ザ・グレート・展開予測ショー

過去独白・別編(ラプラスの語り)


投稿者名:トンプソン
投稿日時:(01/ 2/22)

そこは一筋の陽光も蛍光灯もない薄暗い部屋である。ある特殊な牢屋だ。
貴方はどうしてもこの鬱蒼とした部屋の奥に行かねばならなかった。
=まったく、冗談じゃないぜ=
悪魔ラプラス確実に未来を映し出す能力を持つ。

待ちなって。未来ってのは無限の可能性がある。その数と同等の俺がいる訳だがな。
それでも聞きたいのなら俺の知っている未来を語ろうじゃないか。そう忠告を一つ。
言っておくが、笑い話じゃない。未来の話だからな。

さて先ずはある男の葬式が終わった後から話さねぇとな。
不老不死を自負していたあのDr・カオスがこの世に別れを告げたのさ。
死んだ理由?今回の話にはさして重要じゃないからな。まぁ置いとこうじゃないか。
でだ、遺言もあってマリアは美神除霊事務所に引き取られた、うーん、ちがうな。
「マリア・三神さんと・一緒に・働きたい」
と自己申告したんだよな。当然事務所面子に文句は無い。
『貴方が来ると私の内部が綺麗になって助かります』
と、人工幽霊一号まで喜ぶ始末さ。
除霊から力仕事、千年分の知識が入った機械娘が役に立たない訳がねぇだろ?
「マスター美神・今週の・収支分・演算が・終了・今週は破邪札・購入・必要」
とまぁ、どんぶり商売がマリアによって数字に現われてな。
「こりゃいいわぁ!」
と大喜びの美神令子だったのさ。

時に覚えてるか?このマリアに出来の悪い我侭な妹がいたことをさ。
海に沈んでいたのをさるトレンジャーハンターが見つけアメリカに売ったのさ。
そこで政府はこのテレサの修復をな。流石は米国年月はかかったが直しちまったんだ。
「はん!直ったからには!姉さん、爺い、まってやがれ!」
と飛び立ってな。米国の修復班の連中は、
「OH My GOD!」
だ、そうだ。

当然マリアも敵襲をキャッチしてな、しかも自分の遺産だって事で黙って出てくんだ。
「マリア?どこへ行くの?」
「美神さん・マリア・ここで・働けて・とても・嬉しかった」
追いかけようとしてもついてくるなと威嚇射撃さ。
「マリア、待てよ!」
横島が文殊に『追』でマリアを追ってな、何処ぞの廃屋にたどり着いたんだ。
「ねえさん、おひさ。再度忠告するわ。人間を滅ぼす手助けをして?」
「ダメ!」
「ならそのプログラムを書きかえるまで!]

まぁ普段の戦闘と違ってミサイルだ地雷だのって近代兵器の戦場になってよ。
機械娘二人だけの世界になってくんだが。米国で武器をガメてきたテレサの方が
ちょと優勢だったのさ。
「はぁあ!いくら姉さんが頑丈でも現在の米国の兵器技術にはそうそう耐えられないは」
「損傷・12%・戦力・ダウン!」
そして、ミサイルの差でマリアは機能停止となっちまってな。
「そげなばがな〜」
「ふーん、あのときの人間か。姉さんをころした後あんただからね!」
テレサ自身もかなりの損傷があったが人間一人どって事無いとにらんだんだが、
「予備・バッテリー・作動・ロボット三原則に・基づく・行動を・第一とする!」
予備バッテリーだけで、テレサに体当たり!効果は絶大だ!なんてな。

「マリア、マリア〜!!」
横島は何もしない訳にもいかないと文殊に思いつくままの文字を写し込んで
マリアに与えたんだ。そしたら、いつもと違う光が灯った後、
「あれ?ここは?」
「マっ、マリア!無事か?何処も壊れてないか?」
だがよ、そのマリアは機械の体してないんだよな。
「なんじゃ?あらー」
横島はマリアを美神除霊事務所に持ってってよ。
「あのー美神さん、是々と言うわけでー」
「マリアを人間にしちゃった?あんたの文殊もとてつもない威力をもってるわねぇ」
と、驚くやら、あきれるやらの美神令子さ。

さて、その後そのマリアは記憶を失った少女になっちまってな。最初に見た横島から、
離れられない生活が続いたんで二人に情が生まれるのは時間の問題だったな。
それでよ、マリアが元気になれば成るほど力がよみがえるもんだがら、
夫婦喧嘩なんぞした時は横島に生命の危機が訪れるんだ。
最後にな、マリアはパソコンインストラクターに転職して天職を得たって訳さ。

-くくくく、忠告したはずだぞ、未来の話だって・・って聞いてないな-
このくだらない洒落を言うとは思っていなかった貴方は、下らない冗談だが、
場所の雰囲気もあって笑い転げてしまった。腹をかかえてである。
こんなにも受けるとは思っていなかった貴方に対してラプラスは
ぼそっと一言。
=まったく、冗談じゃないぜ=

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