ザ・グレート・展開予測ショー

前々から考えていたおキヌちゃんがキスするとき。


投稿者名:小堀誠
投稿日時:(98/ 2/ 4)

この話は物語の展開上必ずこうなると2年前から考えていたことです。
ルシオラとかの新キャラはいっさいでてきません。


その日、病院に瀕死の重傷を負った横島が運ばれてきた。
町ではアシュタロスがエネルギー結晶である美神の魂をその身に取り込み、新しくてに入れた魔体で天界、魔界、人間界を支配しようと動き出していた。
「横島さん・・・・・・・・・横島さん。」
ベットに寝かされている彼におキヌちゃんが声をかけるがいっこうに返事がない。
全身に包帯が巻かれ、点滴に打たれている彼は見るからに痛々しい。
おキヌちゃんの目には涙がにじんでいたが、決して泣かなかった。
横島はまだ死んでいないのだ、今自分に出来ることをする、彼女は今、全身全霊をかけ、心霊治療を行っている。
今この部屋にはおキヌちゃんと横島しかいない。
横島がいる病室はもちろん集中治療室、本来面会謝絶で彼女が入れるわけがないのだが、ヒーリングが使えると言うことで特別に許可されたのだ。
廊下ではおなじみのGSチームが医者に横島の容態を聞いていた。
医者は、今夜が峠と口では言っているものの「もう助からない」とあきらめている様子。
仲間達も横島のそばに行きたい気持ちだったが、この場はおキヌと二人だけにしようと考え誰も病室に入ろうとしない。
それに彼らにはこれからアシュウタロスと戦うため作戦を立てないといけないのだ。
病室ではおキヌちゃんが必死に治療を続けているが横島の容態はいっこうに良くなる素振りを見せない。
「だめなの・・・・・・・・・・私の能力じゃ・・・・・・・・・・・。」
おキヌちゃんは半ばあきらめかけ泣きそうになるが、ふと昔のこと思い出す。
彼女が生き返り、再び美神達とはたらきだしたまもない頃、横島と二人で落とし穴に落ち、自分が二人の足手まといと落ち込んでいたとき横島が彼女にかけた言葉。
「おキヌちゃんがいて良かったろ」
あの時落ち込んでいた自分を励ましてくれた彼の一言、それを思い出しおキヌちゃんは再度、治療に取りかかった。
しかし今までのような手から霊力を送るような方法で治療してもらちがあかない。
おキヌちゃんはしばらく考えると意を決したかのように立ち上がった。
全霊力を口内に集中させ自分の唇を横島の唇に近づける。
自分の霊力を一気に口から相手の体内に送り込んだ方が効果があると考えたのだ。
体内に送り込みのなら送り込む先は相手側ももちろん口である。
「横島さん死なないで・・・・・・・・・」
彼女の唇がそっと彼の口をふさいだ。


横島の意識は今、暗闇の中にあった。
暗くて寒い、彼はその暗い意識の中さまよい歩く。
「どこまで歩けば良いんだ・・・・・・・チキショウー」
疲れ果て半ばやけを起こしている。
座り込み、うつむき初めた、もう歩く気力がないらしい。
そんな彼に話しかけてきた者がいた。
横島の前世である。
「ここであきらめるな、お前はまだ死んではいけない。」
その言葉に横島は驚きはしなかった。
なぜか目の前にいるのが自分の前世だと当たり前のようにそぶりだ。
この後横島の性格上、高島の話を聞こうとせず喧嘩にもなったが、次第に自分の力を必要にしてくれる仲間がいることに気づき、生きる決心をする。
再び歩き出し少し時間が経過した頃、彼目の前に光が見え始めた。
その光からは髪の長い女性の影が見える。
「美神さん?・・・・・・・・・・いや違う・・・・・・・・・・・・」
横島はその女性の顔を見ることなく夢から覚めた。

窓から日の光が射し込んでくる。
日があけたようだ。
横島は意識を取り戻し上体を起こす。
全身の大怪我が完全に治っている。
病室には誰もいないと思ったが、彼の隣で床に膝をつき霊力を使い込んで疲れたのか、おキヌちゃんが、横島のベットに横から上半身だけ乗せた体制で眠っていた。
横島は自分を助けてくれた人、暗闇から解放してくれた女性が彼女だと気づいた。
「ありがとう・・・・・・・・。」
珍しくシリアスな顔で、彼は眠っている彼女の頭を優しくなでた。


その後、横島はアシュウタロスと対等に戦える唯一のGSとして復活する。
彼の役目はとらわれの美神の魂を解放すること。
彼はその役目を見事果たすのだが、その彼の隣にはおキヌちゃんがいたことは言うまでもない。












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