、ゆっくりと二階の自分の部屋に向かっていった。
 するとちょうど小鳩が貧ちゃんを連れ立って部屋から出てきたところだった。
「あれ、横島さん、そんな真っ黒になってどうしたんですか?」
「ほっとけや小鳩、どうせ美神にぼこぼこにされたんやろ。毎度のことやないか」
「そうね。大変ですね横島さん。それじゃ、私急いでますんで」
「がんばれ小鳩。目指せ貯金100万円や!」
「ええ、がんばるわ!」
小鳩と貧ちゃんはいそいそと階段を下りていった。
「何だ、愛想悪いなぁ。いつもはもう少し話してくれるんだけどなぁ」
横島は少々寂しかったが、さほど気にも留めず、自分の部屋のドアに前に立つと鍵を開けようと鍵穴に鍵を差し込んだ。とその時、中からなにかがさがさという、まるで大量に何かが這いまわっているような音が聞こえる。
「・・・なんだ?・・・考え込んでも始まらないか!開けてやる!!!」
横島は一瞬開けようかどうしようか思い悩んだが、思い切ってドアを開けた。
 するとそこには!!!

「む、久しぶりだな人間、一族郎党、しばらくここで世話になるぞ」
底には厄珍のあやしい殺虫薬で巨大化、高知能を持ったゴキブリが一族郎党50000匹をつれてくつろいでいる姿があった。
「て、てめぇ、何しに戻ってきやがった!!」
「ここはやはり居心地が良くてな。あ、そうそうここにあった食料、すべていただいたからな」
「・・・な、な、なんだと?今月分の食料すべて食っただと?!このやろう今月まだ頭だぞ、どうやって残り三週半生きていけば良いんだ!!」
「しるか、人間のことなど」
ゴキブリは悪びれもせず言ってのける。
「殺す、ぜってぇ殺す!!!!」
とそこに忘れものを取りに戻ってきた小鳩が横島の部屋の異変に気付き、
「あれ、どうしたんです・・・・きゃぁぁ!!!!」
横島の部屋をのぞいてしまった。そして大量のゴキブリを目の当たりにした彼女は何を思ったか玄関に置いてあった灯油の入ったポリタンクを蹴っ飛ばした。
「うわ、何をする人間のメス!!」
「きゃぁぁ、きゃぁぁ、きゃぁぁぁ!!!!」
灯油を全身にあび、当然立ち上がり文句を言うゴキブリに小鳩、ついに恐怖のあまりなぜか手にしていたマッチに火をつけ、横島が止めるまもなくゴキブリに向かって放つ!
「わぁぁ、それはまずいって!!」
横島は事の重大さに気付き、足元のゴキブリには気も留めず、ダッシュでマッチを取りに行くが、

ずるう、べちゃ!!!

ゴキブリに足を取られそのままゴキブリの群れの中に顔面からダイブ、しかもマッチに手が届かず火が灯油に引火、部屋が一気に火の海と化した!!!
「あっちぃぃあちあち!!」
「ぎゃぁぁぁ、しぬぅぅ!!!
「きゃぁぁぁぁ!!!!」
火達磨になる横島とゴキブリたち。小鳩は錯乱状態のまま炎も放りっぱなしでもうダッシュで逃げていく!!
「ぐわぁぁ、どうにかしろ人間!!!」
「あちいぃあち、くそ、文珠をつかうっきゃない!」
炎に包まれた横島はとにかく必死で文珠に念をこめると思い切り床に叩きつける!!
文珠は二つ、「冷」と「風」である。とにかく早く体を冷やしたいと願ったからだろう。
すると文珠から猛烈な冷風が吹き荒れ、横島とゴキブリ達もろとも窓ガラスを突き破り部屋から吹き飛ばされた!!
しかも急激な局地的温度変化のためか、その場に小規模ながら強烈な竜巻が発生!!横島はゴキブリ塗れのまま竜巻に巻き込まれ空高く舞い上げられ、吹き飛ばされていった。

「管制塔より本部へ、北西12キロ地点より未確認飛行物体多数確認」
「目的地は?」
「おそらくこのままの進路をたどれば当基地に墜落する模様。北朝鮮よりの新手のミサイルかも知れません」
「OK、地対空ミサイルで秘密裏に打ち落とせ!!」
「ラジャー。本部より各艦へ、北西11時の方向より飛来する未確認飛行物体を打ち落とせ!!」
『イエッサー』
空飛ぶ謎の物体(横島とゴキブリたち)に対し、米軍は撃墜命令を下した。午前10時、基地に停泊中の各艦から一斉に地対空ミサイルが放たれた。
 後の報道では、各艦から放たれたのは空砲であり、訓練であったと報じられた。

「な、何だあれ!!」
「み、ミサイル!!!!」
横島は慌てて文珠を取り出すとそこに護の文字が浮かび上がり横島の周りに瞬時に防護結界が完成する。
「私も入れろ!!!」
ゴキブリが懇願するがもう遅い。数百にも及ぶミサイルが横島達を襲った!!

ちゅどどどどどどどどどどどどどぉぉぉん!!!!!!

爆発の衝撃が横島を襲う。あたりがぱぁぁぁと真っ白になり、ゴキブリの、
「おのれ人間、この超知能を持つ私がこれごときで敗れるか!米軍とかいったな、必ず一族郎党を引き連れて復習してやるぞぉぉぉ!!!」
という断末魔を残し、再び元の空へ戻る。そこに横島の姿はない。

「成功しました」
「うむご苦労。各部隊には緘口令を敷くように、以上、作戦終了」

「・・・しむ・・・」
横島は生きていた。そこは夢の島。そこに体半分うまっている。
 とそこに10tトラックがやってきた。
「たすけてぇ・・・」
横島がか細い声をあげるが気付いていない。荷台がせり上がり大量のごみが横島の頭に降ってくる!!!
「もういやあぁぁぁぁ!!!」
横島の悲鳴はごみの落下音によってかき消されたのだった・・・・。

続く。横島残り80不幸・・・。
 

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